2月28日 火曜日

2月終わりです。そもそも普通の月よりも日が少ないので余計にその速さを感じるのかもしれません。それにしても年が明けたと思ったら、すでに2ヶ月が終わらんとしているという・・・。先日医師の集うサイトで話題になっていたことですが「慢性疾患の患者さんとの付き合い方」というのがありました。風邪とか発熱とかで受診される場合には、疾患の対象が急性発症のものばかりなのですが、いわゆる生活習慣病と称される疾患の場合にはこれらとはやや異なる接し方となるのです。血糖値の問題とか、日常の血圧コントロールなどへの治療介入となります。なかなか血糖値が良い数値に定まらない時の相談や治療薬の調節など、一筋縄ではいかないものです。随分前に大阪医大の内分泌内科の先生が仰っていたことで心に残っている言葉があるのですが、診察時のやり取りの裏側にある生活に気を配るということ。医師は個々の患者さんと診療時間というごくわずかな短い時間でのみ接するわけですが、実際にはその裏側(表側というべきかも知れません)に、いろいろな事柄があるのだということを理解していなければなりません。いちいち尋ねることは、プライバシーの観点や時間的制約からもちろんできませんので、ただそういうものなのだということを頭でわかっていないといけないのですね。家庭内でたくさんの出来事があって、到底自分の健康のことなど後回しであった・・という1ヶ月間を経て受診して来られた方の血糖値は、悪くても当然かも知れません。そんな時にかかりつけ医から頭ごなしに否定されると、その患者さんは大変追い詰められたような気持ちになられて当然です。慢性疾患を診るというのはそういうものなのだということをわかっていないとダメなのです。古今東西知識人はそういう逸話を遺してくれているようです。その一つになるでしょうか・・・「水鳥を水の上とやよそに見む 我も浮たる世を過ぐしつつ」紫式部日記 可愛いカルガモさんも、水面下では必死こいて足をバタバタしているのだなと思いながら、今日も一日がんばりましょうかね・・・