9月2日 日曜日 晴れ

ユング心理学の大家で、文化庁長官をもつとめられた心理学者の河合隼雄さんの著作は好きで比較的よく読みます。いろんな読者の悩み事に先生がお答えをされるという形式の書物などを読むと、さぞかし先生には家族関係や人間関係の悩みや問題などなく、平和な日々を送っておられたのであろうと想像する向きもあるかもしれませんが、かならずしもそうとは限らないのではないかなと思います。『はっはっは。そうであったらよろしいのですけれど。』と人なつっこい顔で大笑いされる姿が想像されます。一流証券会社の営業マンは果たして自己資産の運用を完璧にこなしているのでしょうか?医者の不養生も使い古された言葉です。自分の病気を自分で手術ができる外科医はブラックジャックくらいのものでしょう。育毛剤をカウンターに置いている薬局のおじさんのトップに秋風が吹いている事もよく目にする光景です。何事も我が事となると・・・解決に苦労する事も多いものです。

Ball girl

『カゴのほうよろしかったでしょうか』 夕方に立ち寄って買い物をしたスーパーマーケットのレジでかけられた一言です。なんとなく違和感を感じた瞬間でした。脇に置いていた空っぽのカゴを持って行ってよろしいですか?というシチュエーションだったのですが。日本語を学んでいる外国人にこの文章を説明しろと言われるととっても困るような気がします。主語と述語は? 時制は現在形?過去形? カゴの”ほう”ってどちらのほう? 近頃なんでも謙譲語、婉曲的表現が好まれるような気がします。