11月28日 木曜日

寒くなったとはいえ、昔に比べると11月の後半の最高気温とは思えない数字かもしれません。もう少し寒かったような気もします。先日、引退された著名なプロ野球選手がご自身の現役時代を語る映像を視聴しました。投手をされていた方ですが、今のトレーニング方法とは全く違って、春季キャンプのときには、連日数百球を超える投げ込みを行っていたのだとか。一方で今の選手はウェイトトレーニングなどへの時間は増やすものの、圧倒的に投げる球数は少なくなっているそうです。もちろん肩の消耗を防いで怪我を予防する目的もあるのだと思います。その方曰く、数を投げることでコントロールがついてくるのだとか。持ち球が5種類あれば、それぞれ50球投げても2〜300にはなりますよねと。確かにその通りかもしれません。とはいえ、今の投手が昔に比べて劣るかというと、そうでもないですよね。同じようなことを自分のキャリア領域でも感じました。昔の研修医時代を思い返すと、働き方改革などとは程多い、1日の労働時間でした。おまけに夜間当直業務などは多い月だと半分以上やっていたように思います。実労働時間を計算すると恐ろしい事になります。不思議と当時はそれを苦痛に感じなかったというか、病院外で過ごしていると、なんとなく貴重な学びの機会を逸しているのではないかと不安にすら感じたのを記憶しています。だからと言って、今の世代の先生たちよりも自分が優れているかというと、そうではないと思います(おそらく今の先生方の方が知識量では遥かに上でしょう)。自分が置かれてきた環境が良かったもののように見える現象ですね。意外と、環境に依存する部分はさほど大きなウェイトは占めていなくて、気づかない因子の方がキャリア形成には大きいのかもしれません。高田純次さんに見習って、「避けましょう。お説教、自慢話とむかし話」と自分に言い聞かせるようにしています(件の投手の方は、そういう嫌味のない、なるほどなと考えさせられるような語り口調でしたので誤解なきように・・・)。ということで、ひょんなことから思い出した昔のお話でした。それでは今日も1日よい日となりますように。