京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ

今回も「推し」

9月13日 水曜日

今日あたりから新型コロナワクチンの秋接種の接種券が配布されることかと思います。ヤマザキ秋のパン祭り・・・みたいです(不謹慎ですみません)。最大限接種して来られた方にとっては7回目の定期接種ということとなります。時々まだワクチン接種必要ですか?と尋ねられます。のるかそるかは個々のご判断におまかせするとしますが、一応私なりの見解を記しておきましょう(それが医療者たるもののつとめかと)。もちろんワクチン接種そのものに限らず、医療行為全般に一定のリスクが伴います。本ワクチンの場合には、いろいろな意見がありますが、接種時の疼痛、その後の発熱などがメジャーなものかと思います。いずれも数日で治る一過性のものです。重大な副作用として当初言われていたアナフィラキシーについては私はすでに過去3年間おそらく延べ8000回以上の接種を行ってきましたが、その可能性があるかな?と感じたことが2回だけありました。そのうち一度は高次医療機関に転送しましたが、いずれも入院治療などの必要なく経過観察で軽快しています。もちろん私の知らないところで色々と乗り越えられた副作用もあるのでしょうけれど、少なくとも、コロナに実際に罹患した場合に懸念されるような重症化リスクの数値と比較すると、ワクチン接種の利点が上回るのだと考えています。現在流行しているとされる株の次の新しい変異株にも一定の感染抑止効果を持つとのデータもありますので、やはり結論は「今回もワクチン推し」であることに変わりはありません。一方で、現在流行中の波(東京では9波と宣言されていますが)では、初回感染の方も多く、今や一度も感染したことがないという方の方が少なくなりつつあるのかも知れないですし、実際に感染したけど大したことない軽症だったよ・・・という方も多いと思います。それぐらいならわざわざ接種しなくてもと考えるのも理解はできますので、最終的にはやはりリスクとベネフィットを勘案して、自分で決めてくださいね・・・ということになります。

晩夏

9月12日 火曜日

気がつけば夜は7時になるとかなり暗いですし、朝は涼しく感じる微風が吹いております。そろそろ朝の散歩再開してみては如何でしょうか。周囲の田んぼはほぼ8割方刈り取られているようですね。気づくと切り株からすでに緑色の新芽が10センチ近く伸びてきています。二期作を思いつくのも自然なおはなしです。九州や沖縄ではそれも可能なようですね。この辺りでは当然それは難しいですから、また来年の春までお別れとなります。もう3ヶ月もすると雪の下にすっぽりと覆われることでしょう。日中の気温はまだまだ高くはなりますが、地面はすっかり秋になりました。夜にはコオロギやキリギリスなどのバッタ類が大合唱しています。地球は回っているようです・・・

9月11日

9月11日 月曜日

22年前の今日は夜に某病院で当直業務をしていまして・・・と言うのは何度か過去に書いたとおりです。博士論文の校正を夜な夜な仕上げていた時に飛び込んできたのが、あのbreaking newsでした。あれからもう22年でもありますし、まだ22年だとも感じられます。それから結局1年も経たずに渡米しました。最近のニュースと関連付けてみるなら、研究機関に入って早々に受けたのが、各種ハラスメントの講義でしたね。たっぷり時間を割いていろいろなハラスメント行為についての解説や注意、対策を受けたように記憶しています。それをやる側にならないように、あるいはそれを受けた時にどうするのか、それを受けている人から相談をされた時にとるべき行動などなど。そこまでやるのか〜とか、それぐらいでアウトなのか〜とか思ったものです。22年遅れての日本のいま・・・。セクハラ、パワハラ、アカハラ、アルハラ、モラハラ・・いろいろな種類があるものです。当時はこんな細かいことまで講義しないといけないことなのかとか感じましたけど、色んな意味でやはり当時のアメリカの考え方は正しかったのだと思います。もちろん一歩進んで、そのようなことを理解できる、あるいは言われなくてもなんとなく実行しているというような、人間の土台作りの部分がそれよりも大切なのかなとは思いますけどね。嫌がらせを受けたらどうなるのか、そんなことをして誰のためになるのか?果たして自分のためになっているのか?などなど、感じられる、教えられなくてもある程度地頭で考えられる基礎を育むような教育・社会制度も同時に整備する必要があるのかもしれません。昨日はそんなことを考えながら、前嶋和弘教授への神保さんのインタビュー動画を視聴しておりました。アメリカ司法のちょっとした闇について、あちらはあちらで結構病んでいる部分もあるのですね。”personal hospitality by friend” or bribe ? 問題です。

