8月23日 水曜日

この時期、腕や足に皮膚のただれたようなものができて受診される子供さんたちが増えてきます。だいたい保護者の方が「とびひではないかと思います」というコメントで来院されるのですが、ご名答です。3−5歳児くらいの方が多いようです。例えば発端は、虫取りや夜に花火をしているときなどに蚊に刺され、痒みが強いので、ポリポリと刺されたところを掻きむしって皮膚の傷をこしらえてしまい、そこから細菌感染を引き起こすという機序なのだと思います。蚊に刺された後の腫れと痒みは、新生児の頃よりも、幼稚園や保育園の年齢の子供さんの方が反応が大きいことが多いようです。お年寄りになるとまた反応は低下してきます。黄色ブドウ球菌とか化膿性レンサ球菌という皮膚などに常在する細菌が原因になることが多いようです。見た目は円形の表皮剥離と言って薄皮が一枚めくられたようなものが、ある一箇所に集まって発生します。ひどくなるとそれぞれが融合したりして大きくなるのですが、それぞれの皮膚炎の箇所の見た目が、比較的綺麗にまる〜く見えるのが一つの特徴でもあります。抗生物質軟膏とか飲み薬、あるいはそれに加えて痒み止めなどを使用すると治癒することが多いです。そもそも虫刺され予防のスキンケアも重要ですね。小さな子供さんでも使用できるとされている「イカリジン」含有の虫除けスプレーが有用とされています。夏休みの残り、お外での遊びにぬかりなきようお願いします。