京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ

やや涼し?

9月1日 金曜日

今日から新しい月です。なんとなく朝夕の気温が下がってきているな〜と実感したり。夜はコオロギだかキリギリスだか分かりませんが、とにかく大合唱です。気づけば田んぼの稲穂も金麦状態に近づいています。何もせずとも地球はまわり、季節は移ろっています。そういえば先日は、新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身会長が退任されたというニュースが流れていましたね。まあいろいろな毀誉褒貶ありましたが、私自身は先生の取りまとめられたことはとても有意義なことであったし、尾身先生の粘り強く、安定した活動があってこその日本のコロナ対策ではなかったかなと考えています。政府との折衝では数え切れないくらいの理不尽や肩透かしや計算通りにいかない部分があったのだと思います。最近でこそ政府は、福島県の処理水放出について科学的な議論の正当性を主張されているようですが、コロナ対策で私たちは果たして十分科学的に考え、行動できていたのかという問いを考えないといけないのではないかと思いました。100%科学的に正しいということだけで律することができなかったからこその混乱もあったのではないでしょうか。科学とか正論を盾にするだけでは人の心は制御できないのだということを嫌というほど味わったはずなのではないのかなと思います。まあひとまず尾身先生おつかれさまでした。交代で新たな布陣の中に私の推しの大曲先生の名前が入っているではありませんか。まずは、あんしん・あんしん・・・

き・けり・つ・ぬ・たり・り

8月30日 水曜日

朝からおうち、昼からおそと・・の水曜日です。暇な時に見ている皆さん大好きユーチューブなのですが。ちょっとのんびり作業でもしながら(と言いつつ、結局そちらに集中してしまうのですが)見たい時に時々チューンするのは「ゆる言語学ラジオ」という番組です。堀元さんと水野さんという二人の言語学者(たぶん)が時々ゲストを迎えてトークされるものです。たまたま最近見たもので、古典文学を取り上げたシリーズがありました。そこで出てきました呪文「き・けり・つ・ぬ・たり・り」! 完了とか強意を表す助動詞ですね。それぞれに活用がありますので、意味のほかにその活用と接続の形を記憶させられたものです。動画では願望を表す「なむ・ばや」などの解説もされていました。今回は古典のシリーズだったのですが、話題やテーマはいろいろなことを取り扱っておられますので、言葉に興味のある方はのぞいてみても面白いかもしれません。有名な言語学者の今井むつみ先生がゲストに登場される回もありますよ。引き続いて「せ・まる・き・し・しか・まる」とかも思い出したりして、続々と蘇る”過去にそういえば覚えたな〜”モノでした。ちょっと古文の世界にフラッシュバックして枕草子とか徒然草の解説本を引っ張り出しています。「て・て・つ・つる・つれ・てよ」とか、なつかし〜。現代語・完了助動詞で検索すると出てくるのは「た」となります。たった一個かい!ってツッコミがいま入りましたね。時々今の言葉を、省略形でなされるのはちょっと・・・みたいな形で批判されることがありますが、そもそも公式の現代語って古典から見ると相当に省略してるやん!っていうブーメランが返ってくることになりそうです。ということで、高校古文の授業を侮ってはなりませんな。最近は数学もお勉強しなおしたりしてみています。自然数・素数・対数などの定義とか学び直すと結構楽しいです。では!

医療のカタチ

8月29日 火曜日

8月もとうとうあと3日を残すのみとなりました。第三四半期の最終月ですね。さて先週末は個人的に推し活をしている医療のコミュニティである「SNS医療のカタチ」の配信がありました。確かコロナ禍の初期に第1回が行われたと記憶しています。発起人メンバーは4名の現役医師ですが、ほぼ同年代でのつながりのあった先生がより良い医療のかたちを模索しようという志で立ち上げられています。書籍やイベントやソーシャルメディアでの発言などが主な活動内容です。先日の配信は年一回のイベントを京都の大垣書店で行われたトークなどを核として二日間に渡って2時間程度の構成で発信されたものになります。一般の方への医療との向き合い方、医療者側からのアプローチについてなどを考察されています。ユーモアたっぷりの先生方のキャラが良い感じで発揮されています。代表格はご存知の方もおられるかもしれませんが、ヤンデル先生こと市原真先生という病理医の方です。幅広い読書歴もあって医学と関係のない書評などもされています。医療の世界は今こういった裾野の部分から徐々に変わりつつあるなと感じます。私が医師になった頃は、まだ上意下達の色濃い世界でしたし、大学教授を頂点とするピラミッド構造が強く反映されていました。まだまだ変化の過渡期であると思います。30年後の医療の世界はどうなっているのか・・・変わらずピラミッド構造が残されているのか(必ずしもこれが悪とは思いませんが)、頂点が圧縮された割と平たい世界になっているのか、はたまた商業資本の参入で今とは様変わりしているのか・・・個人的には最後の節がかなり有力なのかもとある種の危惧を抱いていることはここでは伏せておきたいと思います(伏せてないし・・・)。さて、医療のかたちに興味を持たれた方はこちらをどうぞ↓

