4月26日 火曜日
人間の神経回路はまことによくできています。ある動作もしくは活動を発現させるときには、大脳から指令がきて、途中で神経回路がバトンタッチされ、最終的な活動発現者にその命令が手渡されます。その際には、必ず最終発現者の行動を抑制する回路が同時に備わっています。要するにやり過ぎを防ぐ、行動が過剰にならないようにお目付役が傍にいるというわけですね。このやりすぎダメ!というバランスが非常に大事なのではないかと思うわけです。聞くところによると、仏教の世界ではバランス感覚が非常に重要視されるということらしいです。放っておくと物事は必ず偏るというのが根底概念にあるらしく、ブッダはそれを嫌うようです。権力は腐敗する・・・みたいな(?)のと似てる気もします。物事は偏るという概念、私たちの現代のあるべき振る舞いにも通底する(というか、もろにかぶってくる)ものがあるように思います。物事には縁起があり、原因と結果が呼応しているというのも、仏典の基本的な考え方であるようです。一方で西洋宗教は、絶対的な存在の神があり、物事はそれに支配されている(?で良いのかどうかよくわかりませんが)、というのがその教えのようです。手が届きそうもないくらい崇高な神の教えに自らの行動を律していくのか、物事の縁起を感じながらバランスをとって日常を過ごしていくのか・・・どちらが良い悪いではもちろんなく、それぞれの人が自分に合ったやり方で困難を乗り越えていくことができると良いですね。