9月6日 水曜日

大学ファンド戦略会議なるものがあるそうです。世界トップレベルの研究力を目指す大学を支援する、なんと10兆円規模の文科省が設置した基金のようです。国際卓越研究大学の研究を後押しするためのものだとされています。初めての認定は10件の公募の中から、東北大学が勝ち取ったのですね。この支援にマッチする大学のイメージ像というのが文科省のサイトに公開されています。今やOECDの中でも日本の学術レベルの低下が叫ばれるようになって久しいですので、こういった支援は大学にとっては大きいものなのでしょう。東京、大阪、京都などの国立大学に始まってトップクラスの大学が申請していたようです。米国・中国・インドなどなどの頭脳集団に伍して見劣りしない研究機関ができれば良いですね。ただこういった制度には反対的なものの見方もあるようです。国の思い描くようなストーリーに沿うようなものに学術機関が従うこと自体に大学の自治が脅かされるのではないかという危惧もあったり。あと、どうしても文系よりも目先の利益につながるような理系の研究がもてはやされがちになるという傾向もあるのではないかといったこと。そもそも理想の学問というのをイメージして研究を行うのが良いのかという根源的なクエスチョンもあります。なんでもないところから派生して大きく育った研究成果も過去たくさんあるわけですので、学究に関するセレンディピティは誰かの思い通りになるようなものではないのかもしれません・・・。はてさて、この取り組みはどのように実を結んでいくのでしょうかね。一方で、そもそもこのファンドの資金運用成績自体がとても素人じゃないかと憤っておられる経済評論家の論評が検索されてきましたので、興味深く拝読したところです。はい、GPIFの運用成績とは雲泥の差のようであります・・・ダイジョビか。