6月18日 火曜日
梅雨入りが近づいて来ているような雨模様の朝を迎えました。太平洋側の地域では大雨の予報も出ているようです。天気予報に注意しながら過ごすことと致しましょう。さて、ネットでは名古屋の病院での出来事を報じるニュースが取り上げられていました。「研修医」「誤診」というキーワードが並んでいます。病院の記者会見があったことが報道につながっているようです。伝えられている病名は上腸間膜動脈症候群という、一般の方にはおそらく耳慣れないものです。朝日新聞のネットでの記事を読むと、患者さんは2日連続で、1日目は2回の救急受診をされているようです。2日目の受診の際には入院の措置が取られたようですが、残念なことに、それから2週間余りで亡くなられたとあります。医療事故調査を終えた病院院長のコメントは、患者さんに対する謝罪の意と、再発防止に取り組み信頼回復に努めるとあります。実際の記者会見でのやり取りの詳細がまずはわからないのですが、すでにSNSでは色々な意見が飛び交っているようです。医学的な見地から意見を言うとすれば、この問題をこれからも追いかけて取材をして報道をしてくれる記者さんがいてくれれば良いなと思いました。こういう医療事故にまつわる報道って、今回のような第一報が出て、ある程度世間に議論が巻き起こって、時間と共に忘れ去られていくと言うのがほとんどであると思います。本当のところはどうだったのか?果たして研修医の誤診と言われる、能力の不足からくる問題であったのか?あるいは何らかの不可抗力的な因子も併存していたのか?再発防止に取り組むといっても、それはどういう手段で行われるべきなのか?今年から発効されている「医師の働き方改革」を前提としてどのように改善させることができるのか?などなど、たくさんの論点があると思います。大切な一人の失われた命から、せめて私たちが教訓を得るためには、いっときの議論だけに終えるのではなく、時間をかけて検証することが不可欠であると思いました。