1月25日 日曜日 夜から雪が降っています

今日は一日かかりつけ医認知症対応力向上研修会というのに出席していました。がん緩和ケア、うつ病、糖尿病、認知症とかかりつけ医の守備範囲は広がる一方です。京都市内や南丹、舞鶴、綾部などからも講師の先生方が来られ、丹後、北丹地域の医療者のレベルアップを図るという目的で行われた会です。日頃在宅診療は認知症ケアと無縁ではないのでありまして、小生も診療能力増進のため、頑張ってお話を聞いてまいりました。既に丹後地域の高齢者率は30%に達しており、少子高齢化が叫ばれる日本社会の最先端を突っ走っているのです。2040年には40%を超える住民が65才以上になるという予測もあります。う〜む、どう考えても病院は足りないし(入院病床数という意味で)、医療難民と呼ばれるような方が少なからずでてくるのではないかという懸念を容易に想起することができます。巷間メディアでも問題提起はなされていますが、未だに私たちの意識には「そうはいっても、今の生活が精一杯だし・・」というような思いがはびこっているのではないでしょうか。遠くない未来にきっとそういう時代は来るのでしょうけれど・・・。さて、会での講演で、とある医療機関の認知症専門外来を訪れた初診患者の最終診断の内訳が提示されました。約3分の2は何らかの認知症に属する疾患という診断、残りの3分の1のうち結構な割合で、まったく認知症診断基準にかからないどころか、むしろインテリジェンスも高い普通の人々であったそうな。このような患者さんの少なからずが、テレビでの啓発番組をみて自分もそうなのではないかと心配になって受診した方々であったのだとか。うんうん、テレビの健康ものって、そう言えばやたらと大げさな見出しや、音響効果でもって視聴者を怖がらせるという手法の「脅し演出」が多いですよね。あれもどうなのかなと・・不必要な受診患者を増やしてしまうだけだったり、仕方なく施行される検査にも無駄なものがないとは言い切れない訳で。そういえば、小生の外来でも、テレビに触発されて、全くする必要のないと考えられる検査をリクエストされる、という場面も珍しいものではありません。もちろん不要な検査は納得して頂くまで十分説明をするのですけれど。

smoking hazard

 

欧米の煙草の包装は脅し手法そのものでした。これはまあ理解できるというかたは多いと思いますが。

東京都知事選のニュースがネットやメディアを賑わしています。選挙の度に思うのですけれど、候補者の政策を調べて、天秤にかけてその結果投票行動に反映する、という人ってどの程度いるのでしょうか。そもそも政策の良否なんて一寸調べたくらいでは素人にはわかりませんし、これには賛成だけど、あれはどうかなあということもあるでしょうから、政策で投票するというのは、実際にはそう簡単なことではありません。なので・・・何となくこの人は信用できそうな気がする、みたいな「男前に一票!!(これが女性の場合もあるのですけど)」というのが決めてっていうことが多いです・・・私のばやい。