7月18日 土曜日

平川師匠が仰っていたことについて最近うなづくことがあった。ひとことで言うと、世の中に「リベラルな会社はない」ということである。多くの人は元来リベラルな職場を望んでいると思う。フラットな人間関係で、みんなでワイワイしながら仲良く仕事ができる職場があれば良いのだろう。しかしながら、リベラルの対義語はパターナルなのだが、多かれ少なかれ職場や会社はパターナルなものだと言うことだ。私も実はなるべくリベラルな職場環境を求めていたし、今もそれを作りたいと考えている。例えば今の環境で言うならば、職員に一律の制服を強制しないという方針はそこから来ているのだ。外から見るとまとまりがないとか、統一感がないとか見られるだろうというのは百も承知である。しかしながら、見た目の統一感よりも、自分の好きな衣服で気持ちよく仕事ができる方が、患者さんにも気持ち良さが伝わるし心地よさを感じて頂けるだろうと考えている。職員たちからは逆に、先生決めてくださいよ・・と戸惑いの声が多いのも事実なので、ある程度は決めているが、本当はみなバラバラに自分の好きなものを着用して働いてくれれば良いと考えている。制服を決めるというある種強制的な力を伴う作業に気乗りがしないということもある。そういう作業をしていると、なんだか自分がヒトラーの元で動くゲシュタポにでもなったかような気がしてくるのだ・・・大げさだが。自分にさほど美的感覚の良さを感じられないというのもある。ともあれ、もちろん実際に居心地が良いクリニックを運営できているかどうかは皆さんの判断することであろう。何よりも自分が誰かに何かを強制されるということがとても嫌なタイプだったのだと思う。開業を決めたのも根っこはそこだと自分では考えている。話は逸れたが、社会一般にも職場というものは大なり小なりパターナルな要素を含んだ居心地のよくないものだという認識は持っておいても損はないと思う。サポーターをしているミシマ社という出版社の配信してくれたウェブ会議を視聴して思いを新たにしている土曜日の朝である。さてと時間が・・・なんだか言いたいことが言い切れない尻切れトンボの今日の文章ですが。

皆さん良い週末をお過ごしください!