京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ投稿者: tsuyopon

変わるものと変わらないもの

5月28日 火曜日

今日は一日中雨のようです。ここまで天気マップが真っ青だと諦めもつくというものです。お昼はおそとに出る予定なので、合羽を用意している朝。メールに時々ニュース速報が入ってくるのですけど、「物流2024年問題に対応」という見出しの一報がありました。一定戸数以上の規模のマンションの新築には、物流トラックなどの駐車場問題が発生しないように、荷さばき場としての駐車スペースの確保を義務付ける予定であるとのことです。すでにこういう地域の周辺では毎日と言っていいほど、駐車場確保のための争奪戦が繰り広げられているとあります。市街地では、荷台を引っ張って配送されている自転車に乗っている宅配業者の方をしばしば目にしていましたが、個別の宅配ならそれで良いのでしょうけど、確かに大型マンションが密集している都心ではなかなか大変ですね。

・・・だそうです(日経新聞20240528朝刊より)

月末は6月からの診療報酬の改正に対応するための事務作業のチェックが色々とあります。どこの業界も変革に対応するため大変なようです。そんな最中に、相変わらず領収証の添付が不要な業界があるのだとか・・みなが怒るの無理ないですね〜😥 では、おしごとに取り掛かることにいたしましょう。雨ですが皆さんお気をつけて。

ようれんきんなど

5月27日 月曜日

溶血性連鎖球菌による感染症のニュースやコメントをしばしば見かけるようになりました。いわゆる溶連菌と呼ばれるものです。典型的には発熱、咽頭痛、皮膚発疹などを主徴とする扁桃腺炎を発症するタイプの細菌感染症です。亜型で劇症型のものもあるようですが、これは頻度は非常に稀なのですが、増加傾向にもあり最近注目されています。小児の細菌性扁桃腺炎として非常に頻度が高い溶連菌ですが、大人に感染することもあります。学校で流行して、自宅で兄弟や両親にもうつってしまうという例がありますね。咽頭痛が強く、発熱でぐったりしますが、細菌感染症なので抗菌薬で治療することができます。診断がついて服薬ができれば、翌日には快方に向かうことが多いです。自宅で子供さんが感染した時には、一応の感染対策を施すと良いと思います。食器やタオルなどを個別にしておくことも有効でしょう。過去の流行の状況はどうであったのか見てみましょう。

ペタッと基線に張り付いて、流行が抑えられていた理由は・・・お分かりですよね。そうです、マスクなどの有効性はかなりありそうです。

他の話題で、感染症関連で2,3日前に小さく報じられていましたが、SFTS(重症熱性血小板減少症)といわれるマダニ媒介感染症に対する治療薬が承認されたようです。アビガン(ファビピラビル)という元はインフルエンザの治療薬です。SFTSは一旦発症すると、致死率27%という手強いものなのですが、この薬剤を投与すると17%であったというデータがあるようです。ウイルス性疾患なので、なかなか有効とされる治療薬がなかったものですから、これは嬉しいニュースですね。

あの頃あのひとは・・・

5月26日 日曜日

快晴ですね〜なかなか良いしうまつではないでしょうか。最近はなぜか戦争体験記関連を読むことがあります。以前から蔵書の中に比較的多くあるのですが、とあるオンライン読書会で取り上げられていたので、それをきっかけに幾つか手に取っています。大岡昇平さんの著作はいくつかあるのですが、ご自身が南方戦線で囚われのみとなった経験もあり、心理的な描写とかも多いですし、捕虜生活を詳しく描かれたものもあります。以前から東大の渡邊英徳教授がデジタルアーカイブとして自動色付け処理をした写真を発信されています。今日5月26日の記録では、鹿児島万世飛行場から飛び立つ寸前に撮影されたとされる、特攻隊員が子犬を抱っこして和んでいる写真があります。79年前の若者も、色付けされると今の同年代の方達となんら変わらないあどけない表情です。日本研究で有名なドナルド・キーン氏の作家の日記を読むと、また違う角度で、戦時中の知識人たちがどのように考えて発信していたのかを知ることができます。当時の日記で最も戦争と関係がないものは谷崎潤一郎であったと書かれてありました(けど、谷崎は一定の反戦思想もあったような評価をされてはいます)。細雪が発刊禁となったのは有名ですが、先輩で、非常に慕っていたらしい永井荷風はそれなりに反戦というか厭戦的な態度を表していたのだそうです。文豪の戦時中の振る舞いはなかなか興味深いところでもあるので、もう少し深入りしてみようかなと思っています。休日読書考・・・

