京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ

目のはなし

6月22日 木曜日

昨日研修の先生とのお話で出た”目の話題”です。瞳孔を形作る虹彩と呼ばれる組織の色が人によって様々です。人種による違いもあります。日本人は一般的にメラニン色素の多さから黒っぽい濃い色の虹彩を持っています。欧米・北欧の方は青く見える方も多いです。これに個性をつけようとする目的で、カラーコンタクトを装用されている方も少なくないようです。眼科の先生からはこれの適正使用の啓発がなされています。消費者庁もウェブサイトで資料を公開しているようです。目の表面を覆う角膜という組織に傷が入ったり、細菌や微生物による感染症の報告もあります。中でもアカントアメーバと呼ばれる寄生虫の感染による角膜炎は治療に難渋すると視力を失うこともあるようです。水道水からも検出されるようですので、簡単な手洗いだけでは完全に予防することはできないようです。特にコンタクトレンズの洗浄では専用の消毒液でのこすり洗いが感染症予防対策に重要と聞いています。眼科の先生によく指導を受けて適切な使用装着を心がけるのが良さそうですね。あと、季節的に屋外での草刈り作業をされる時期になりました。機械での除草作業中には必ずゴーグルを!

ゆきすぎたリアル

6月21日 水曜日

午後からおそとの1日です。さてソシアルメディアでひそかに(?)話題のリアルな医療マンガをちょっとだけ斜め読みしてみました。医療関係者と思われる方の論評は二つに分かれていますが、肯定派:否定派が3対1ぐらいの印象ですね。私は多分後者です。作品そのものは確かに現場を再現させるためにたくさん取材というか考証をされて作り込まれている印象です。熱の入った力作だと思います。なので後は受け取る側の理解力や洞察力が試されるのかなと感じました。作品をどう解釈するのかは、もちろん受け取り手の自由だと思うのですけど、私が日々感じながらやっている医療とは少しかけ離れた印象を持たれる方が多いのではないかなと思いました。週末に終末期医療に関する二人の医療者の対談本を読んでいたところでしたので、余計にその内容と基盤の違いに差を感じすぎたのかもしれません。娯楽としての漫画を楽しむのならそれで良いのかと思いますが、それだけを理論的な背景にして医療を語られるとちょっと違うかな〜と感じるでしょう。折しも総務省から令和5年版高齢社会白書なるものがリリースされております。何はともあれ・・・漫画をきっかけに、医療のリアルについて深く考える方が増えてくれることを期待しています。

令和5年版高齢社会白書(全体版)

ネガティブ・ケイパビリティ

6月19日 月曜日

今週は色々なことがある予定です。昨日はネガティブなテーマの学びでした。「診断エラー」とか「臨床における不確実性」ということについての講演とワークでした。エラーについてはこういう場所で書くべき話題ではないと思うのですが、常に私たちの仕事に付きまとう主題です。例えば大谷選手が大活躍で話題になっていますが、一流打者の打率って3割で、4割には満たないですね。医師の場合にそれを当てはめると、えらいことになってしまいます。ところが、たとえ99%の正診率の診断力を持っていたとしても、1000人の患者さんを診察すると10人の誤診をしてしまうことになります。いかがでしょうか?一般の方はどのような感想を持たれるのか興味があるところです。私自身実際に99%の診断力があるかと問われたら、おそらく首を横に振らざるを得ないと思います。はい、今日の受診患者さんがドドーって減ってしまいましたね(泣)。もちろん100%を目指してやらねばいかんとは思っています。疾患の診断というのはある程度の時間を経ないと、正誤の判断ができないですから、診療しながら同時に不確実性というものが常に付きまといます。そんなこととの付きあい方をどうするのか、エラーに対してどのように対峙していくのか?ということについて、気づきを得ることができる講義でした。それでは新しい週の始まりです、みなさん良い1週間をお過ごしください。

お天気の日はお勉強を

6月18日 日曜日

土日と晴れが続いています。さてソーシャルメディアで結構な炎上案件となっているようです「ALT30」問題ですね。肝臓学会の国民に向けたメッセージです。特定健診などで測定される肝機能数値の一つであるALTという項目が30を上回ったときには医療機関を受診してくださいという推奨です。ご自身の健診結果を眺めてみられて、うわってなっている方も少なくないと思います。医療関係者の反応を眺めると、そんな程度で受診される必要あるの?っていう意見が数多くみられます。確かに30を少し超えるぐらいという数値なら、重大な異常とは言えないとも思いますのでそういう意見も理解できます。学会のステートメントを詳しく読んではいないのですが、私自身はそれが正解なのかそうとは言えないのか判断しかねています。というより、この問題提起がどのようなアウトカムに発展していくのか楽しみにしているという感じです。このような提言はひとりひとりの健康への寄与度だけではなく、国民全体の公衆衛生にどの程度有益なのか?もちろんそれにかかるコストベネフィットとの関わりもありますし、簡単には良し悪しを判断できないのかなと思っています。さて・・・今日は楽しみにしているおべんきょう「適々斎塾」がありますので、頑張ってまいりまーす。

press gaggle

6月17日 土曜日だ〜

だいぶん違いますね・・・こっちの国とあっちの国。おもねらず在野精神でうこさべんをよしとせず、自分のスタンスで行きませう。

好きな言葉は” It’s not your fault. ” と” It’s not too late. “ (後のはドラマのソムリエおすすめドラマでもあるMr.Mercedes. の挿入歌からデス・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

快晴の週末のようです、お出かけする人も、お洗濯する人もみなさん良き週末をお過ごしください!

