11月2日 金曜日
今週はこれでお仕事終わりです。ちょっと開放感。インフルエンザワクチンの供給も特に今のところは問題なく、去年の騒動の二の舞は避けられそうな現状です。本格的なインフルエンザ流行期に備えてもいちど確認しておきませう・・・。2018/19 シーズンのインフルエンザ治療指針 by小児科学会
http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/2018_2019_influenza_all.pdf
まずは手洗いの重要性と咳エチケット、有症状者のマスク着用が推奨されています。続いて主な論点が大きく4つ、⑴治療薬について ⑵薬剤耐性株について ⑶インフルエンザワクチンのこと ⑷シーズン終了後の総括 についての記載となっています。特に問題となる治療と治療薬のことについて以下まとめてみました。
治療薬は・・・
- 幼児や基礎疾患があり、インフルエンザの重症化リスクが高い患者や呼吸器症状が強い患者に投与が推奨される。
- 発症後 48 時間以内の使用が原則であるが、重症化のリスクが高く症状が遷延する場合は48 時間以上経過していても投与を考慮する。
- 基礎疾患を有さない患者であっても、症状出現から 48 時間以内にインフルエンザと診断された場合には各医師の判断で投与を考慮する。
- 一方で、多くは自然軽快する疾患でもあり、抗インフルエンザ薬の投与は必須ではない。
また、タミフルは生後2週以降の新生児から大人まで幅広い対象者に投与ができます。10歳以降の小児や未成年者に対する異常行動などの副作用については、タミフルに限った現象ではなく、インフルエンザ罹患後にはいつでも起こりうる症状として注意喚起がなされています(特に使用を忌避する必要はないということ)。また、今冬話題になりそうな予感のする1回の服用で良いとされる薬剤(ゾフルーザ)については、今年2月から承認がなされていますが、まだデータ不十分のため使用については検討中である、との記載です。
当院でも基本的には当指針に沿った診療をしていきたいと考えています。