医療のトリセツ(SNS医療のカタチ 編・著)

ちゃんとした良書には必ずそれぞれの章ごとに引用文献の明示がありますな〜 (^^)

たんぺん

8月27日 日曜日

お天気の一日です。月末の作業などを行いながら、ちょっと読書して過ごしています。最近ひょんなことから知った菊池寛の小説「マスク」から始まって、彼の短編をいくつか。スペインかぜの流行した時代の自己体験に基づいた作品のようです。ずんぐりした豪放磊落そうな外見に似合わず、ちょっと病気を持っておられたらしく、流行性感冒が猛烈な勢いで流行ってきた当時のお話です。以下ややネタバレですのでご注意を。当時もマスクが感染防御手段であるということで、みな装着していたようです。で、ひと波去ったあと、なかなか菊池寛は自分の体が弱いこともあって心配でなかなか外せなかったようなのです。しかし流石に周囲の状況もあって、渋々外さざるを得なくなるのですが・・・みたいなお話です。いつの時代も同じような大衆の心理なのだな〜とか思わされるところがあってなかなか面白かったです。続きで、「持ち札」という作品。こちらは国定忠次の逸話なのですが、嘘をついてしまう人間の心理などが描かれており、現代にも通ずるところのある示唆に富んだお話です。短編はもちろん短時間で読めますので、たくさん読書に時間を割けない時や人にとってなかなか良いですね。吉村昭さんの作品もなかなか秀逸なものがあります。真夏の昼下がりの午後に夕立の窓を眺めながら、コーヒーを片手に読むとなんとなく雰囲気が出てきます。そういえば・・槍投げの北口選手凄かったです。6投目の投擲で一位に躍り出て優勝というドラマでしたが、今回ほぼ初めて見ましたけどスタジアムが一つの競技にこんなに盛り上がるのだな〜と感じました。槍投げってこんなに面白い競技だったのですね〜。

マルガリータ

8月26日 土曜日

朝から快晴です。先日の甲子園は100年以上ぶり?の慶應高校の優勝ということで終了しましたね。自由な髪型で良いという自由な気風で爽やかに勝利をおさめられたわけです。しばらくはテレビのネタを独占しそうな雰囲気です。聞くところによると、全国での統計ではすでに過半数の高校では丸刈りをやめているのだとか。知らなかったですね、まだ8割方継続されているのかと思っていました。そもそもなんで丸刈りにすることになったのか?どういう意味があるのか?とも思いましたが、調べてもあまりよさそうな答えが見つからないと思ったのでやめました。その代わり、過去の自分の記憶を少し辿ってみると・・・やはり中学校の時に入部した部活動ではその慣わしがあったことを思い出しました。スポーツ刈りと呼ばれる、丸刈よりも数ミリ長めにカットするやり方でした。なぜかそうしなくてはならないのは一年生の間だけでした。2、3年生はみな普通に髪の毛を伸ばしています。スポーツに適しているというのが理由ならば、学年に関係なく、特に勝敗のかかるレギュラー選手などこぞってその髪型にしても良さそうなものですよね。当時の自分は、イヤイヤではありましたが、それに従って夏休みの前頃でしたか床屋さんに行って頭を刈ってもらったものです。全く自分に似合っているとは思えませんでしたが、なぜか生え際の部分を手のひらでなぞると妙に手触りが良いことだけははっきりと記憶しています。今考えると、あまり良い風習ではないように思えてきます。一年生だけに強いる、真の意味がよくわからない、なんとなく上下関係を強調せんがための、それでいて先生たちもそれが当たり前であるという態度で、嫌なら早く上級生になって、同じことを下級生に指図せよ・・・みたいな。下級生はしょうがない、右へならえでひたすら耐える。1年経ったら年下のものがそうやってモヤモヤしているのを上から眺める。う〜ん、これで健全な精神が宿るとはちょっと私には思えません。今なら、そう考える方も少なくないのではないかと思います。こうやって昔のメンタルが形成されて行ったのでしょうね。昨今拡大する人権の意識ですが、そこまで拡大するのか〜と思うことも正直いってありますが、自分たちの世代が被っている旧い殻を客観的に認識して、必要とあらば改めるという気持ちを持つことは大事かなと思っています。またまた週末です、お盆明け、夏休み最後の週末になりましたね。皆様良い休日をお過ごしください!