食べごろ考

9月8日 金曜日

朝から雨模様です。昨日は世間的には番組各社一斉にというくらいの大きなネタがあったようですが、当方は話題切れということで、今日はバナナの美味しい食べどきについて少し・・・。スーパーのレジ近くに行くと大体バナナが山積みされたワゴンが目に入ります。流石に寅さんは傍にはおられませんが、圧倒的な存在感で5回に1回は大体レジカゴに一房放り込んでしまいます。見た目もいろいろなものがありまして、すでに黒い斑点が少し出ているものからまだほんのりと青みがかっている物まで。黒いポツポツはシュガースポットとかスイートスポットとか呼ばれるそうです。これが見えてくる頃が甘味と柔らかさのちょうど食べ頃と判断されることが多いのだとか。フィリピンを旅たつときにはまだおそらく真っ青だったものが、店頭に並ぶ頃にどのような感じになっているのか想像しながら輸入されているのでしょうね。で、私の好みはというと・・・結構青くて、実が少し硬く感じるものが好きですね〜。うちのひとにそれを言うと怪訝な顔をされてしまいます。ですがそこは信念を持って購入後即冷蔵庫に入れておき、まだ青くて硬いうちにいただきます。変な奴でしょう。今日のお昼に食べるものもすでに冷蔵庫にスタンバイしてあります。繊維成分もあってお通じにも良いと聞いています。8月7日はもうすでに過ぎてしまいましたけど、皆さんも今日は一つ如何でしょうか・・・。

選択と集中まだやるか

9月6日 水曜日

大学ファンド戦略会議なるものがあるそうです。世界トップレベルの研究力を目指す大学を支援する、なんと10兆円規模の文科省が設置した基金のようです。国際卓越研究大学の研究を後押しするためのものだとされています。初めての認定は10件の公募の中から、東北大学が勝ち取ったのですね。この支援にマッチする大学のイメージ像というのが文科省のサイトに公開されています。今やOECDの中でも日本の学術レベルの低下が叫ばれるようになって久しいですので、こういった支援は大学にとっては大きいものなのでしょう。東京、大阪、京都などの国立大学に始まってトップクラスの大学が申請していたようです。米国・中国・インドなどなどの頭脳集団に伍して見劣りしない研究機関ができれば良いですね。ただこういった制度には反対的なものの見方もあるようです。国の思い描くようなストーリーに沿うようなものに学術機関が従うこと自体に大学の自治が脅かされるのではないかという危惧もあったり。あと、どうしても文系よりも目先の利益につながるような理系の研究がもてはやされがちになるという傾向もあるのではないかといったこと。そもそも理想の学問というのをイメージして研究を行うのが良いのかという根源的なクエスチョンもあります。なんでもないところから派生して大きく育った研究成果も過去たくさんあるわけですので、学究に関するセレンディピティは誰かの思い通りになるようなものではないのかもしれません・・・。はてさて、この取り組みはどのように実を結んでいくのでしょうかね。一方で、そもそもこのファンドの資金運用成績自体がとても素人じゃないかと憤っておられる経済評論家の論評が検索されてきましたので、興味深く拝読したところです。はい、GPIFの運用成績とは雲泥の差のようであります・・・ダイジョビか。

収穫の季節

9月5日 火曜日

深夜は激しい雨が屋根を打ちつけていたようです。朝の湿度もかなり高いです。壁の定位置にへばりついているアマガエルがかなり肥えてきているように見えるのは気のせいでしょうか。近隣の田んぼはそろそろ刈入れの季節となっているようです。今年の収穫は如何なのでしょうかね。豊作だと良いのですが。日照りと降雨量のバランスなどの塩梅で決まるのでしょうか。幸い当地では、台風などの災害も今年は耳にしませんでしたのでこのまま首尾よく稲刈りシーズンに突入できると良いと思います。何かと国の安全保障と結びつけて語られるのに、食料自給率という数値があります。カロリーベースでは現在40%を少し下回っているようです。単に安全保障という意味だけではなく、国内産業の活性化という意味合いでも、今後は少しずつこの数値を上げていくことができると良いのでしょうね。目先の四半期に拘らず、未来の目線で語る政策立案の目標や施策を聞きたいものです・・。

遠い裏がわの国

9月3日 日曜日

カボベルデって昨日まで知らない国でしたね。日本バスケ勝利したようです。にわかバスケファンになっているのであまり知ったようなことは言えません。が、嬉しいことです。いくつかの島からなるアフリカ大陸近くの年平均気温20度以上の民主共和国だそうです。大航海時代(たぶん)にポルトガル人によって発見された無人島は、奴隷制度とか旱魃や飢饉と戦いながら、植民地として栄え、わりと最近ポルトガルから独立した国家として樹立されたとのこと( Wikipediaしらべ)。いろいろな歴史がありそうです。アフリカ大陸に渡航歴のある方って身の回りにあまり居られないのですけど、なんとなく一度行ってみたい気がする国々ですね。まあ治安の安定しない国家もありますし、何より地理的にもすごく遠い感じがするのでなかなか実現できそうにないですけど。昔コンゴDRCにオランウータンとかゴリラの研究をしに行っている学者さんたちのお話を聴いたことがあるのですが、遠く地球の裏側にはいろいろな国があるのだな〜っていうことを思い出したりした昨晩のスポーツ観戦でした。とにかくパリオリンピックへの切符を自力で掴んだ日本チームにお祝いです!

やや涼し?

