1日2時間45分、1週間で19時間・・・これはスイスの男性が平均で育児に費やしている時間だそうです。さて自分の子育て時代はどうであったのか?思い出そうとしましたが、全くもって優等生の回答にはなりそうにないので億劫になりますね。ちなみにこれはノルウェー、スウェーデンについで、先進国第3位の数値だそうです(ネット記事swissinfo.ch 「ご飯の支度はお母さん スイスで家事分担が公平にならないのはなぜ?」より)。それでも女性のそれと比べると、週10時間の差があるとのことでした。彼の国の社会学者の一人が述べるに、さらに仕事の内訳を見ると、やはり手間と時間がかかるものは女性が担いがちで、分担の内容そのものが、まだまだ公平とは言い難いとのことでした。ジェンダーフリーの先進国と考えられがちな北欧の国でも、まだまだ男性が大黒柱となり、女性が家を守るという意識が根強く、その収入面でも女性のそれは補助的に捉えられる傾向にあるとの意見に、かなり意外な印象を受けました。女性の社会参加は進んでいるとはいえ、やはりパートタイムの占める割合が多いらしく、改善の余地があるとされていました。日本でも状況は少しずつ変わってきているようでして、今では診察に来られる若い女性の方も、ほとんどがなんらかの職についておられることが多いと感じます。昔とは比較にならないほど、状況は変わってきているとはいえ、まだまだ過渡期であり、今後もその傾向が強まっていくのだと思います。それは社会がどうあるべきか論の問題ではなく、否応なく、その圧力が社会経済的に強まっていることの証左なのでしょうね。