6月10日 月曜日
先日製薬会社の広報活動資材が届きました。「HPVワクチンのキャッチアップ接種は2025年3月で終了となります」とあります。これだけだと、一般の方にはなんのことだか今ひとつ伝わらないかもしれません。HPVというのはヒトパピローマウイルスの英語略語です。HPVに感染することによって、将来の子宮頸癌の発病のリスクが高くなるということで、このウイルスに対する免疫をつけて罹患しなくなるようにしておくことで、癌の発症を抑制できるということです。癌の発病抑制というのは、他の感染症ワクチンと異なる目的です。B型肝炎ワクチンも同様に発癌抑制の効果が期待できますが、インフルエンザなどが単に感染症予防のワクチンであることと比べると、癌の発生を防ぐことができるというのは大変貴重なことではないでしょうか。かつて副反応の調査のために、積極的勧奨が控えられるという一時期がありましたが、その懸念も払拭された今、その接種機会逸失の穴埋めができるキャッチアップ接種の猶予期間が来年3月で終了するというわけです。まだまだ期間があると思われるかもしれませんが、最短で接種をしても、合計3回で半年間を要しますので、今年の9月に一回目を摂取し始めないと、全3回を公費でカバーされないということになります。なので・・・1997年度から2007年度生まれの女性の方はぜひご一考を!