京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ

朝霧は晴れ?

3月11日 土曜日

朝から霧が立ちこめています。昨日は野球の話題で持ちきりだったようですが(私もじっくりみていました)、実は気になるニュースが飛び込んでおります。アルペンスキー女子のミカエラ・シフリン選手(米国)がW杯通算86勝を大回転今季9戦目で決めたようです。それまでの記録保持者は往年の名選手であるインゲマル・ステンマルク選手でした。北京五輪での無念のDFを乗り越えての活躍です。個人的にはこちらのニュースが印象的でした。さて・・・コロナ感染症の診療を取り巻く条件も新年度から大きく変わっていきます。昨日新型コロナウイルス感染症の診療報酬上の取り扱いについてという文書が発表されました。5月8日からは治療だけではなく検査も公費負担から外れることになるようです。感染対策上の重要な鍵となるワクチンについては当面無料実施となりそうですが、感染症法上の位置付けが変わることで、コロナ診療の一つの節目を迎えることになりそうです。今後も変異株の出現や流行状況が変化する可能性はあるので、不断の検証を続けることになるとは思われますが、社会としての対応も少しずつ変わっていくと思います。とにかく今の流行状況のままで沈静化が続いてくれることを切に願うものであります。

さて・・・週末です、みなさん良い1日をお過ごしください。

ようやく

3月9日 木曜日

ようやく出たと話題の「午後の紅茶・無糖ミルクティー」ですね。確かに、これの無糖があればいいのになと思っていた人少なくなさそうです。商品開発に多くの年月をかけたという渾身の一品のようです。早速お昼休みにコンビニ行かねば。ちょっとみてみるとタイムラインが無糖ミルクティーで埋まっています。印象では95%が絶賛・5%がビミョーな比率です。飲み物から摂取される糖質は、ペットボトル症候群という言葉があるように、血糖値異常をもつ患者さんにはかなり気をつけないといけない代物です。無糖飲料を取り入れることで、午後のおやつも少し安心に楽しむことができます。こういう商品開発はぜひ今後も進めて頂きたいと思います。ところで・・・TLの端っこに紛れて流れて来たのはなんと「業界初!!有意差完全保証」と謳っている「ヒト臨床試験有意差保証プラン」なる請負業者の広告です。なんでも商売にする時代なのでしょうけど、さすがにこれは・・・という意見が多いと思います。本日はおどろきの広告2連発をお届けいたしました。今日も気温が上昇して花粉飛散が多い1日となりそうです。感染対策・花粉対策にマスクが役に立ちそうですね。

Next!

3月8日 水曜日

朝の気温が5度でした。四捨五入したら10度です。始動時には暗かったけれど、すぐに夜明けとなりました。春はそこまで来ていますね。最近アメリカのニューヨーク大学・芸術学部の卒業式でのロバート・デ・ニーロのスピーチを視聴しました。わずか5分足らずのものですが、皮肉混じりで可笑しくて、ちょっとジーンと来て、最後にはめちゃ前向きになれるという・・こういった場面でのお手本のような語りでした。TISCH graduates, you made it…and you’re fu〇〇ed…笑笑で始まる4:48モノです。もちろん俳優としての彼は誰もが認める言わずもがなの地位なのですが、その人となりが実際にどうであるのかは知る由もありません。そのスピーチが”つくられたもの”であったとしても、それはそれで・・・と思いながらみてみると良いのかなと思います。”デ・ニーロ”・”スピーチ”→クリック😀  スギ花粉がdancingしております。マスクは感染症対策だけではありませんぞ。

