6月15日 土曜日

今週はほとんど晴れの日でした。か? 多分そうですよね。土曜日は訪問予定のないことが多いので、少しゆっくり朝の準備ができます。その時間を利用してちょっと新聞をゆっくり眺めてみました。なんだこれ?と思ったのは「マウスジグラー」なるガジェットを利用して、不正勤務実態を報告していたということで数十人が解雇されたというアメリカの金融機関の事案の記事です。コロナ禍で自宅勤務が導入された頃に、企業は職員の勤務実態の把握に努めたそうです。まあそうなりますよね。そこで、各職員の端末にリモートのチェッカーを導入して、マウスの動きとかで勤務時間の担保とするような仕組みが考えられたようです。マウスジグラーというブツは、セットしておくと自動的にマウスのカーソルがあちこちに動いてくれるという代物だそうです。調べるとたくさん商品が販売されています。元はと言えば、作業中のPCのスリープ機能を抑止するために使用する目的で考案されたようです。モノは使いようですな・・・。もひとつ興味深かった記事は、書評コーナーでの書籍紹介記事です。推薦者は”あの”村木厚子さんでした。元厚労省事務次官の方ですが、次官就任前に起きた特捜検察の証拠捏造による長期間勾留を経験された時の体験談を交えながら語られていました。もちろんのちに完全無罪を勝ち取られてその後出世なさったわけですが、勾留中に、捜査資料にある矛盾点を気づかせてくれたのは「名探偵コナン」であったという、何とも面白いエピソードでした。コナン君もさぞかし喜んでいることでしょう。特捜の・・・といえば、他に思いつくのは、某不動産デベロッパーの社長さんが、これまた無実の罪で逮捕勾留された事件もありました。割と最近の体験をもとに書かれたご著書は一気読みしましたね。あと、ごくごく最近の事件ですが、中国に輸出している噴霧加工機が生物化学兵器への転用可能であるとされた社長ら数名が逮捕された神奈川県の企業の事件も記憶に新しいところです。この事件では勾留中に不幸にして癌で亡くなられた方のご家族のお話は身につまされるものがありました。う〜ん・・・ちょっと土曜日の朝にしては、思いがけない方向にお話が逸れてしまいました。文中での村木さんのお言葉で今日は締めくくることにいたしましょう。天台宗大阿闍梨氏による「一日一生」について、『仏様は一人ひとりに違うお題を渡し、人はそれを解くために努力する。私にとってはこの事件だったのだと思えました。』『今、情報はネットで簡単に手に入ります。だからこそ、自らの思い込みを排し、背後にあるものや本質を見る目が大事になります。そのための基盤づくり、頭の構造をつくってくれる本との出会いは大切だと思っています』(日経新聞2024.6.15朝刊より)

それではまた!