おなやみ相談しつ

5月25日 土曜日

朝から爽やかな空が広がっています。五月晴れとはこれのことなのでしょうね。新聞紙上の人生相談の記事が話題になっていましたが、それを読みながら、ふと考えました。毎日診療所で外来患者さんを診察しているのも、ある種人生お悩み相談室と似ているなっていうことです。おひとりずつ、診察室に呼び込んでまず第一声が何なのか?もちろん身体症状の不具合がメインなのですが、慢性疾患で長いお付き合いになってくると、色々とお悩み事を話してくださることもあります。もちろんご家族のことや、人間関係のことなど、私ができることなどほんのわずかもないのですが、そのことに耳を傾けてあげること自体が何らかのお役に立てれば・・・と思いながら対応しています。まさしく傾聴するという行為です。老若男女問わず、悩み事はありますし、ことの軽重も人それぞれです。そんなことで悩むのか〜と思うことも正直ありますが、そこは返しを慎重にしなくてはならないところです。そして必ず最後には少しでもいいので希望を持って帰っていただくことができるように‥ココ一番だいじです。誌上人生相談で結構好きだったのは、らもさんの「明るいお悩み相談室」(タイトルはちょっと違うかも)ですね。今はやはり毎日新聞の源一郎さん人生相談でしょうか。読者の硬軟織り交ぜた多様な問いに、独特の話芸で持って(筆芸?)答えていって、本質はとても真剣に考えてあげているという。時には褒めたり、叱ったり、そして最後に落とすといったような、600字とか800字くらいで仕上げるには、相当な筆力が必要ですね。話題の記事のこれからをみてあげましょう。

胃腸炎

5月24日 金曜日

梅雨前線が南にお出ましになっているようですが、もうしばらくは良い天気が享受できそうです。さて、先週末頃から胃腸炎症状の方が一定数お見えになります。局所的に流行している事業所であったり、学校、園などがあるようです。ノロウイルス、ロタウイルスなどが有名ですが、他にもいくつか原因となるものはあるようです。感染力は非常に強く、子供さんたちの吐物などを処理することだけでも容易に感染することがあります。ウイルス粒子の付着した塵埃を吸引することでうつることもあるようですから、床を拭いたりするときにもマスク着用、手袋、ガウンなどを怠りなくしたいものです。保育園や幼稚園の先生方もやはりリスクは高いので、気をつけながらお仕事をされる必要があるので大変ですね。発熱・嘔吐・下痢が3徴候です。経口摂取ができずに脱水症状が強いときには点滴などを必要とします。そういったことがなければ、大体は1−2日でピークアウトして、3日目あたりにはかなり治癒に近づくことが多いと思います。一方で、食中毒と称されるような、主に細菌感染による胃腸炎の場合には、抗菌薬などで治療を必要とする場合もあります。しばしばみられるのは、鶏肉の加熱不十分で感染するカンピロバクター腸炎でしょうか。これは発熱や頭痛、血便や強烈な下痢症状に見舞われますので、まずは食材の取り扱いにも注意をして、予防に留意する必要があります。幼稚園や保育所で流行する前述のウイルス性胃腸炎の場合には、抗菌薬などは無効ですので、基本的には治療方法は特別なものはなく、ある程度の排菌(出し切る)を終えるまで、脱水症状などに注意して、ゆっくりと少しずつ水分・糖分・塩分の摂取を行いながら自宅療養されても良い場合が多いかと思います。水やお茶だけではなく、甘いものや、コンソメスープや味噌汁の上澄などで塩分も含めると、より効果的な脱水予防になると思います。子供さんの場合には、少しずつ飲ませてあげるのも重要です。一旦嘔吐すると、少しスッキリするので、子供さんたちは気分が良くなってついグイグイと飲んでしまいますが、その後は再び戻すことになります。コップにごくわずかだけ入れて、少しずつ、時間をあけながら与えるのが良いでしょう。

