12月28日 月曜日

年の瀬にまた寒波が来るという予報です。昨日はそれに備えて除雪の追加作業をしました。試験に備えて予習をしておく・・みたいな感じでしょうか。今年は明日午前中までの診療の予定です。訪問診療の患者さんに対する臨時の対応を除くとそれで仕事納めです。入院医療機関はそれどころではない年末年始の忙しさなのだと思います。なんだか申し訳ない気持ちで一杯ですが、ひとり身でやっている診療所ですので休ませていただくことにしました。去年の今頃はちょうど中国武漢の市場で未知のウイルスによる重症肺炎が発生しているという話が専門家の中で広がっていた時期かと思います。当然私は何も知らずのんびりと過ごしていました。まさかその後こんな一年になるとはまったく知る由もありませんでした。2月をすぎて3月からはコロナへの対応に追われるような一年でした。街の風景もガラリと変わったようです。生活様式にもマスクが当たり前になりましたし、人どうしの集まりも付き合いも一変しました。専門家ですら試行錯誤という言葉で表現されるような状況だったわけですから、ましてや一般の人々はこの感染症をそれぞれに解釈して、それぞれのやり方で対応して来られたのではないでしょうか。意見がぶつかったり、意外な行動をとる人だなと感じたり、急にイライラと怒りっぽくなられたり、ある人はふさぎ込んでほとんど家にこもるようになられたり。8割おじさんと呼ばれた西浦先生の著書を読みましたが、この一年間の先生の激動の記録が綴られており、大変面白かったです。クラスター対策班が立ち上がって行くさまがリアルに描かれており、ニュースでのみ見聞きするものとは異なる部分もありました。実際にダメだなと感じていた政策決定過程が、実はそうでもなかったり、今ひとつ評価できないと感じていた方が実は結構頑張っておられたから実現したのだなと感じられる部分もありました。この先どうなっていくのか、まだまだ予断を許さない長丁場の戦いですが、今一度気を引き締めて対応して行くしかないかなと思います。ワクチンに期待しつつ、標準予防策を徹底しつつ、ピリピリせずに患者さんを癒すことができる医療者でありたいと感じました。

それでは・・・終わりよければすべてよしの一年にすこしでも近づけるように今日と明日頑張ることにしましょうか。みなさんもよい年末をお過ごしください!