差分抽出機能

5月29日 日曜日 晴れ

さぶんちゅうしゅつきのう‥という便利な機能が最近のレントゲン機器にそなわっているのですが。差分、すなわち前の写真とその時の写真の差を引っ張り出して来て、それだけを可視化するという誠に優れた機能です。デジタル写真の成せる技なのですけどね。これを利用すると、その時に撮影した写真から、前回の写真を差し引きしてくれるので、前回撮影した時にはなかったもの、それは腫瘍だったり、炎症だったりする訳ですが、それを明らかにしてくれるという訳です。これだと誰でも見落とす事無く診断ができるということになるのです。なんとも便利なシロモノです。

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この差分抽出っていう作業なのですが・・・普段の診察でも無意識的にやっていると思うのです、頭の中で。ある患者さんを定期的に診察している時に、頭の中で”前はこういう状態だったから、今日のこの所見は少し異常だな・・”とか、常にいつもの状態との差異をピックアップしているのですね。かかりつけ医をつくると言う事のメリットの一つはそこにあると思うのです。初診で診察をする患者さんと、いつもの状態がある程度把握できている患者さんとでは、自ずとアプローチが異なりますし、診断効率や精度も違ってくるのではないかと思います。それはそれで良い事だと思うのですが、一方で、いつも見ている症状だから敢えて目がそこに行き届かない・・という状況も考えておかないといけないのかもしれません。オオカミ少年の寓話はよく知られたものですが、いつもいつも同じ症状を繰り返し仰る患者さんの何回かに一度は、まったく別の、もしかすると重大な訴えが混じっているのかもしれません。それに気付く事ができるように、時々は主治医の頭の中も整理、リセットする必要があるかもしれないな〜などと考えておりました。

目標は人それぞれ

5月27日 金曜日 晴れ

暑い日が続いています。日曜日はかかりつけ医機能研修制度という講習会に参加してきました。みっちりと丸一日の座学デス・・。時々うとうとしながらも、興味のある部分はじっくりと・・・。少しでも今後の診療に活かせたら良いのですけれど。開業して丸4年が経過しましたが・・自分でもはじめの頃よりも少しは向上しているかな?と思える部分もあります。医師になってもう20年以上経過しているのですが、いまだに向上せねばならないこの分野です。むかしの教えとは全く違う部分(いわゆる真逆ってやつです)もあります。自分のしている処方も、この4年間でかなり変わってきている気がします。多分来年のいま頃はまた変わっているでせう。そう、ヒトは変わらないといけないのです。

http://www.jds.or.jp/modules/important/index.php?page=article&storyid=66

高齢者の糖尿病コントロールの目標値が、日本糖尿病学会と日本老年医学会の合議で策定されました。要するに・・・お年を召されている患者さん方と、比較的若い患者さん方とでは、その治療目標値が違いますよ!ということなのです。当たり前と言えば当たり前なのですけれど、それが難しかったという事なのか、あまりその部分には注意が払われて来なかったという事なのか。当院でフォローしている糖尿病患者さんは多数おられるのですが、少なからず皆さんが、「怒られると思って今日は来ました」っておっしゃるのです。私は怒る事は滅多にありません(えっ?!って思っている人達、ごめんなさい)。少なくとも治療に来られる方に怒る事はない・・・と、思います。特にお年を召されている方が、日々の食事にも制限を課して、食べたいものも食べられず・・なんていうのをお聞きすると、う〜んそれでよいのかしらん・・って思うのです。自分ならば、もう後はそこそこで良いから、好きなものもほどほど食べて、のんびり暮らしたいなって思うのではないかなと・・。まさに、新ガイドラインの言わんとする、重症高血糖や、低血糖を防ぐことを主眼に置いた治療こそが望まれるのではないだろうかと思っています。

でも・・・それを下手に強調しすぎるとダメなのですね・・・皆さん”ズにのってしまわれるので・・・” 何事も大事なものはさじ加減ですな。
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毎朝の日課にあげておいたのですけどね・・・忘れないように。また今年もやられてしまいましたよ、ツバメさんのプレデターに(なにか分からない、ことしはカラス??)。渡世は八百八品とも言いますが、何とも厳しいものですな・・・・。

