8月14日 木曜日

暑い日が続いていましたが、連日の雨で、太平洋高気圧も一時の勢いを失った感があります(私だけ?)。これからまた夏休み第二弾の晴天が始まるのでしょうか。さて、この時期は過去世界最大の・・と形容される事件の日が並んでいます。御巣鷹山の日航機事故は、この12日が事故後40年(奇しくも、太平洋戦争後80年のちょうど半分にあたる)という、一つの節目となる年でもあります。当時AP通信などで働いておられたジャーナリストの神保哲生氏は、ことあるごとに、未曾有の航空機事故の当時の取材状況などを振り返って発言されています。メディアでもこの時期になると、遺族らの声や、追悼の番組を特集で組んで報道しているようですが、彼曰く、いまだに足りないものがあるとのことです。それは、自己究明に一番大切なピースが欠けているのだと。それが一つの原因となって、諸説紛々と今でも、ともすれば陰謀論めいたものが流布されている現状につながっているのかもしれないと言います。こういった際の、原因究明のための事故調査に欠かせないのは、やはり自己責任を一定程度免責された上で、正直な関係者の証言を得ることだということだそうです。それがないと、やはり事故の責任についての刑事訴追を受ける可能性がある状況では、本当の調査ができないのではないかと言われます。諸外国では比較的当たり前に確立されているこのような制度設計が、40年経た今でもできていないというのは、ジャーナリストとしての力の足りなさを自覚させられるとのことです。飛行機は確率統計論的には、かなり安全な乗り物であることは確かなのですが、一度事故が生じると、その規模がどうしても大きくなってしまいます。世界最大の事故の正確な原因究明がなされずに今日まで経過しているのは、やはり残念なことだと思いますね。

さて、当院も今日からお休みをいただいております。皆さまも良いお盆期間をお過ごしください。