what if…

3月7日 火曜日

好き放題食べているコンビニ菓子もたいがいにしないと・・・と思いながらも今日も立ち寄るスイーツコーナーです。次から次へと新製品をリリースされるのでつい。トータルの炭水化物量を計算しながら今日も賢く楽しむことにしましょう。さて、かねてよりなんでこれが通るのかなと思っていることの一つに「仮定に基づいたご質問への回答は差し控えさせて頂きます」というものがあります。いやでも耳に入ってくる国会答弁の一例ですね(差し控えさせて頂きますというのも、いつの頃からか決まり文句になっているようでなんだか嫌です)。もちろん明日地球が爆発してしまうとしたら、どのような政策を講じますか?という仮定ならまだしも、そこそこ蓋然性のある仮定に基づいて政策立案するのがまさにローメイカーの仕事ではないでしょうか。というか、きっとやっていると思いますよ、今から〇〇パーセントマイナスの不景気が起こったらこうしよう、ああしようというシミュレーション。「今よりも病気が進んだら、もしかすると〇〇になりますか?」という質問に、医師が「仮定に基づくご質問には・・・」などとやったら、みなさん怒りますよね。国会でも、もっと仮定に基づく議論を活発にやって欲しいなと思っています。さて、今朝も寒いですけどきっとお昼にはポカポカ、楽しみです。

技術的特異点

3月6日 月曜日

昨日は訳あって東京の方とオンライン会議をしました。初め音声が繋がらなかったり、共有しているファイルが見られなくなったりしましたけど、約2時間滞りなく終了。法律もオンラインでのものに徐々にアップデートされているのだとか。コロナ禍でこういったインフラ整備は加速度的に進んだのかも知れません。新幹線での所要時間も短くなりましたけど、それぞれが家やオフィスに居ながらにしてミーティングができるというのは本当に便利なものです。現在は21世紀のシンギュラリティとも呼ばれているのかも知れませんが、ここ数年間は確かに技術の進歩がテクノロジーから末端の距離にいるような人間(ワタシです)にも感じられるような気がしています。18〜19世紀の産業革命の頃、蒸気機関車や紡績機、製鉄技術などが革新的な進歩を遂げたと教科書には書いてありますが、その頃の人たちはそれをどのように実感していたのでしょうかね。今よりもっと即物的な進歩であったり、自分たちの生活がどんどんと豊かになるような感じだったのでしょうか。ただ労働者と実業家の格差のようなものが広がっていったのもその時期からなのかもな〜と思ったりします。さて、現代はテクノロジーの進歩による技術革新の時代でもありますので、格差をなるべく少なくするようなそれであって欲しいものですね。さて、1週間が始まります。最低気温が0〜1度、最高気温は15度みたいな日が続くようです。体調くれぐれもお気をつけてお過ごしください!

年度替わり時期

3月4日 土曜日

やはり朝さむ〜からの昼あったか・・・の昨日でした。夜はまたさむ〜に戻っていました。しばらくはお出かけ時のいでたちに注意が必要ですね。3月は異動の4月を前に職場でもソワソワする時期かと思います。個人事業主になると異動もへったくれもないので、ずっと同じことの繰り返しです。良いところもそうでもないところも色々ありますが、それが私の生きる道。コロナの入院患者さんがゼロになったのが3年ぶりですという病院先生方のお話をちょくちょくお聞きします(どことは言っておりません)。これが続いてくれれば・・・と思っているとbird fluのお話がnatureに掲載されていたりするようですが。当院も昨年夏のピーク時からようやく落ち着いてお仕事ができる状況になってきました。まあ半分はそんな時期に色々と診療システムをいじくっていた私自身の責任でもあるのですけど。ということで、それを活かすべく3月からは朝勉システムを取り入れています。外来診療の型について再考・再構築していくべきかと思いまして、今年はまたまた研修医の先生方とともにできる時間も作ることができるようなので、自分の怠けゴコロに鞭打ってスキルアップを図りたいと思っています。とはいえこんな私ですので、目標値の4割くらいが達成できたらいいなと考えて無理せず欲張らずをモットーに地味に細々とやっていくスタンスです。

