5月16日 土曜日
気づいたら・・・私より1年オッサンのマイクタイソンが野獣になっていた。また戦うということらしい。昨日は5月15日、いわゆる5・15事件という海軍士官らによる犬養首相暗殺事件の日である。昭和維新とも称される、本来許されるべきではないテロ事件なのであるが、一部国民に支持された側面もあったということである。約4年後には陸軍士官らによる2・26クーデターが続くわけであるが、当時の事件を引き起こした士官らはほとんどが20歳代の若者だったらしい。民の窮状を知らぬ時の政権に鉄槌を下した・・みたいな語りを聞くことが多いのだが、今の時代からだと20歳代の若者が時の首相の暗殺を企てるって・・ちょっと考えられない(当たり前か)。さてさて・・・
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/2765641
COVID-19についての台湾からの論文が出ています。簡単に結果と結論をまとめると、二次感染を発生したケースは発症日以前5日間に感染者と濃厚接触があった場合に限るとされています。つまり、何の症状もない時点から発症するまでの4-5日間が最も二次感染を起こしやすいというわけです。言い換えると、発熱とか咳とかの症状が本格化したあとは、他人には感染しにくいということになりますね!ちょっと驚きではないですか。感染者100名に対する濃厚接触者の追跡調査であり、やや人数が少ないためベイズ推定という手法で統計解析されているようです(ちょっと詳しくは説明できませんが)。これをもってすべてを語るのは時期尚早ではあると思いますが、今後の対策を考える上では重要な論文だと思いました。ちなみに論文での濃厚接触の定義は、マスクなど着用せずに感染者と15分間話をしたりした場合、あるいは病院で2メートル以内に接触した場合とされています。やはり2メートルのソーシャルディスタンシングは大事だなと思いますし、専門家会議の提唱していた発症後4日間は家で安静療養を・・という呼びかけも感染拡大予防という観点からは、妥当なものであったのだと思います。ただし、療養している方々がその間に重症化してしまったという事例がありますので、今後は自宅療養期間の病状観察をいかに行うのかということについての対策を講じる必要があると思います。 台湾は論文投稿時点で感染者数330名で、死亡者数は6名と驚異的に疾病を抑え込んでいると評価されている国です。もちろん感染者の徹底隔離ができるという背景には、携帯電話のGPS機能を利用したいわゆる”監視社会”であるという事実が存在するわけです。そういえば、コロナ騒動の前に発生していた香港の学生デモの騒乱はその後どのような展開になっているのでしょうか。これもマスク着用を禁じて、街に設置された監視カメラでデモに参加している学生を特定するという国の方策に対して非難があったかと思います。今回の感染症騒動を経て、今後国際社会でもより一層、市民監視ということへの賛否を含めた議論がなされていくのではないかと予測しています。