5月17日 金曜日
世界の亀山工場が終わるというニュースですね。20年くらい前になるのでしょうか、大女優さんを起用した綺麗な液晶ディスプレイは日本の技術力の代名詞でもあったと思うのですが。今やアジアの新興企業にその座を奪われてしまったとのことです。めちゃ綺麗な画質の高価なものを追求するのか、安価で手軽に買い替えできるものを選ぶのかという消費者の選択でもあったのかもしれません。携帯電話と液晶ディスプレイはこの30年間のこの国の映し鏡のような存在であったような気がしています。円安物価高はじわじわと私たちの生活にも影響してきています。一方で、製造業の世界では、世界に散らばった生産工場を国内回帰して、安い労働力(!!)で作って、高く海外に売るという流れにもなっているようです。まあそれはそれで賢い戦略なのでしょうけど、やはりそれに加えての付加価値をどうしていくのかが大事なところなのでしょうね。企業同士の持ち合い株の解消もニュースになっていました。株価安定化、経営を穏便にならしめるという効果はあるのでしょうけど、やはり市場に晒されてこその競争力というのは否めないですね。小さな政府が叫ばれた一昔前のカッコ付きの構造改革は、結局のところ補助金とそれに恩恵を受ける業界、そしてそれがまた政策担当者に還元される・・・みたいな、庶民のためとは言い切れないビジネスモデルを作り出してしまったように思います。私たち医療機関も、コロナ禍ではいくつかの補助金を取得しました。ほとんどは検査機器の購入や、システム整備に投入するためのものでしたが、やはり根本はいかに効率よく、患者さんのためになる医療ができるのかというところが問われているはずです。苦しい時って、安易な方向に問題解決策を求めがちなのですけど、苦しむべき時にはきちんと苦しむ!というのが、物事を成長させるために必要なことなのでしょうね・・・しんどいことだけど。医療の世界も、激変の只中であることを実感しつつ、乗り遅れないようにがんばろ〜と思ってます。