12月14日 土曜日
土曜の朝刊は購読誌の書評欄が掲載される日であります。毎週終わりにこれをちょっとした楽しみにしています。今週はライター武田砂鉄さんの書評のほかに、東畑開人さん、前嶋和弘さんらの記事が掲載されていますね。「斜め読み読書のすすめ」はちょっと、ずぼらな私の読み方を後押ししてくれるような気がして、大いに勇気が湧いてきました。頭木弘樹さんの紹介作品は「幻肢痛日記」という青木彬さんの著作でした。下肢切断をされた著者が、自身の火葬された切断肢のお骨を骨壷に入れて受け取られた記事から始まります。そこにはもう無いはずの肢に痛みを感じるという幻肢痛にまつわるお話のようです。人間の身体って不思議ですね。心理学でも「ラバーハンド錯覚」という、視覚と触覚に関するちょっと不思議な現象があるようです。末梢組織が感じた五感を脳で統合し解釈する時に生ずる位相のズレみたいなものが作用しているのでしょうかね・・・。では、不思議な感覚を引きずりながら今日は診察業務に取り組んでみることにしましょう(多分、秒で現実に戻されることと思いますけど)。