京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ

第3四半期すたーと

7月3日 月曜日

朝から良い天気です。週末はノルマの書類仕事の7割を済ませることができたのでホッとしています。だいたい目標の半分ぐらいがいつもの自分なのでして。今週からは新しい研修医の先生が研鑽にこられます。いつものことですが、自分自身にも刺激と学びがありますので、今週も気分新たに頑張ろうと思います。5月から行なっていたコロナワクチンの春接種ですが、本日で個別接種受付がひと段落となります。ご希望の方がまばらな感じなので、6人単位の日程組が困難となっているためです。今後は市町村に申し込み窓口が設けられる予定ですので、自治体からの連絡もしくはお問い合わせをお願いいたします。

万年研修医

7月2日 日曜日

久しぶりに太陽を見たような気がします。SNSで知った新しいWebブラウザで、Youtubeの広告が自動的にカットされるものがあるのだということを知りました。プレミアム会員さんが減りそうですね。どのような仕組みなんだろう。さて今日は朝からちょっとお出かけです。早めに帰ってきてやらないといけない月末月初作業もあるので、やや慌ただしいですが。書類作業なのですけど、以前にとある方からお聞きしたことです。公的な立場の診療所の先生が仰るには、時間外あるいは休日夜間などに電気をつけて作業をしていると、運営の自治体に苦情が寄せられることがあるのだそうです。貴重な財源を無駄使いしているのではないかという危惧をされているのでしょう。お気持ちは理解できます。病院には診療時間以外にやらないといけないことがあるということを知っていただければ解決するトラブルですね。自治体の担当者がそういう対応をされたのかどうか・・・ちょっと気になるところです。書類作業だけではなく、その日の外来の振り返りをしたりすることもあるでしょう。耳が痛いですね・・・振り返り、怠ってはなりません。私の知る総合診療科の指導医は、一日の仕事が終わった夜に、研修医と共にその日の振り返りを1時間くらい(?)行うそうです。それがどれほどの学びになるのかということを知らされるエピソードです。先ほど手にしたドクターズマガジンという配布雑誌で特集されている広島のレジェンド開業医の先生も仰っています。「私は万年研修医です」私も少しでも見習うことができるようにと認識を新たにしている週末の朝でございます。みなさんも良い休日をお過ごしください。

ストレスへのコーピング

7月1日

1年間の折り返しを過ぎた1日目です。夜中は屋根を叩く雨の音と悪夢で中途覚醒でした。3時過ぎから再度入眠できず・・・そのまま4時過ぎから起きていたのですが。さて、たくさん時間があるのでちょっと勉強とお仕事をと思ったのですが、こういう時ほど何もできず結局ネットの闇に彷徨い込んでしまうのですね。中途覚醒ですが、これに悩まされている方も少なくないと思います。私の昨日の原因はおそらく、食後に飲んだコーヒーかもと思っています。あとはありきたりですが、ストレス??でしょうか。色々と考え事をして、ある程度のまとまりを持たせておかないと、睡眠の質に影響するのかなと思っています。なので・・昨日の自分の行動は良くなかったかなと感じました。やはり、夜間の考え事とコーヒーは避けておかなければなりませんね。以後改善していきましょう。とはいえ、仕事の時間に飲むと尿意との戦いが始まってしまいますので、飲みたくても飲めない問題は退職するまで続きそうですけど・・・。というわけで、眠りの問題は皆さんも日々感じておられるのかもしれません。睡眠薬も最近は依存や耐性になりにくい新薬が登場しており、薬剤処方も以前の状況とは変わってきています。いわゆるベンゾと称されるベンゾジアゼピン系睡眠薬一辺倒であった臨床医のプラクティスも今は昔となりました。なるべく即効性を実感できる手っ取り早い解決策に頼らずに、初めに書いたような生活リズムとストレスへのコーピングを自分自身で行うという意識づけも大切かと思います。お薬やアルコールに頼らない睡眠の質改善は、ある程度の年齢から行なっておくことが、将来の睡眠障害を予防する上でとても大切なことかと思います。あと、おそらく患者さん同士の間で交わされているであろう次のような会話→「こんなお薬もらってるけど、飲んだらよく眠れるよ」というのもなるべく避けていただきたいところです。おそらくこの先に続くのは「一つあげよか」になっているのだと思います。処方薬の他人への譲渡はやめましょう・・。健康の観点からもそうですし、それが元での転倒事故とか昼間の居眠り運転事故などが発生してしまうことだってないとは言えません。何だか出だしに書こうと思っていたテーマと異なる方向に逸れてしまいましたが、それではみなさん良い週末をお過ごしください!