悪夢

8月25日 金曜日

朝の路面は夜間の少しの降雨を想像させる程度に湿っています。結構雨音で目を覚ますことがあるのですが、昨日はまたまた出ました「悪夢」の日でした。お決まりパターンの一つのテーマである「なかなかゴールに辿り着かないもどかしさ」が主題でした。夢に主題があるのかどうかわかりませんが、夢の中の主人公を演じながら、頭の片隅にそれを眺めているもう一人の自分がいます。普通ならこんなことができないのはあり得ないし、もっとこうしたら良いのに・・とか論評しています。昨日は研修医になりたての頃の設定でした。夢の中の設定では矛盾がいっぱいあるのですが、それは良いことになっています。研修医のはずなのに、その頃には出会っているはずのない人物が登場していたり、友人役の人間は今の年恰好になっていたりします。病院の最上階に入院されているちょっと特別感のある患者さんを病室でレントゲン透視検査をすることになりました(はい、すでにこの設定に無理があります)。上司の先生にゾロゾロとついて行って、先生が曰く「Cアーム取ってきてくれ」と仰います。え〜・・・そこからかい!って心の声は叫ぶのですけど、そんなことは口には出せません。脱兎の如く階段を駆け降りて、レントゲン室に交渉しにいきます。常識的に研修医のそんな無茶なリクエストは一笑に付されることになります。それを承知ででも、まずは当たって砕けなくてはならないワタシ。そのあとは自分の経験とコネを最大限に活用する時間となります。循環器内科とか外科で手術の時などに使用するために各所に保管してあるブツを貸してもらえないか交渉します。あ、Cアームというのはですね、レントゲン透視をしながら、カテーテルを行ったり、骨折や脱臼の整復をしたりする際に使用するX線発生装置のことなのです。アルファベットのCの形をしているのでそう呼称されています。夢の話に戻ります。なんとかものをゲットすることができた私はその時点で、2−3時間経過していることに気づきます(もっと早く気付こ!)。そしてCアームはデカくて重いので、当然持ち運びはできず、エレベータに乗ります。そこでなぜか、同期の研修医と出会います。彼はこのCアームを使用する際になくてはならないモニターというものを他部署から調達しています。この時点で私はモニターが必要なことに気づいていなかったということに気づきます(もっと早く気付こ!)。いずれにせよようやく上司の元に馳せ参じることができる状況になったのですが、なんと同期の研修医がエレベータの中で「お腹が痛い!」と言い始めます。一人で運搬しないといけなくなった私は大きな機械を両手で支えながら、エレベータを降りました。ちょっと景色が違います・・・。なんとそこは最上階のはずであったのが、地下に降りているではありませんか。というところで目覚めた今朝というお話でした・・・。ふ〜シャツは汗でびっしょりです。疲れの取れるはずもない睡眠でしたので、今日は朝から体が重い感じです。気を取り直して・・・

世の中のイマとわたし

8月24日 木曜日

おはようございます。昨日の夜は雨が降るのかなと思いきや、路面は濡れていないのでまとまったものはなかったように感じます。先日の台風による災害で、綾部市の方では被害を受けた家屋の復旧の支援を目的としてボランティア活動が立ち上がっているそうです。シャンプーハットのてつじさんが、本日もヘルプに来られるのだとか。当地で、麺のお店をされているそうなので、そういう関係もあっての活動なのでしょうけれど。暑い中ごくろうさまです。私も将来リタイヤしたら、こういう活動にも興味を持っていきたいなと考えています。最近はそういった活動でも、個人同士のつながりから成立しているものが増えているように思います。インターネットの世界ではウェブ3.0と呼称されるようですが、大手のクライアントサーバーを経由せずに成立するビジネスモデルということになるのでしょうか。便利で個人の利得も増えるのでしょうけど、その分色々なリスクヘッジをしなくてはならないようでもあります。一昔前の重厚長大産業の時代からは思いもつかなかった(賢者には見えていたのでしょうけど)、最近の経済環境でございますね。私などは、3周遅れくらいでいつも後方をノロノロとついて行っているという状態です。今朝のタイムラインで気になったのは・・・イーロンマスクさんの突然の社名変更(やや古いですが)とそれに続くブロック機能の突然の廃止、それから数ヶ月前でしたか48時間くらいのロシアでの政変劇の主人公の乗る航空機が・・・というニュースですね。世界は相変わらず忙しなく動いているようです。ま、「いま」のニュースに踊らされすぎずに、3周遅れくらいでウダウダやっているのが、私のような人間には性に合っているのだろうなと考えています。それよりも眼前のおしごとに全力投球していきましょう。では!