お尻についた火

5月23日 木曜日

朝の天気予報図を眺めていると、今日は太平洋側は下り坂、日本海側は概ね穏やかな1日のようです。ちょっと得した気分。月末の週になってきて、事務作業に勤しんでおります。この1ヶ月、政府機関の広報から送られてくる電子メールとか動画配信がかなり多くなっています。YouTubeにもたくさんの動画がアップロードされているようです。昔なら文書配布などが主流でありましたが、なかなか目を通されることが少ないのか、こうした情報提供に力を入れていることがわかります。それでもながら視聴では頭に入らないので、それなりに真剣にみなければ制度の改正の理解にはつながらないですね。電子カルテのアップデート作業も同時にやらないといけないので、ちょっと5−6月の移行期は忙しめな感じです。とはいえ重い腰を上げるのがなかなか進まずにここまでズルズル来てしまいました・・・。お尻に火が灯り始めてからでないと動かないいつものクセ(泣)。それにしても、というのか、やはり・・なのか、先述の動画ってチャット機能もコメント機能も、投げ銭もできないようですね。あたり前ですけど・・・。チャット開放されていたら、いろんなおもしろコメントがつきそうなのですけど。これだけたくさんのコンテンツを作るのは相当大変そうです。やはり、パワポとか動画作成の方たちの業界っていうのはかなり活況なのでしょうかね〜あるいは、さらに賢くなったとかいうChat GPT4oに脅かされそうなのでしょうか(多分後者?)。

うけとりどうする?

5月22日 水曜日

朝からおうち昼からおそとの1日です。天気よし。コーヒーうまし。さて、宅配受け取りどうする問題です。時はEコマース盛んなりし現在、みなさんもネットショッピングされることが増えているかと思います。やはり気になるのが、受け取り日時を指定するのか、受け取りをどうするのかというところでしょうか。配送業社さんたちの繁忙ぶりも耳にするところですので、やはり業者さんフレンドリーな方法をなるべく選びたいものです。置き配もあります。私はこの制度もあまり抵抗なく利用できるタイプなのですけど、やはり書籍などは雨ざらしになる危険性からちょっと採用しにくいかと思います。最近とはいえかなり前からですけど、よく利用するのが、コンビニ預かりです。これだと不在の可能性もなくなりますし、ちょっと立ち寄ってお買い物して荷物を受け取って帰るなんてことができますので、大変重宝しています。とはいえ大きなものは店舗の邪魔にもなるでしょうから控えるようにはしています。あと、ドラッグストアなどに併設されているロッカーもかなり使いやすいですね。最近はむしろこちらを利用している頻度が多いかもしれません。ECのサイトによっては、自動的に即配にクリックがついてしまうところもありますけど、それほど急ぎのものはないので、ゆる配を選ぶことができるようになると、なんとなく買い物がし易いのにな〜と思ったりもしています。さてそれではお仕事の準備に取り掛かりましょうかね。皆さんも良い1日をお過ごしください。

