9月30日 土曜日
朝ひんやりしていますな。Septemberも終わります。この間うちの人が(最近の推しはフンドーキン醤油のようです)9月の歌特集をBGMに流されていました。なかなか良い曲たくさんありますね。さて、怪しげな本日のお題です。胡散臭い証券会社の吊り広告ではありません。ほぼ7割程度当たる株・・・それは流行するインフルエンザの株とワクチンの株の合致率のことですね。多少の遺伝子変異は見られるものの、7割型予測されワクチンに組み込まれる種類とその年に流行するインフルエンザの種類は当たっているようです。望む効果はもちろん感染回避なのですが、これは残念ながら4−7割と幅があります。過去にワクチン接種にも関わらず、罹患された方も珍しくないことでしょう。私もそうです。しかしワクチンにはそのほかに大事な重症予防効果というのがあります。脳炎や肺炎を回避するという目的です。ですので、ワクチンを打ったにも関わらず罹患してしまったという方でも、そのおかげで本当は重症化していたかもしれない可能性が打ち消されていたのかもしれません。もちろん罹患しなかったという方は、普通に過ごされていますので、結局のところワクチンの効果って目に見える何かを手にするというわけではなくって、何もなかった(罹患しなかった、あるいは重症化しなかった)という目に見えない効果を得ていたかもしれない・・という、非常に体感しづらいものなのですね。同じことがコレステロールのお薬などにも当てはまります。例えば、60歳男性で、高血圧症や糖尿の傾向があり、検診の結果LDLコレステロール(悪玉)が200mg/dlでHDLコレステロール(善玉)が60mg/dlであったと仮定しましょう。もちろん元気に働いておられます。その方の向こう10年間の虚血性心疾患などの動脈硬化性疾患の発症リスクはなんと17.7%と算出されます。100人同様の方がおられるとすると、そのうち17人が罹患されるという数値になります。そう聞くとかなりの方はコレステロールのお薬を服用されたり、自己節制に取り組んだりされることでしょう。そのおかげで悪玉が90mg/dlになったとすると、前述の確率はほぼ11%程度に減じることになります。ただしその効果は発症予防ということにありますので、何もないのです。目にみえて何もない・・・ということが効果ということなのですね。面白くともなんともない状況でお薬を飲み続けることになります。そんなある日、電車の吊り広告で(今はサイネージというのでしょうかね)こんなクスリを飲むと薬害が・・という恐ろしい記事の見出しを目にします。雑誌を買って中を読んでみると、スタチン・・・というお薬が入っているではありませんか。飲んでいても何も変化を感じないのに、副作用だけあるのかい〜!となって、処方医が恨まれることとなります。確かにどんなお薬でも、一定の副作用のリスクはあるのですけれど、そこが強調されすぎると、将来発症するかもしれない病気が抑えられるというメリットが見えなくなってしまうのですね。ですので、物事は両面から冷静に見て、考えて、自分はお薬を飲むのか、はたまた薬ではなく、日常生活習慣を見直したりするきっかけにするのか、そのあたりの健康管理を行うのが最も大事なことなのかな〜と思います。お薬だけでもダメでしょうし、それ以外の生活や行動習慣を十分に配慮しながら、足らずを薬物で補うというのが健康管理の超基本的なことになりますね。今日は土曜日ですのでやや長めの投稿になってしまいました。それでは皆さん良い週末をお過ごしください!