3月7日 日曜日

3月7日・・・何だか縁起がよさそうな数字の日だなと感じたのでちょっと検索してみました。年始からちょうど66日目にあたる日なのだとか。果たして縁起が良いのかどうか・・?なんと1927年の今日は丹後大震災の日だったようです。山口百恵さんが芸能界引退を発表されたとか、良い出来事・・・あべのハルカス開業の日ぐらいかな?

さて、昨日はちょっと日頃聴くことのない内容のレッスンを受けてみました。「医学生・若手医師のキャリア形成とワークライフバランス」という講演です。はい、若手医師でも研修医でも医学生でもない、オッサン開業医が聴いてどないするねん?というツッコミはおいといてくださいね。これからの少子高齢化の時代にはやはり重要なテーマです。私も含めて、これから若い世代の方たちのお世話になることが増えてくる訳でして、その方たちがジェンダーフリーに活躍してもらうために重要なテーマがワークライフバランスということになります。仕事と生活の両立、バランスです。亭主は外で稼ぎ、奥さんは家で家事をするというライフスタイルがもう旧式のもので、今の時代に通用しなくなってきているのは、それを望むと望まざるに拘わらず認めなくてはいけない真実です。男性も生活や育児に関わるし、女性も仕事を通して社会とかかわりを持つ、いやそもそも性別による色分けが必要のない時代になっていると感じます。女性の場合にはキャリア形成を語る上で欠かせないテーマがやはり出産子育てでしょう。そこで寸断されない働く環境を整備することがとても重要になってきます。当事者にできること、周りとりわけ上司ができることなど、色々な提言があり、まことに示唆に富んだ講演でした。ちょっと聞きなれない単語が出てきたのですが、「プロティアン・キャリア」と「ケアレスマン」です。前者はギリシャ神話に登場する、変幻自在に姿を変える神であるプロテウスに由来することばだそうです。すなわち、変幻自在のキャリア形成ということです。押し付けられることだけをこなすだけではなく、主体的に状況に応じて自分のできることを行い、キャリアを選択していくというのではなく、自分の中に蓄積していくことが大事だそうです。選択ですと、それまでに行っていた仕事がいったんチャラになって次を選ぶという感覚に捉えられがちですが、蓄積というならなるほど、それまでの経験値に上乗せされて次のステージに進むという、前向きな概念として実感できそうな気がします。

講師の広島大学医学部の蓮沼直子先生からのメッセージは、

①自分がやりたいこと、すきなこと

②自分が得意なこと

③自分が求められていること

④自分自身の価値観がどこにあるのか

この4つを自覚しておくことが重要なのではないかということでした。漠然と将来の職業についての希望を問うのではなく、高校の進路指導などの場面でもこういうアプローチを取り入れても良いのではないかと思いました。自分のその頃を考えると、なんだかいろいろと頭の中が混乱しがちだったと思うので、こういう整理の仕方を教えてもらえると随分と役に立つような気がします。もう一方の「ケアレスマン」ですが、これもかなりインパクトのある言葉です。ケアレスマンとは・・・家庭責任(家族のケア)を免れた男性のことをさす言葉だそうです。職場の状況に自分の家庭環境や私生活を追従させていくという働き方になります。これ高度成長期の日本に活躍されたモーレツ・サラリーマンそのものではないでしょうか。その方たちの頑張りもあって、今の日本があるわけではありますが、今の時代はもうすこし成熟した働き方や生き方をしていかなければなりません。このケアレスマンという言葉には、実はもう一つ意味があって、そのケアレスは同時に、自分がケアレスマンとして仕事に没頭ができているのは実は家庭で家族のケアをしてくれている人(多くは妻)がいることを忘れている・・というケアレスの意味も含まれているというダブルミーニングなのですね。う~ん、おもしろいしためになるお話でありました。

さてと・・・今日はかなりの出来栄えのコーヒー(87点)を飲みながら、最近ちょっとお気に入りのご機嫌なポップ・ロックを聴きながら書いてみました(Girlfriend by Matthew Sweet)。空は曇っていますな・・・みなさん良い休日をお過ごしください!