デジタルdebt

5月20日 月曜日

テクノロジーの進化は時々便利なのか面倒なのかよくわからなくなります。テクノロジーの進化というほどの大袈裟なものではないかもしれませんし、便利と面倒は直接的な対義語ではないのですが、とにかく厄介なのが、ログインパスワードなんだったのか問題ですね。管理するのもたくさんのID &PWが多すぎるので、なかなか大変です。しょっちゅうPW忘れで、変更していると、次に変更する候補がなくなることもあります。以前には、とあるパスワード管理のサービスを利用していたのですが、そもそものサインインのシークレット・キー#がわからなくなってしまったので、それも挫折に終わりました。おそらく同様の人が多いからなののでしょう、最近は2段階認証などが多くのサイトで使用されるようになっています。インターネットブラウザそのものにパスワード記憶機能を備えているのもあります。それにスマホなどの顔認証機能を紐付けて、ログインできるようにもできますね。Webブラウザというと、Google社のクローム、アップルのサファリ、マイクロソフトのIE改めエッジが代表的な三つかと思いますが、スマホのGPS情報なども含めて、米国IT企業には私たちが想像するよりもはるかに多くの個人情報が流れていくのだなあと思います。経済的にも、GAFAやマグニフィセント7などと呼ばれるテック企業に流れるであろうデジタル赤字は5兆円を超えるとも言われています。インバウンドの収入と同様の規模のお金が知らず知らずと海外に出て行っている訳でもあります。意識しないうちに・・・。なんだかよくわからない月曜日朝のつぶやき・・・でした。さて、新しい週の始まりです。良い1週間となりますように!

 

失うものと得るもの

5月17日 金曜日

世界の亀山工場が終わるというニュースですね。20年くらい前になるのでしょうか、大女優さんを起用した綺麗な液晶ディスプレイは日本の技術力の代名詞でもあったと思うのですが。今やアジアの新興企業にその座を奪われてしまったとのことです。めちゃ綺麗な画質の高価なものを追求するのか、安価で手軽に買い替えできるものを選ぶのかという消費者の選択でもあったのかもしれません。携帯電話と液晶ディスプレイはこの30年間のこの国の映し鏡のような存在であったような気がしています。円安物価高はじわじわと私たちの生活にも影響してきています。一方で、製造業の世界では、世界に散らばった生産工場を国内回帰して、安い労働力(!!)で作って、高く海外に売るという流れにもなっているようです。まあそれはそれで賢い戦略なのでしょうけど、やはりそれに加えての付加価値をどうしていくのかが大事なところなのでしょうね。企業同士の持ち合い株の解消もニュースになっていました。株価安定化、経営を穏便にならしめるという効果はあるのでしょうけど、やはり市場に晒されてこその競争力というのは否めないですね。小さな政府が叫ばれた一昔前のカッコ付きの構造改革は、結局のところ補助金とそれに恩恵を受ける業界、そしてそれがまた政策担当者に還元される・・・みたいな、庶民のためとは言い切れないビジネスモデルを作り出してしまったように思います。私たち医療機関も、コロナ禍ではいくつかの補助金を取得しました。ほとんどは検査機器の購入や、システム整備に投入するためのものでしたが、やはり根本はいかに効率よく、患者さんのためになる医療ができるのかというところが問われているはずです。苦しい時って、安易な方向に問題解決策を求めがちなのですけど、苦しむべき時にはきちんと苦しむ!というのが、物事を成長させるために必要なことなのでしょうね・・・しんどいことだけど。医療の世界も、激変の只中であることを実感しつつ、乗り遅れないようにがんばろ〜と思ってます。

ニュースから

5月16日 木曜日

先日のニュースで介護保険料の月負担額が上昇したというのがありました。月額全国平均で6225円となるようです。京都府下の自治体ではほぼその辺りの平均額に落ち着くところが多いようですが、大阪市などはかなり上昇率が大きいようでもあります。2040年までは高齢者の割合が増加するとも言われていますので、当面介護保険の財政にも気を配る必要があると思います。他方で、受けられる介護サービスの方はどうなのかというと、やはり地方でも大きいなと感じるのは担い手不足の問題でしょう。介護職の雇用条件の厳しさもあって、なかなか人材確保に各事業所さんたちはご苦労されていると思います。これ、被介護者のご家族にとっても大変深刻な問題となりますので、決して他人事ではありません。会社や一般事業所においても、雇用している人が、介護休暇を取らざるを得なかったりしますので、国全体で解決していかなくてはならない問題ですね。限られた医療介護資源で、私たち医療者も工夫したり協力したりしていかなくてはならないと、改めて考えているところです。

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