大発生中

6月30日 金曜日

今日はプレミアム・フライデーにあたる週ですね。今の勤務形態になってから金曜日はさしたる意味を持たなくなっているのですが、なんとなく嬉しい空気には浸っておこうかなと思っています。午後のお仕事の後にも少しタスクがあるのですが・・・。裏の田んぼでは小さなカエルが大発生しており、駐車場にも乱入してきています。何気なく置いた荷物の下敷きになっているという人身事故も発生しています。鉄板のような冷たいところが好きなようでして、廃棄物コンテナの周辺にはさらに密集地帯になっています。田んぼに水が入るとすぐにワーって来るのですけど、一旦いなくなって、また今復活してきています。彼らの生態は一体どうなっているのか・・・どこから来るのか、ちょっと謎だなと思っています。何やら予報では局地的に大雨があるかもしれないとか、昨日も夕方にゲリラ雨的なものがありましたので、雷と雨に注意して参りましょう。皆さんも週末に向けて良い1日をお過ごしください。

沈黙の臓器

6月30日 木曜日

今日も雨がしとしと曇り空です。アメリカ女子サッカーのラピノー選手が記者会見で、来月末から始まる女子サッカーのワールドカップについて話しておられました。3日間の一次リーグでは日本もスペイン・コスタリカ・ザンビアを相手に2位に残ることができれば、次のステージに進むことができるそうです。応援ですね。さてさて、最近の診療で話題になった肝臓とアルコールと体重の問題について少し。つい先日も肝臓学会のステートメントが大胆なものであるとお伝えしたのはその通りなのですが。健康診断で赤字になりやすい項目の一つが肝機能です。その2大原因とされるのが前記の二つ、体重超過と過剰なアルコール摂取となります。そもそも肝臓って何をしている臓器なのでしょうか?消化管を通じて吸収されたり排泄された物質は、門脈という血液循環を経由して、まずは肝臓に直送されます。そこで栄養素を分解吸収したり、不要な物質を処理したりします。できてくるのはビリルビンという色素ですね。尿とか便に色がついているのはこのためです。身体の維持に必要なホルモンやビタミンなどがリサイクルされます。解毒という観点から言うと、飲酒を通じて体内に入ったアルコールは一晩かけて水と二酸化炭素にまで分解処理されます。途中で生成されるケトン体などは二日酔いの原因物質でもあります。酔っ払って眠っている間中、肝臓は一人黙々と化学工場をフル稼働させて体を元に戻そうとしてくれているわけですね。過剰に体内に入った糖分はグルコースからグリコーゲンの形で肝臓に蓄えられます。運動をしているときに必要なエネルギー源として、それらは肝臓から適時動員されて筋肉で使われます。このように・・・肝臓は24時間365日黙々と休みなく、下水処理・化学工場・輸送機関などとしてフル稼働してくれているのですね。ここに腫瘍が発生したりしてしまうと、私たち外科医が病巣を健康な肝臓ごと切除するのですが、なんとその後肝臓は切除前の体積近くまで自己を再生するのです。健康診断でAST(GOT), ALT(GPT), γGTPという項目に赤字警告が出ている方がおられるかもしれません。その場合は、どんなしんどい時でも、黙ってひたすら働き続けてくれている、自分が傷ついた時には自分で再生してまた頑張ろうとしてくれる健気な肝細胞がSOSを発しているのだということで、彼らを労ってあげて欲しいのです。以上、肝臓の原告代理人である私からの陳述を終わらせていただきます。

