5月7日 月曜日 晴れ 風が強い

久しぶりのフルのお仕事でした。そういう方が多かったのではないでしょうか。外来患者さんの診察で最も避けねばならない事は・・・見落とし(わかり易く言うとこういう表現になりますが、その内容は多岐にわたります。)。ささいな患者さんの訴えの中にもキラリと光っている言葉が隠れていると言われます。理学所見も然り。集中力を保ちつつ、日々診察をしなければ・・・と連休明けの朝にプチ思索しておりました。

Fast food and cardiac risk

ファストフードと心臓のリスクについての面白い論文です。アメリカテキサス州のコーパスクリスティという都市での研究ですが、地域にあるファストフード店の数と心筋梗塞の数に有意な相関があるという結論です。食事と健康の切っても切れない関係・・・そういえば宮津の”M”が閉店するとかいう噂を耳にしました。本当なのでしょうかね?これでこの地域の心臓リスクが少し減るのか?!

タイトルを失念しておりました・・・。物価が下がりすぎるいわゆるデフレという現象ですが、子供に『ものが安くなるのにどうして悪い事なの?』と問われると、すぐさま答えに窮してしまいます。まあ理屈は一応理解しているつもりなのですが、現代の情勢は非常に複雑で、一方の立場の人にとっては良い事なのに、他の立場から眺めるとちょっとなあ〜っていうことが非常に多いです。たとえば・・・庶民の暮らしを良くするには、まずは景気です!なんて言って、フンフンと我々納得してしまうのですが、景気を良くする政策とはまさに企業に有利な政策でありましょう。企業に課す税金(例えば法人税)を安くしましょう。それからなるべく安い人件費で雇用ができて、時々の情勢に合わせて自由に解雇できるような法律に変えましょう。すると経営者の皆さんはとっても喜ぶわけですね。これこそが右肩上がりに必要な政策です!でもこれって言い換えると、法人税が下がるとそれ以外の税金は相対的に上がるわけですし、人件費が下がるともちろん多くの人たちの給料は下がるわけです。まあまあそう怒らずに、そのうち景気が良くなって皆さんのところに利潤が回ってきますから・・・ていうのがいわゆるトリクルダウン(滴り落ちるっていう意味です)理論な訳ですが、識者に言わせるとこれはもう過去の20年間で否定されている理論ですよですって。世界同一賃金なんていういままで聞いた事もないような単語が新聞の見出しに踊っているのですけれど、結局これも突き詰めていくと、外国の安い労働賃金の国の相場に日本人の労働者給与が収斂していくというだけのことでして、体の良い給料引き下げってことに行き着く訳です。俗にいうグローバル企業ってこんなことまでしないと競争して行けない世界なのですね。彼らが二言目には競争競争って言うわけですね。そんなことに頼らなくても良い方法って、他にないのかな・・・