11月3日 日曜日

お天気の良い日が続いています。先月の豪雨被災地の復旧が進むことを祈っています。先日出身大学医局の発行誌を読んでいたのですが、やはり手術対象疾患が以前と変わって来ています。特に顕著なのは胃がんの手術数の減少ではないかと思います。単純に外科手術症例数を比較しているだけなので、罹患患者数はまた別の統計になると思いますが、開腹手術に至る患者さんの数は明らかに少なくなっていますね。現在は内視鏡下の治療技術が発達しているので、内科で処理されるケースが多いですから実際の患者数はまた違っているのでしょう。国立がん研究センターのウェブサイトには、多くの統計が公表されていますが、例えば30年前と胃がんによる死亡率(1年間に人口10万人あたり何人が死亡しているか)を比較すると…

2017年のデータ

 

1987年のデータ

男性は3分の2、女性は半減していることがわかります。原因は色々とあるのでしょうけれど、診断治療技術の発達、抗がん剤の開発、さらに最近では胃がん発生との関連性が明らかとなっているピロリ菌も、一般の方々の耳目に触れるところとなっていますからね。5000年前に氷づけとなりヨーロッパで発見されたミイラ・アイスマンの胃袋からも検出されたらしいです・・ピロリ菌おそるべし。