9月8日 火曜日

BCGワクチンの接種歴がコロナウイルスを予防するのではないかという仮説を聞かれたことがあるでしょうか。ある自治体ではすでに大人のBCG接種希望者が多数あって、子供に必要なワクチンが不足しているのだとかいう報道もあります。最近出された論文ではそれをある意味肯定する論調の物もあったらしく(正確には重症呼吸器症状に対する緩和効果であり、コロナウイルス感染そのものへの予防に対するエビデンスではないようですが)、再び注目されているようです。日本株への有効性がぼやけているというような問題もあるようですが、この議論の決着はもう少し先にならないと確定はできないようです。一方で・・こういう時期に、私たちがよく知っておかないといけないのは、相関関係と因果関係の違いということでしょう。相関関係というのは、Aが増えるとBも増えている、あるいはその逆でAが減るとBも減る、もしくは、Aが増えるとBが減る(この場合は負の相関関係と言います)のような現象を表す言葉です。一方で因果関係というのは、Aが増えることが理由で、その結果Bが増える、あるいは減るという二つの事柄が原因と結果でつながっていることを示す言葉です。もう少しわかりやすく言うと、前者はたまたまそうなっているだけかもしれないけれど、後者はたまたまではなく、二つの事象が原因と結果として結びついている関係ということになります。メディアで時々これがはっきりと伝えられないままに取り上げられていることがありますので注意が必要ですね。かき氷がたくさん売れる日には、水難事故が増えるということがわかったとしましょう。ふ〜ん、じゃあうちの子供にはかき氷を買うのをやめよう!って考える人はほとんどいないと思います。その二つの事柄の間には、その日は気温が高かったので・・・という共通の因子が存在していることは想像に難くないわけです(これを交絡因子と呼びます)。実際には交絡因子が一見無関係な二つの事象を背後で結びつける役割をしているというわけです。これを食べると血圧が・・・とか、血糖値が・・・というのも単に誇大な表現という場合もよく見かけますので騙されないようにしたいものです。

昨日の夜は台風がすぎたらしいのになぜか風が強かったです・・。他にも香港で12歳の少女が取り押さえられているニュースとか、カリフォルニアで摂氏49度を記録したとか、むちゃくちゃ気になる報道もあったのですが、今日は時間切れということで・・・みなさん穏やかで良い1日をお過ごしください!