6月10日 金曜日

今日は老年医学などの学会でしばしば引用されたり、話題にされる一つの相関関係について書いておきましょう。昨今高齢化社会の健康セミナーなどで耳にする「フレイル」「ロコモ」というワードがあります。内臓は健康でも運動器(足腰)が弱ってきて、転倒したり、少しの外力で骨折したりするような現象です。ロコモコなら美味しいだけなのですけど、ロコモ(ロコモティブシンドロームの略)はいただけません・・・。運動が疎かになることで足腰の筋力低下を招くという、言葉にすると単純な説明になります。運動不足は筋力低下を引き起こすだけではなく、例えば糖尿病のような疾患を作る原因にもなるでしょう。そこで引っ張り出されるのが「自動車の累積販売台数や保有台数の年次推移と、糖尿病総疾病者数の推移がピッタリと重なる」というグラフです。少し面白く話される時には、トヨタ自動車の販売台数などが横軸になっていたりします。すなわち自動車社会が運動量を減らして、成人病とか身体脆弱性の原因となっているということです。それほどに歩くということは身体の健康にとって大切なことなのでしょうね。もちろん色々な原因で歩くことができないかたもいらっしゃると思いますが、運動は何も歩くことだけではありませんので、室内での筋力トレーニングなどでも代替することができます。わざわざ ”カー◯◯” に行かなくても身体を動かすことはできると思うのですが、筋力トレーニングって概して地味で面白くないのでなかなか持続しないのですよね。一見地味で楽しくないことが大切という・・・この比較的普遍的なこの世の真実みたいなものが、ここでも真だったりします。もひとつ、最近のニュースで印象に残っているのは、東京都江戸川区のひきこもり調査の結果についてのものでした。これについてはまた別の機会にでも・・・それではみなさんHave a nice weekend!!!