痒疹と象とノート

6月16日 金曜日

雨模様の週末です。春先から目の周りの痒みが続いています。今年の花粉症シーズンは皮膚炎症状とか結膜炎症状が強く出ている患者さんが多かった印象なのですが、自分も御多分にもれずのようです。聴診器をちょっと首に引っ掛けるとすぐにカユカユが出現してきたりもしています。何かと煩わしい・・・。最近ちょっと目に留まった記事が2件、一つはトラベラーズノートなるものが良さげな感じであるということと、もう一つは象ってなかなか愛嬌があって賢くてということ。前者は、タブレットでのお勉強というのにどうも馴染めず自分には向いていないかなと思っていたので、やはりアナログな紙とペンに戻ることにしてみました。別に普通のノートで良いし、むしろそのほうが効率的なのでしょうけど、なんとなくおしゃれなので買ってみることにしました。後者は、たまたま流れてきた動画の共通する主役がゾウさんで、2本あったのです。彼らの脳には情動の回路が発達してそうな印象です。さ・・そろそろおしごとの準備に取りかかることにしましょうか。皆さんも週末に向けて良い1日をお過ごしください。

無題

六月十五日 木曜日

なぜか今日は漢字変換になってしまったのでそのままで・・・。訪問診療をしているのですが、今年は年初からなんとなーく忙しいかんじです。めちゃくちゃ忙しいということでもないのですが、予定表を振り返ると、なんとなくやな〜という印象です。自分のできる限りでお役に立てるように頑張っているつもりです。なかなか行き届かないこともありますけど。さて、話は変わって・・・歌丸さんのポッドキャストで知った男性のスキンケアばなし。ライターの伊藤聡さんの進める男性コスメのネタなのですけど。年初にお聞きしてから自分も導入してみよ・・となってやってます。とはいえ、さほど凝っているわけではありません。あくまでもなーんもしなかった人が、ちょっとやってみているという程度のことですけど。何なら朝起きても洗顔とかしたことなかった(!)人が、少し考えてみましたよというくらいです。今ではお風呂の後に寝る前2−3分ちょっとお手入れしてから眠るようにしています。まあ別に何が変わったということでもなさそうです、今の所。伊藤さんって寝る前に髭剃りをするのだそうです、変わってるな。コスメのビジネスモデルはギターのエフェクターと同じというお話がなかなか面白いです。ま、今までノーケアでさんざんUV光線浴びてきているので、多分焼け石に水なのですけどね、やらんよりまっしかなとの心構えで取り組んでます。我が人生”やらんよりマシかな”が多スギる・・・(泣)。

まなび

6月14日 水曜日

一日雨模様です。午後からおそとの日なので意気消沈ぎみ。昨日夜は久しぶりの学びの時間でした。20時スタートでやや遅めに終了。知らなかったことがてんこ盛りでした。レジェンドに教えていただく貴重な機会でした。苦手分野の克服を今年は頑張ろうかなと思っています。先週はいくつか失敗のある1週間でしたので気を取り直してやってみましょうかね。人生あかんときもあるで・・・ほな。

ファクトシート

6月13日 火曜日

晴れてる感じなのに降り出している雨ですが、本降りにならないような予感です。予報もそんな感じ。さて、2013年から定期接種となった子宮頸がんワクチンです。ワクチンによるとされていた副反応が問題となりまもなく積極的勧奨の中止ということになり、8年半の空白がありました。身体的接触を介して感染するヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因であるとされている子宮頸がんは、30歳から50歳に罹患する人が増えています。HPVに感染することを予防することで、ひいては子宮頸がんに罹患する割合を低下させられることがわかっています。それが子宮頸がんワクチンなのですね。現在小学6年生から高校1年生の間の方を対象とした定期接種となっています。今の所は女子が対象ですが、男子も導入している国がありますし(米、豪など)、日本でも検討されているようです。一旦時期を逃してしまった方への追加接種(キャッチアップ接種)も現在可能となっています。

医療事案を取材されている岩永直子さんの記事 国立がん研究センターが子宮頸がん対策の「ファクトシート」公表 「日本の状況はミゼラブル(悲惨)」

その元となる国立がんセンターの発表 子宮頸がんとその他のヒトパピローマウイルス(HPV) 関連がんの予防ファクトシート 2023

 

我々だけぢゃない

6月12日 月曜日

朝からしとしと。近くのお店の入り口付近に鳥の〇〇が落ちているので、上を見上げると箱が設置されていました。なるほど、ツバメの巣を囲っているのかなと思って反対側を見てみると、箱の窓からちょこんと顔を出していました。箱そのものを巣にしているのでしょうかね。そんなやり方もあるのか。SNSの投稿では、自宅に巣が作られていると、壁をよじ登って蛇がやってくるのだとか。しょっちゅう行く事のある施設では毎年やってくるツバメの作った巣をそのまま残されているようです。毎年来ているのは果たして同じ個体なのでしょうかね。捕食者たちから見つけられにくい場所を探して、みんな生きるのに必死やな・・・。

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