6月16日 火曜日

らしさをのり越えよう! ということが、今の私の関心事です。あなたは〇〇なんだから・・・っていう理由で、何かを諦めたこと、みなさんありませんか? 幸いにして、私はあまりそういうことはなくって、自分のやりたいことをやらせてもらったと思っているのですけど。しかし、実際に子育てをする中で、男の子らしさとか女の子らしさ、ということについて考えたことがない方はほとんどいないのではないかと思います。らしさ・・は何かの規範を示してくれる一方で、一歩踏み出して成長できるチャンスをものにできる時の足枷ともなる、両刃の剣のような呪いの言葉かもしれません。そんなことを考えたのは、ライターの阿部花恵さんの「とんでもプリンセスとドラゴン おわりのないぼうけん」という絵本のブックレビューを読んだことがきっかけです。この童話も秀逸な作品のようですので興味のある方はぜひご一読ください。よく考えると身の回りに色々ありますよね、そんなこと。男の子のランドセルは青い色?女の子のは赤かピンク?とか、男子なのに美術部に所属しているの?とか、女子だから文学部で、男子は工学部に進学する?とか・・。ジェンダーだけではなくて、他にもこういうことは枚挙にいとまがありません。自分の頭に巣食っている、〇〇らしさ・・・これを外す努力をしてみたいと思います。実際の診療でも、固定された概念が診断の邪魔をするということがままあるのですよね。始めに受けた印象からAという病気かなというのが頭に固定化されてしまって、実はBという病気だったのに診断にたどり着くのが遅れてしまうということは一度ならず経験するところです。新しいことや新しい時代はこういった「らしさ」から解放されることで発展していくのではないでしょうか。

今日もなんとなく良いお天気のような雰囲気が漂っています、今のところ。みなさんお元気で、Have a nice day!