とびひ

8月23日 水曜日

この時期、腕や足に皮膚のただれたようなものができて受診される子供さんたちが増えてきます。だいたい保護者の方が「とびひではないかと思います」というコメントで来院されるのですが、ご名答です。3−5歳児くらいの方が多いようです。例えば発端は、虫取りや夜に花火をしているときなどに蚊に刺され、痒みが強いので、ポリポリと刺されたところを掻きむしって皮膚の傷をこしらえてしまい、そこから細菌感染を引き起こすという機序なのだと思います。蚊に刺された後の腫れと痒みは、新生児の頃よりも、幼稚園や保育園の年齢の子供さんの方が反応が大きいことが多いようです。お年寄りになるとまた反応は低下してきます。黄色ブドウ球菌とか化膿性レンサ球菌という皮膚などに常在する細菌が原因になることが多いようです。見た目は円形の表皮剥離と言って薄皮が一枚めくられたようなものが、ある一箇所に集まって発生します。ひどくなるとそれぞれが融合したりして大きくなるのですが、それぞれの皮膚炎の箇所の見た目が、比較的綺麗にまる〜く見えるのが一つの特徴でもあります。抗生物質軟膏とか飲み薬、あるいはそれに加えて痒み止めなどを使用すると治癒することが多いです。そもそも虫刺され予防のスキンケアも重要ですね。小さな子供さんでも使用できるとされている「イカリジン」含有の虫除けスプレーが有用とされています。夏休みの残り、お外での遊びにぬかりなきようお願いします。

雑記

8月22日 火曜日

お盆が終わったとはいえ、連日の猛暑ですので仕事中に気分が悪くなったりされる方もおられるようです。こんな季節にインフルエンザA型を複数名診断するような年も開業後初めて経験しています。相変わらずコロナを含むウイルス性感染症の流行は各所で続いているようです。中には今までに蓄積された経験と知識で、冷静に対処されている方も増えたように感じます。ある種全体で見ると、それはそれでここ数年間の混乱の一つの良い成果なのかもしれません。毎日の外来業務では、各患者さんたちそれぞれに、家庭の状況や知識、経験など異なる背景をお持ちですので、それに合わせた対応をしなくてはなりません。忙しくなると往々にして、疎かになりがちな点です。今日も一日注意しておしごとせねば・・と考えています。・・・ということで、ポリポリとハッピーターンを小脇に抱えながら書いています。年初に商品の総量が108gから96gに内容量減となったことすら忘れてしまいそうな美味しさは変わりませんね。

予報のない生活

8月21日 日曜日

朝から晴れたりちょっとしぐれたり変な天気です。向こう1週間は晴れマークがメインのようではあります。そういえば日常的に利用している天気予報ですが、戦争中には一切中止されていたそうです。先日の荻上チキさんのラジオ番組での特集で知りました。当時は気象観測をしていたものの、それを報道することは禁じられていたのだとか。天気の情報が対戦国に利用されると戦況に不利を及ぼすということがその理屈のようです。台風が来てもそうとは報じられずに、一応暴風・大雨に注意せよということだけが知らされたのだとか。昭和の三大台風のうちの一つである枕崎台風が鹿児島に上陸して、その後北上し広島市内を通り過ぎたのは、原爆の跡がまだ生々しく残る1945年9月17日のことであったようです。犠牲者の半分以上は広島住民だったそうです。天気予報が報じられなくても、対空射程のはるか上空を悠然と飛来するB 29は自分たちで気象情報を収集していたのですからなんとも皮肉なお話です。終戦とともにすぐに予報は再開されたそうです。今の生活では天気予報がないなどちょっと想像もできない不便さですが、戦時中の人たちの生活さぞかし大変だったでしょうね。さて、そろそろ9月後半から始まるらしい予防接種のことなども考えながら過ごす休日といたしましょう。みなさん良い1日をお過ごしください。

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