9月1日 金曜日

今日から新しい月です。なんとなく朝夕の気温が下がってきているな〜と実感したり。夜はコオロギだかキリギリスだか分かりませんが、とにかく大合唱です。気づけば田んぼの稲穂も金麦状態に近づいています。何もせずとも地球はまわり、季節は移ろっています。そういえば先日は、新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身会長が退任されたというニュースが流れていましたね。まあいろいろな毀誉褒貶ありましたが、私自身は先生の取りまとめられたことはとても有意義なことであったし、尾身先生の粘り強く、安定した活動があってこその日本のコロナ対策ではなかったかなと考えています。政府との折衝では数え切れないくらいの理不尽や肩透かしや計算通りにいかない部分があったのだと思います。最近でこそ政府は、福島県の処理水放出について科学的な議論の正当性を主張されているようですが、コロナ対策で私たちは果たして十分科学的に考え、行動できていたのかという問いを考えないといけないのではないかと思いました。100%科学的に正しいということだけで律することができなかったからこその混乱もあったのではないでしょうか。科学とか正論を盾にするだけでは人の心は制御できないのだということを嫌というほど味わったはずなのではないのかなと思います。まあひとまず尾身先生おつかれさまでした。交代で新たな布陣の中に私の推しの大曲先生の名前が入っているではありませんか。まずは、あんしん・あんしん・・・

き・けり・つ・ぬ・たり・り

8月30日 水曜日

朝からおうち、昼からおそと・・の水曜日です。暇な時に見ている皆さん大好きユーチューブなのですが。ちょっとのんびり作業でもしながら(と言いつつ、結局そちらに集中してしまうのですが)見たい時に時々チューンするのは「ゆる言語学ラジオ」という番組です。堀元さんと水野さんという二人の言語学者(たぶん)が時々ゲストを迎えてトークされるものです。たまたま最近見たもので、古典文学を取り上げたシリーズがありました。そこで出てきました呪文「き・けり・つ・ぬ・たり・り」! 完了とか強意を表す助動詞ですね。それぞれに活用がありますので、意味のほかにその活用と接続の形を記憶させられたものです。動画では願望を表す「なむ・ばや」などの解説もされていました。今回は古典のシリーズだったのですが、話題やテーマはいろいろなことを取り扱っておられますので、言葉に興味のある方はのぞいてみても面白いかもしれません。有名な言語学者の今井むつみ先生がゲストに登場される回もありますよ。引き続いて「せ・まる・き・し・しか・まる」とかも思い出したりして、続々と蘇る”過去にそういえば覚えたな〜”モノでした。ちょっと古文の世界にフラッシュバックして枕草子とか徒然草の解説本を引っ張り出しています。「て・て・つ・つる・つれ・てよ」とか、なつかし〜。現代語・完了助動詞で検索すると出てくるのは「た」となります。たった一個かい!ってツッコミがいま入りましたね。時々今の言葉を、省略形でなされるのはちょっと・・・みたいな形で批判されることがありますが、そもそも公式の現代語って古典から見ると相当に省略してるやん!っていうブーメランが返ってくることになりそうです。ということで、高校古文の授業を侮ってはなりませんな。最近は数学もお勉強しなおしたりしてみています。自然数・素数・対数などの定義とか学び直すと結構楽しいです。では!

医療のカタチ

8月29日 火曜日

8月もとうとうあと3日を残すのみとなりました。第三四半期の最終月ですね。さて先週末は個人的に推し活をしている医療のコミュニティである「SNS医療のカタチ」の配信がありました。確かコロナ禍の初期に第1回が行われたと記憶しています。発起人メンバーは4名の現役医師ですが、ほぼ同年代でのつながりのあった先生がより良い医療のかたちを模索しようという志で立ち上げられています。書籍やイベントやソーシャルメディアでの発言などが主な活動内容です。先日の配信は年一回のイベントを京都の大垣書店で行われたトークなどを核として二日間に渡って2時間程度の構成で発信されたものになります。一般の方への医療との向き合い方、医療者側からのアプローチについてなどを考察されています。ユーモアたっぷりの先生方のキャラが良い感じで発揮されています。代表格はご存知の方もおられるかもしれませんが、ヤンデル先生こと市原真先生という病理医の方です。幅広い読書歴もあって医学と関係のない書評などもされています。医療の世界は今こういった裾野の部分から徐々に変わりつつあるなと感じます。私が医師になった頃は、まだ上意下達の色濃い世界でしたし、大学教授を頂点とするピラミッド構造が強く反映されていました。まだまだ変化の過渡期であると思います。30年後の医療の世界はどうなっているのか・・・変わらずピラミッド構造が残されているのか(必ずしもこれが悪とは思いませんが)、頂点が圧縮された割と平たい世界になっているのか、はたまた商業資本の参入で今とは様変わりしているのか・・・個人的には最後の節がかなり有力なのかもとある種の危惧を抱いていることはここでは伏せておきたいと思います(伏せてないし・・・)。さて、医療のかたちに興味を持たれた方はこちらをどうぞ↓

医療のトリセツ(SNS医療のカタチ 編・著)

ちゃんとした良書には必ずそれぞれの章ごとに引用文献の明示がありますな〜 (^^)

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