3月12日 月曜日
Diabetes careという医学雑誌に発表されている論文からの抜粋と話題提供となりますが・・・。不規則に夜勤のシフト勤務を強いられている方に糖尿病のリスクがあるということのようです。労働者の勤務状況と2型糖尿病のリスクを調べると・・・夜勤の頻度が高いほど糖尿病リスクも高まるということのようです。
https://pmc.carenet.com/?pmid=29440150
ま、これは日々の診察をしている立場から申しますとすでに実感されることでもありました。同時に、すでに糖尿病を発症している方たちの療養状況も勤務形態によって影響を受けているということも言えるのではないでしょうか。この数年、生活習慣病が良くならないのは患者さんたちの自己管理が不十分だからであるとか、十分な検診を受けていなかったり、健康への意識が乏しいからだという、私から言わせると「上から目線の」議論が世の中をまかり通っていたと思うのですけど。やはりそんな単純な自己責任論では完結できない社会的状況を十分に考慮しなくてはと思い直す、そんな論文でした。これはひいては格差社会を反映することでもありますので、慎重に客観的データをもとに議論していかなくてはいけないissueであると思いました。ある疾病が潜在的に存在していたとして、それが実際に発症するかどうか、あるいは発症のしやすさというのは現時点では明らかにされていない未知の要素があると思います(predispositionと申しますが・・・)。安易な自己責任論はホント・・罪悪だなと日々思っているところです。だからと言って他力依存や甘えを積極肯定しているわけではありませんが・・・。
製麺ネコ・・・