6月6日 木曜日
6時6分をチェックするのを忘れていました(初めから考えていなかったですけど)。少し前から整形外科の領域でのここ数年のトピックスの一つ(?)である、筋膜リリースについてちょっとずつ学んでいます。骨格筋を包む薄い膜があります。筋膜と呼ばれるその結合組織に筋肉はいくつかの区画に分けて収められているのです。薄膜を被った筋繊維が皮下組織のしたに埋まっているわけですね。その筋肉の一部分に凝りや炎症が生ずるために、疼痛を発生してくるという場合に、その部分に手を入れるのが先ほど述べた筋膜リリースというものです。具体的には、エコーを見ながらその部位に液体成分の薬剤を注射器で注入します。薄膜の制限から解除された筋肉が蘇るというわけです。ときにはその場所とは離れた部分に痛みが生ずることもあるようです。筋肉組織は赤身から腱と呼ばれる白色の硬い組織に移行して、骨に付着しています。筋肉の凝りやつっぱりが、その骨への付着部位に影響を及ぼして、凝りの部分ではなく付着部である骨、多くの場合は関節にあたりますが、そこに痛みを発生するというケースです。そうすると、肘とか膝とかの関節が痛むので、関節の検査を行うのですけど、実は真に問題のある場所はそことはやや離れた筋肉にあるということが起こりうるわけです。痛む箇所とは別に注射をすると、あら不思議、関節痛が和らいでしまうという魔法のようなお話です。それほど頻度が高くはないと思いますが、念頭におきながら診察をすることも重要なのかなと考えています。・・・それにしても、不協和音の発生するところに必ずしも原因があるわけではないということって、なんだか日常生活の寓話っぽく聞こえるのが興味深いところですね〜。