5月17日 月曜日

梅雨入りだそうです。5月に梅雨入りはさすがに記憶にないですね。早い梅雨入りを受け入れるかわりに、はやく梅雨明けしてや・・・。

さてと、今日は生活習慣病のお話でも書いておきましょうか。4月から新年度が始まり、職場での健康診断を受ける機会もあろうかと思います。その結果を毎年こわごわ見ているというかたも少なくないのではないでしょうか?赤文字になっている数字を見ては、運動を始めたり血圧測定をしてみたりするものの・・・三日もたてば元通りみたいな感じ、よくわかります。医師の服薬アドヒアラアンス(毎日きちんと薬を飲む習慣のようなもの)がかなり低いという記事を読んで、たしかにあるあるだと思いました。慢性疾患のケアの重要性を一応わかっているはずの私たちがそうなのですから、一般の方々が日々お仕事や家事に忙殺されてついつい健康管理がおろそかになってしまうことは無理もないのかなと思います。それでもしばしば、職場の総務にせっつかれて赤字の健康診断を握りしめて診療所にやってこられる方がいらっしゃいます。結構な頻度で目にするのは脂質検査の異常、コレステロールの高値というものです。血中の脂質成分が高いと、動脈硬化が進んで将来的に血管閉塞に起因する病気、例えば脳卒中とか心筋梗塞にかかる割合が高くなるということがわかっています。これに対応するには、生活習慣を見直して、バランスよく食べる、塩分を控えめにして高血圧を作らないようにする、運動をするなどいろいろと手段があるのですけど、患者さんは往々にして「薬を飲まないといけないですか?」と問われます。その答えが実に難しいと感じています。一応治療ガイドラインでは、脂質以外のリスクの有無に応じて、許容範囲の数値を定めているのですが、それを少しでも超えると薬物療法を勧めるべきかと言われるとそこは医師によって温度差があるのではないかと思います。例えば、将来心筋梗塞を発症する確率がそのままいくと向こう十年間で5%だったとします。その条件下で内服をすることによって、5%のリスクが半減した(2.5%)としましょう。ここでいう5%とは、現在同じ条件の方が100人いたとして、10年後に疾患を有する方が5人発生するという意味です。すなわち病気を発生するかもしれない5人が2.5人になるということです。高リスクとは言っても、残りの97.5%の人は放置していても病気にならないと言い換えることもできるかもしれません(ま、その10年間は大丈夫だったとしても、その次の10年間は?となると、さらに高確率になるのですけど)。さて、毎日1錠のお薬を服用し続けるコストと手間を考えて、このリスク低減を価値があるとみなさんは考えられるでしょうか?お薬を飲んだほうが良いですか?・・・その答えは私たち医師ではなく、皆さん一人一人の中にあります。

今日からワクチン個別接種を始めます。微力ながら、当院でもできることを精一杯やっていこうと思います。あいにくの天気ですが、みなさん良い一日をお過ごしください!