12月12日 土曜日

日本語というか、言葉というのは難しいですね。例えば、ご苦労様と声掛けするのはときとして失礼に当たると聞いたことがあります。本来は目上の人からかけられるいたわりの言葉であったのだとか。話のさわり・確信犯・情けは人の為ならず・役不足である・・・などなどもともとの意味と現在受け取られている意味合いが異なるものは結構あるようです。最近の会話では「やばい」も、従来なら否定的な文脈で用いられたと思いますが、いつの間にかすごいとか肯定的な意味として使われることが多いようです。先日ライターの武田砂鉄さんがラジオ番組で、芸人のAマッソというコンビの加納さんという方が語られていたことで、自身の心にずっと残っている言葉、というエピソードを話されていました。ある人に過去の物事について何かを尋ねる時に『○○を覚えていますか?』と問うと、多くの方は下を向いて考えこむのだが、『○○を思い出すことができますか?』と聞くと、上を向いて考えるのだそうです。私の仕事も、大半の時間を患者さんに問いかけることで占められています。問診という作業です。時にはこれだけで9割がた問題が解決することもあるとさえ言われています。何かについて覚えていますか?と聞かれることを想像すると、確かに自分の能力が試されているとか、追及されているという圧迫感を感じると思います。それに対して思い出すことができますか?なら、前向き作業をすることになりますね。なるほどな~・・・言葉って大事ですね。何気なく言ってしまっていることにも細心の注意を払わねば!

それでは来週は寒波到来の予測です。みなさん体調を整えて良い週末をお過ごしください!