折返し

6月28日 水曜日

気がつけばもう6月も終わりを迎えようとしています。ちょうど1年間の折り返し点です。可もなく不可もなくという感じですが。月初から共に診療している研修医の先生とも今週でお別れです。良い学びや貴重な経験となってくれていると良いなと思います。また新しい週からは別の先生が来てくれる予定です。これまた楽しみです。今日は午後からおそとの日です。天気が持ちこたえてくれると良いのですが・・・。皆さんも良い1日をお過ごしください。

ちょっとへん

6月27日 火曜日

覚悟しているとはいえ、朝からモヤモヤっとした湿度と曇天は気持ちが塞がります。身体にまとわりつくような湿気とはこのことでしょう。さて、週末車の運転をしながら聴いていたのは、今問題となっているマイナンバーカードの誤登録とか健康保険証の廃止の話題とか、秋から始まるとされるインボイス制度のことでした。特にインボイスの仕組みなどは日頃耳慣れない言葉とかが出てくるので、一度聴いてもなかなか理解が深まりません。自分自身にも関わりのあることなのでもう少し掘り下げて理解する必要がありそうです・・・。そもそも論として消費税とはどういう制度なのかということからの理解が必要なようです。30年余り前に導入された頃は3%の消費税でしたが、現在は10%となりまだまだこれから上げられこそすれ、下がることはないだろうとのこと。あまり意識しなくなっていますが、軽減税率制度が今は採用されており、食料品とか新聞は8%となっているのでしたね。もう一つの話題である健康保険証廃止についての問題はもう少し身近で切実なことになります。医療機関側の感想としては、オンライン資格確認ということが可能となると、保険証であろうがマイナンバーカードであろうがどちらでも良いという感じでしょうか。せっかく読み取り機器の設置をしたわけですから、カードの利用が進まないと無用の長物ということになるのですが、それよりも保険証番号の確認がシンプルに確実にできる方法を確立することの方がより重要と感じます。もとよりマイナンバーで全ての資格を運用していくという仕組みならまだしも、今ある個別の番号、健康保険とか年金とか公的支援の制度などを手作業で紐づけていく作業をするので、一人当たり3−4個の番号を1億人以上やるとなると・・・間違いが起こらないほうがおかしいですよね。しかし今よりもはるかに安全で便利な社会を作るためにはそれが必要なのだという覚悟で、私たちが理解をしながら、一定のリスクを許容しながら修正しつつ進めていくほかないのだと思います。総点検を行ったら全て解決ですという説得には首を傾げざるを得ないような気がします。ポイントという餌で我々を誘導するのはやめてもらって、導入するとこういう実質的なメリットがありますということを深く理解を得る努力をしてもらうのが、結局は安定した制度活用には近道なのではないかなと感じています。まあ、健康保険だけで考えると、私たち皆がかなりの費用を負担しながら得ている健康保険資格ですので、何らかの資格証明証を発行してもらうのが筋ではあると思いますけどね。例えばとあるスポーツクラブに入会して、会員証はありませんけど、マイナンバーカードを持ってきてくださいって言われたら、えっ?てなりませんか??

