8月30日 月曜日

今日は36度の予想気温です。高校野球の決勝戦があったそうですが姉妹校同士の試合で話題だったのですね。数日前に女子の大会の決勝もあったようですが、コロナ禍での開催には難しい面もあったのでしょうが、無事に行うことができてよかったよかった。今年は雨天順延もありましたからね。さて、意外と難しいことについて少し。医学部の授業で時々教えられることの一つに「Do no harm」というのがあります。医療を受けるというと、皆さんはきっと、医師が最善のことをしてくれているという認識が意識のどこかにあると思います(あって欲しい・・・)。ところが、私たちの施す医療には、どうしても副反応とか副作用というものがつきものなのです。何らかの医療行為を行う際には、まずはそこでDo no harm(最低限それが害悪を及ぼさないかどうか)を検討しなさいという戒めの言葉です。折しもテレビではワクチンの異物混入とか、ワクチン接種後に死亡された方の話題が取り上げられているようです。テレビのテロップとか新聞やネットニュースの見出しにも、これは誤解を与えやすいなと思わされるものがありますので、その辺りは注意深く全てを理解することが必要ですね。やや話が逸れてしまいました。この、Do no harmは意外と難しいのです。考えてみると、採血や手術という、身体を傷つける行為も、その後に得られるメリットがあるから許されている行為なのですね。それがなければただの傷害となってしまいます。行おうとする行為が良きことである前に、無害であることをまずは考えなさいというのは、普段の私たちの生活に当て嵌めても良いのかもしれません。隣人に迷惑とならないようにする、騒音を出さない、廃棄物をきちんと管理する、決まり事を守るなどなど。いずれもDo no harmそのものです。最近、政策提言会議の委員の1人に就任された会社役員のかたが、過去に「税金を多く収めている人には2倍の投票権を与えてはどうか」なる発言をされていたというのがニュースに流れていましたが、なかなか突飛なご意見をお持ちなのだなと思いました。税金を納めている=世の中の役に立っているという図式の考え方なのでしょうか?人はそれぞれの意見を持っていて良いと思いますが、どのような方の意見を参考にしようとしているのか、今の政府の考え方の判断が問われるところかと思います。もちろんたくさんお金を稼いで、税金として納めるというのは良いことかもしれませんが、それとその人の価値は直結するものではないと思います。商売がうまくいくということにはその人の実力や努力もあると思いますが、半分ぐらいは運もあるのではないかなというのが私の意見です。少なくとも、そのぐらいの謙虚さを持っていて然るべきだと思っています。自己肯定感がなかなか持てない人に、人や世間の役に立たなくても良いんですよ・・ただ一日一日を自分なりに、自分の足で立って生活することができることが素晴らしいのであって、まずはそれを目指しましょう・・・ということを説得するというお話を聞いたことがあります。まずはDo no harmだけで良いのです。それができたらこ次に・・Do goodを考えてみましょう。でもそれは単なるオプションです。できるゆとりのある人だけがやれば良い。まずは今日一日、Do no harmを目標に行きましょう。ちょっと気持ちが楽になる・・・カモ それでは皆さん良い1日をお過ごしください。