11月19日 火曜日 くもり

薬事法の改正案の閣議決定のニュース。大分まえにブログでも少し触れたように思うが、いわゆる医師の処方箋がなくても買えるお薬のネット販売の解禁のことである。結論は99.8%のお薬がネットで買えるようになるということのようであるからして、さぞかしネット業者は大喜びかと思いきや、政府の産業競争力会議の構成員をつとめている某ネット販売会社大手の社長さんはその結論に憤慨して辞任するとか言っておられたそうな。自分の意見が通らなかったからと言って辞めるだの辞めないだのという話は、だだっ子みたいである。が、かれの言い分にも一理ある。医師や薬剤師が本当に、副作用の説明をどの程度しているのですか?と。うんうん、忙しい日常診療で、風邪薬を出す時に細かな副作用のお話をする時間がとっても大変なのは実感である。一応してはいるが、不十分きわまりない・・・と、自分でも思う。多分他の先生方もある程度はご賛同頂けるのではないだろうか。そもそも、こんなことが大問題である以前に、あまりにも多くの ”怪しげな” ”おくすり” が、巷にあふれているではないかとも思う。時々患者さんがポロリとこぼされるひとこと、「◯◯の軟骨のおくすりを飲みませんか?って電話がかかってきたので、1ヶ月間お試し価格で買ってみたんですよ。先生どう思います?」って。ネット販売に侃々諤々の議論も良いのだが、こちらもきちんと規制しては如何かと・・・。それとも食品偽装ももう世間的にはどっかに行ってしまったようだから、熱しやすく冷めやすい私たちには関係のないことなのか・・。

ねこ

 

きょうアレルギー検査をした女の子、猫が飼いたいそうなんだけれど・・・。ネコアレルギーの結果、出ませんように(あ、それを調べるために検査をしたわけではありませんので、厚労省の方誤解しないで下さいね。)

それにしても、政策決定の諮問会議にどうして直接の利害関係者が名を連ねることが許されるのだろう・・、不思議。最近医学関連の論文や学会発表では特に、COI (conflict of interest)と言われる利害関係を明示することが要求されるようになっています。つまり、あるお薬を販売している製薬会社から寄付をもらっている医師は、その関連薬に関する発表の際にはよ〜く気をつけましょう、っていうことです。これとどこがどう違うというのか・・?