5月17日 日曜日

お休みの日は、いつもよりゆっくりと朝トレしてみました。英国カーディフ大学の研究で、コロナワクチンを受ける時の気分がポジティブな人はそうでない人に比べて、抗体産生効果が30%程度違うという論文が紹介されていました。十分な睡眠をとってからワクチンを受けた方が効果が高いというのもすでに報告されていたかと思います。その仕組みはまだ推測の域を出ないようですが、ストレスホルモンの一つであるコルチゾールなどが免疫反応を抑制するのではないかとか、そもそもポジティブな人ほど、食事や睡眠が規則正しくとれており有利なのではないかと考えられているようです。気分や生活習慣や食事が身体に影響するというのはその通りなのだと思います。一時期積極的勧奨から外されていた「子宮頸がんワクチン」でも、思春期特有の感受性の高さや、痛みに対する不安などの要素が大きく影響している可能性があると言われています。ワクチンを接種する時には、時間の許す範囲で、その効果と、理由と、利点を説明してなるべく前向きな気持ちで接種をしていただくように心がけている所以でもあります。インフルエンザワクチンですと、例え感染したとしても、多くの場合には一時的な感染症としてやがては治癒するのですが、対象ががんということになると、一時的なこととしては片付けられないことになります。多くのエビデンスが、子宮頸がんワクチンによるがんの発症抑制効果を物語っていますので、それをお伝えして、将来に罹患するかもしれない数多くのがんの一つを防ぐことができるのだということを理解してもらって、その価値を考えてもらえれば、多少なりとも副作用が軽減し、効果が高まるのではないかと考えています。今回の論文はそれを少し裏付けてくれるような気がしてちょっと嬉しかったです。親御さんにやかましく言われたから、いやいや何の注射か知らんけど来ました、めんどくさ・・・みたいな雰囲気が感じられる時には、ちょっとこちらも身構えてお話ししています。中学生にもなると、そのようなことではなく、自分ごとと考えてもらうことが大切ではないかと思います。科学的なものの考え方を尊重するというのは、そういう些細なことにも宿っているのではないでしょうか・・などと偉そうに書いていますが、自分の子供にそのような態度で接してきたのかどうか・・(汗)それでは、みなさん良い週末をお過ごしください。