週末のおはなし

6月26日 月曜日

今週は雨つづきのようです。週末は久しぶりに・・の先生方とお会いしました。お一人は肝臓の専門家で、もうお一人は内視鏡の達人の先生でした。開業すると疎くなってしまう病院勤務や大学でのお話を伺うことができたのでとても有意義なお時間でした。今どきの研修医の先生たちのことも話題にあがりました。みなさん色々と試行錯誤しながら臨床に、教育に、研究に取り組んでおられるようです。私も大いに刺激を受けたので、これからまた頑張ろうと思いました。やはり人と直に会ってお話しするというのは大切なことですね。道中、医療のデジタル化の解説をポッドキャストで聴きながらでしたが、ずっとどういうことなのだろうと疑問に思っていた電子カルテ標準化のお話がためになりました。そう言われると、今数多ある色々な会社の電子カルテが何か一本に標準化されるの?みたいな感じがしていたのです。やはりそれはナンセンスのようでして、あり得ないようです。おそらく電子カルテα版のような比較的シンプルな、はじめは紹介状(診療情報提供書)や検査結果などのデータベースを統一されたプラットフォームに載せるみたいなところから始まるのではないか?というお話しでした。なるほど・・手書きの(時々達筆すぎて読めない時があります)紹介状を受付時にスキャンして、読み込んで、また返事を書いて、ファクスして、さらに郵送するという手間が→ダウンロードして閲覧して、お返事をアップロードしておしまいになります。手間も大幅に削減しますし、即時やりとりができますし、郵送代もかからないし、ファクス番号間違いを心配することもなくなりますね。おまけに書類を格納するスペースが不要になります!これはめちゃいいですね。今でも書類のファイルは大きな本棚3つ分くらいありますし、7年間の保存が決められています。受付の事務の方の作業効率も上がりそうです。電子処方箋も導入されると、ファクス機の出番が大幅に減ることになりそうです。何なら今すぐにでもやってほしい・・・

花開く人とそうでない人・・

6月24日 土曜日

来週は見事に傘マークが並んでいるようです。昨日は(も)早くに眠りに落ちてしまったのですが、その前に書籍紹介サイトをのぞいていると「50歳で花開く人と、50歳で止まる人」というタイトルの本の紹介が載っていました。有川真由美さんという作家の方の著書のようです。私もモロにそのゾーンなのでレビューは怖くて読みませんでしたが少し気になるフレーズではあります。確かに50歳を過ぎてからの実感としては、やはり30代40代とは異なる何かを感じることは多くなったと思いますね。一つの節目であると言えそうです。まだ一般的な定年までは10−15年ありますが、そこそこの人生経験を重ねてきているので、世間的にはそれなりの人と解釈されますし、相応の行動を要求されるわけです。それまでに得た知識と経験をもとに、感情をコントロールして生きる・・・というのができれば良いのでしょうけれど、なかなか簡単ではないですね。まあ、他の人に与える影響を考えると、せめて ”日々機嫌良く振る舞う” ということは心がけないといけないと思っています。さて、あと1日頑張ってお仕事して、明日は休養を取りたいと思います。そういえば・・自衛隊の方達の定年って55歳だそうですね。

はっきりしないこと

6月23日 金曜日

梅雨の中休み。お昼のワイドショーで小児感染症が流行という話題が流れていたようです。確かに多彩な病原微生物による疾患がみられているように思います。手足口病・ヘルパンギーナというのはよく耳にされるところかと思いますが、他にもRSウイルスもまだ少し懸念されるかもしれませんし、溶連菌とか、もちろん新型コロナもまだまだ油断できません。コミュニティで罹患された子供さんたちから親御さんがもらう・・・というのもパターンとしてはよく見かけることです。これだけ情報があると、この発熱は一体何の疾患なのかはっきりさせてほしいというお気持ちになられるのはよくわかりますし、私たちもそれを探るわけですが、残念ながら特定の病原体を同定できるケースが全てではありません。そもそも保険適応となっている微生物は数えるほどしかありませんし、それとて年齢の制限があったりもします。疾患名がわかったとしても、それに対する特異的な治療薬が存在しなければ、対応策は変わりませんし、そういう検査は保険適応にならないのです。限られた医療資源や医療費を有効活用する観点から見て、これは仕方のないことですね。特定の治療方法の存在しないウイルスによる上気道炎症状をきたす疾患を、昔から私たちは「かぜですね」と言って、その症状を和らげるいわゆる対症療法を行ってきましたし、それは今もこれからも変わらないでしょう。せっかく忙しくてしんどい中をおして病院に来ていただくのですが、答えがはっきりせず、モヤモヤとしたまま帰宅されることも多いと思います・・・・すみません。では週末に向けて今日も頑張ることにいたしましょう。皆さんも良い一日をお過ごしください。

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