8月12日 水曜日
40度を超える気温が報告されています。感染症の次には熱中症アラートが発せられています。熱中症は感染症よりも急速に進行して重症化することがありますので十分な注意が必要です。この季節に毎年よく受ける質問に「人より汗をたくさんかくのは異常ですか?」というのがあります。人間は体温を一定に保つ恒温動物なのですが、体温調節機構の一つが発汗です。もう一つ皮膚表面の毛細血管を拡張させて、皮膚からの放熱により体温調節をする機能もあります。運動したときに顔が赤くほてるのはそのせいですね。外気温が高くなると、皮膚からの放熱効果は弱くなりますので、発汗が重要になります。汗をかくときに気化熱として放熱して体温を下げようとしているのです。ですから汗をかくといのは身体に備わった能力の一つということが言えると思います。日頃から運動をして汗をかく機会が多いと、ある程度発汗しやすい体質になるようです。体温上昇に強い体が作られるということです。一方で、発汗により体液循環血液量が減少しますので、血圧が低くなったり、電解質が不足して筋肉痛やこむら返りが生じます。循環血液量の減少は血管の収縮効果に繋がりますので、より体表面からの放熱が妨げられて、異常な高体温が引き起こされ意識状態の低下から重症熱中症となるわけです。あらかじめ適度に発汗するからだ作りをして熱中症に備え、いざ発汗が増えた場合には屋外や高温多湿の職場からは一旦離脱して発汗量に見合う十分な水分補給と塩分補給を心がけましょう!普段からアルコールを多く飲まれる方は、アルコール代謝に水分を一定程度喪失した状態で朝を迎えておられますので、より一層の注意が必要です。ということで、今日は真面目な話題を提供いたしました。クリニックのHPはかくあるべし。
それでは一日みなさま気をつけてお過ごしください!