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久しぶりですので、もういっちょ・・。観ましたよ・・ロクヨン。映画もドラマも、いずれも秀作で、原作よりもむしろよかったデス。ああ・・・原作は長編なので、小生の読解力もしくは集中力が足りなかっただけって言う噂もありますが。映画版の主人公が佐藤浩市さんなのですけどね、とっても好きなのですよむかしから・・日本のジョージクルーニーと思っているのは僕だけかな。ジョージクルーニーものもほとんど全部観ています。彼は主義主張がはっきりとしていて、政治的な言動も、臆する事無くやってのけてしまいます・・・そこがカッコいいなって思います。

じゃ、また。

無言のナラティブ

5月11日 水曜日

朝から風がとても強い一日であった。あまりの強風に夜中目が覚めてしまったほどである。

岸政彦さんの毎日新聞ウェブサイトの連載コラムがおもしろい。なんでもないことを切り口にして(失礼な言い方ですが・・)研究し続けている人の視点が満載。やっぱり人文系学部を切り捨てるなんていけませんね。

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ずっと前に訪問していた患者さん、もう齢100を超える女性でしたが、訪問の度に毎回ベッドに座ってコースターのような平べったい円形の編み物をこしらえておられた。ある日ビニール袋にはいったたくさんの作品を頂戴したのだが、そのうちの一つを今、作者の意図に反して(たぶん)、洗面のシンクを磨くために使用している(めっちゃ優れものです)。

黒と白のツートーンかと思いきや、よくみると一部分だけ黄色い毛糸が使われているのだ・・。この部分、何があったのだろう。単に白色の毛糸がなくなってしまったのか?あるいはもっと芸術的な感性のなせるワザだったのか。それをつくっている時の彼女の心の中を想像してみると何とも興味深いものである。使い始めてかなり経ってからそこに気付いた私の心が、妙にざわついている・・。

本来のケアとは・・このような微妙な事に気付いてあげることなのかもしれないな。

新しいフェーズへ

5月9日 月曜日

大型連休もなんだかあっという間に過ぎました。最後の日曜日に本屋さんをハシゴしてみたのですが、面白いのにたくさん出会いました。正確に言うと、面白そうなのに・・・ですね、まだ読んでいないので。机に積み上げておくだけでちょっとウキウキする。車での移動の時間は・・・平川師匠のトークであったり、タマキさんの歌だったり、HR/HM(ハードロック&ヘビーメタルって呼びます)で耳がツーンとなっていたりします。おしごとのほうでは、ちょ〜っと胸に秘めている目標も・・最近はやや(というか、サッパリ)棚上げなのでして・・自分の能力では、やっぱちょっと無理かもな〜なんて思ったりしています。でもまた、頑張ってみようかな・・・。

人口統計

新しいフェーズに日本が突入しているってご存知でした・・?

自分の同世代がこの国に何人くらいいるかってちょっと調べてみたのです。男女合わせて150万人くらいみたいです、我が年代は。ちょっと上の第1次ベビーブームを見てみると・・なんと、240万人だと。でもって、我が子の世代を眺めてみるというと、せいぜい100万人かそこらです。古代から日本(のみならず、全世界的に)はずっと右肩上がりの人口増加フェーズで来ていたのですが、2006年あたりを境に、急激な人口減少フェーズに突入しているようです。だから・・賦課方式の年金なんかは将来的に?な状況なのだとか。100万人ちょっとの若い世代に、その倍以上の私たちが支えてもらえるな〜んて、ちょっと妄想なのかもしれません。

人口減少はどこまで行き着くのか?っていう質問に、人口学者答えて曰く、6000万人だとか、はては3000万人だとか。3000万人というと江戸時代の人口レベルだそうです。このまま行くと人口が減ってきそうだってこと・・・そんなこと、分かっていたはずなのに、我々は・・・な〜んにもできずにここまで来てしまっている訳ですな。