2月26日 木曜日 くもり

往診の途中で幾つか立ち寄るコンビニエンスストアがあります。今日はこっち方面だからあそこのファミマで、とか明日はあちらのローソンでとか。だいたい珈琲とパンとか肉まんっていうメニューを選ぶんですけれど・・。ささやかな楽しみです。それぞれのお店で何故かしらよく出会う人がいるんですね。今日のお昼はそのうちのお一人で、かつて訪問診療をしていた患者さんのご家族の方と出会いました。お母様が施設に入っておられたのですが、容態が悪くなり、現在近くの病院に入院中。お父様も神経の難病で少し離れたところで入院中とのこと。その方はあっちへ行ったりこっちへ行ったり、お仕事の合間を縫って大変なご様子でした。かつて病院勤務の時には、患者さんの容態説明なんかでご家族を御呼びする事が度々あったのですが、当然のようにこちらの都合を優先して予定日を決めていました。今日のようなお話や状況を拝見すると、少し複雑な思いがあります。その時にはまったく考えも至らなかったのですけれど・・・。

肉まん

インターネット放送で見た経済討論番組で最後に司会者から「日本経済復活の秘策は?」と問われて、出席していた経済学者や討論者のそれに対する答え。一人は「市場を世界に!」・・まあこれはいわゆるグローバル市場主義っていうような、比較的多くの人々が頷く回答。次の人が「真の資本主義国家への脱皮」・・・一旦、日本は財政破綻をしてから再度大きなリセットの状態が来ると、いずれにしてもしっかりとした財政再建が必要であるという、ふむふむ成る程論。そのまた次のひとは「自信回復」・・・前者の財政破綻をニヤニヤ笑いながら聞いていた方なのですが、現政権のこの道しかない、自信を持って行けといういわば現状追認論。最後にフリップを掲げた人の一言・・「学校を創る」・・これから長期成長軌道に乗せて行くためには、近道はありません。特に若い人一人一人が付加価値をつける事ができて、豊かな情報発信や経済活動をすることができる能力を地道に育てる事、これが結局のところ近道なのではないでしょうか?という発言をされていました。みなさんのご意見はどの論者に近いでしょうか?小生が膝を打った発言内容は、最後のやつでした。そもそも一国の政策が経済に及ぼす事ができる影響力について、皆過大な評価をしているような気がしていました。かつてのリーマンショックがそうであったように、グローバル化したこの現代では、一度の世界恐慌が一国の経済を吹き飛ばしてしまうような事が起こりうるこの世の中です。小賢しい経済政策論に拘泥するのではなく、もっと根本的なところに目を向けて行きませんか?という呼びかけのように思いました。こういう論点って、一国の指導者に持って頂くべき、大局的な視点のように思うのですが・・・。何となく現役の経済学者がこんな文学的な表現をされたという事にとっても意外な感じがしたのですが。それでもこの方東大法学部主席で卒業という、GPIFの前の運用委員をされていた人なのですけれどね。