3月11日 火曜日 寒さは一段落
昨日のぼやきの続きですけれど、やっぱりかという感じです。ニュースサイトに「文科大臣が 論文を撤回して再提出を 云々」の記事。科学論文への政治介入は小生は断固反対でありますっ。科学論文とは一流の同業者である科学者の複数人による査読というピアレビューシステムを経て認められたものが掲載されているのです。しかも今回はその最高峰であるネイチャーという雑誌です。もはや日本の政治家が口出しするなどという国内問題ではなく、立派な世界トップレベルでのイシューになっているのです。それぞれの雑誌にはletters to the editorと呼ばれるようなコーナーがあり、掲載論文への疑義、批判などはそこで堂々と議論がなされれば良いだけの話です。結果として、アンフェアなことが発覚すれば、その研究者はその後の研究活動の道はほぼ断たれると考えて良いでしょう。それほど過酷な罰を受けることになります。それでおしまい、ただそれはそう証明されるまで、安易に批判やましてやワイドショーや国会レベルでバッシングする等、ちょっと他の先進国ではあり得ないと思います。一旦バッシングモードに入れば何でもありの我が国の悪い所ではないかなと思います。もちろん、今出回っている情報をもとに推測すると、かの論文の旗色は極めて悪い状況ではありますが・・・。
世間が叩きだしたら何でもあり・・・っていうこの風潮、もしかするとこの国の病理かもしれません。