7月30日 日曜日 晴れ

当番日の一日であった。比較的平和に業務は終了した。数日前に読んだ徳田先生のネットの記事が頭に残っている今日この頃。先日天に召された日野原重明先生に徳田先生が尋ねられた時の会話・・・「世界の人々の健康にとって最も重要なことはなんですか?」の問いに対して、日野原先生曰く「戦争をさせないことです」との答え。核兵器の開発に対する物理学者の葛藤と同じく、過去の大戦での医学者の深層心理に潜む反省とは・・・例えば昔なら、731部隊であるのかもしれません。病気を癒すという行為の、もっと以前に、まずは殺しあうことをやめさせようということなのでしょう。医師とは、人命を尊重し人権を重んずる立場の職業です。そうだな、もっと自分も立ち位置を鮮明にして日々頑張っていかなくては・・と思った真夏の夕暮れ。

夜にはアイ・イン・ザ・スカイを視聴。米英合同部隊が英国人のテロリストをドローンで監視しながら、ドローンで攻撃してしまうっていうストーリーなのです。コラテラルダメージを絡めながら、80人を救うために、一人の子供を犠牲にしても良いのかどうかっていう究極の選択のような課題を突きつけられたり・・。攻撃する側は、ドローンとか今流行りのAIとかロボットなので、我が身は傷つかないわけですね。ハミングバードっていう小さな虫の形をしたドローンの性能とか、そのカメラに映し出される人物の顔の特定の機能って言ったら・・・大変な高性能なもののわけです。シベリア出兵の書物などを読みながら、こんな映画見てると、むかしの戦争がつくづくアホらしく思えてしまいますね。というか、将来は機械同士の戦争になっていくのは間違い無いと思います。技術革新の末に得られる果実と私たち人間の関係・・考えさせられるものがあります。うまく使わないと・・それ! もちろん民間傭兵とかは言わずもがなですが・・。あくまでもイギリスの軍事行動の中での意思決定なのですが、彼らが非常に厳密に法にしたがって行動しようとしていることも伝わってきます。大臣がちょっとごまかして答えてしまうような某国とは一味違います・・。しかも現場の隊員一人一人に対する法的防御のことまで気を配る姿勢が描かれてもおり・・一から十までが最近ワイドショーで見せられ続けている絵柄と違うなあと思ってしまう作品だった・・・。

主人公を演ずるイギリスの女優ヘレンミレンさんが何とも格好良いわけなのですが(うちの奥さんに聞いて知りました・・彼女)。この人見るといっつも、IMF(国際通貨基金)の理事であるクリスティーヌ・ラガルド女史を思い出すのは小生だけかしらん・・・。ショートヘアーで、ちょっと浅黒い感じで・・とにかくカッコ良いのです!