耳障りの良くない言葉

3月3日 金曜日

最低気温が低く、最高気温が高くなってきています。いわゆる日内寒暖差が大きい日ということになります。今年は巷で言われている通り花粉症の症状がひどくてという方が多いように感じます。気温差もアレルギー症状を際立たせることがありますので、花粉症の方にとってはしばらく受難の春ということになるのかも知れません。アレルギーに対する薬物療法も選択肢が幾つもありますので、状況に応じて考えないといけないです。いわゆる抗ヒスタミン剤というお薬がメインとなりますが、その種類によって作用の強弱や、副作用の有無に違いがあります。服薬の方法も1日1回で良いものから、2回に分けて服用するものもあります。副作用について言うと、最大のネックは眠気になるでしょう。乗用車運転についての注意喚起が効能書きに記されているものがほとんどなのですが、中にはその副作用の頻度が少ないとされているものもあります。症状と状況に応じて相談の上で処方することになります。薬物の作用には個人差も無視できない要素ですので、鼻炎に限らず医療機関をご受診される場合には、お薬手帳や過去の診療歴がわかるものをご持参いただくと大変参考となります。気がつけば珍しく真面目な記事になっていましたね。最近は様々な情報が氾濫しておりますので、この食べ物がこの症状に効く!とか、関節痛には〇〇を・・・と言うキャッチフレーズに惑わされないように、健康リテラシーを持つ必要があると感じることも多いです。書店でも目をひく帯を纏った実用書が平積みされたりしていますが、私にとってはちょっと眉に唾をつけてみたくなるものも少なくありません(というか、半分くらいはそのような感じがします)。真っ当な情報を掴むのはちょっと難しい時代になったなと感じる場面がありますね。大体真っ当な情報というものの中身には、さほど新鮮味とか即効性とかはないことが多く、どちらかというと粘り強く継続することで少しでもより良い健康寿命を持続させましょうというものがほとんどですので、さほど耳障りはよくないと感じられるかも知れません。逆に医者も驚く驚愕の〇〇!・・・というフレーズとかにはあまり近寄らない方が良いのではないでしょうかね。帯文に”!!”などが書かれていたら要注意・・・かも知れません。近刊書ではマウントサイナイ大・老年医学の山田悠史先生のご著書などは、なるほど勉強になるなというものでした(COIはありません)。ではそろそろお時間となりましたので、皆様良い週末をお過ごしください!(!をつけてしまった!!)

グローバルサウスというらしい

3月2日 木曜日

寒暖差の大きな日が続きそうです。春の到来まであと一息とはいえ、また最高気温が10度を下回るとちょっとがっかりします。さて早起き事務作業中に活躍してくれているアプリはradikoです。フォローしている番組を流しながら作業をしているのですが、前の日に起きた出来事とか、国会のやりとりなどを知るには効率的ですね。外相が欠席せざるを得なかったという話題のG20のホスト国であるインドが中国を抜いて世界一の人口になったとか・・知らなかったですね。国民一人当たりGDPもイギリスをおいて世界五位になったそうです。ちなみにウチのソムリエの推し映画は半分がインド制作の作品です。インドとかインドネシアとか、これからの伸び代が大きいと仰る論者は少なくないですね。さてと、週後半もうひと頑張りしましょうか。

わたしの敵?!

3月1日 水曜日

朝蛇口をひねって出てくる水があまり冷たくないことに少しだけ驚きました。水道水ってここまで外気温を反映するのでしたっけ? 50年以上生きてきているのにいまだにこの感覚ってなんなのだろう。毎年そこまでめちゃくちゃ冷たい水になっていなかっただけなのかも知れないけれど。さて、私の口唇に時々発生する厄介者のHSVの話題です。HSV:Herpes Simplex Virus(単純疱疹ウイルス)で1型と2型があります。最近テレビなどで予防接種のCMが流れているヘルペスとは違います。こちらは帯状疱疹というもので、水ぼうそうウイルスがその原因となっており、ワクチンもあります。さて、私の敵の方ですが、体が疲れている時などの隙をついて出てきます。かつてはほとんどの方が罹患しているとされていたのですが、最近の調査では抗体保有率はそれほど高くないとの報告もあります。ひどい時には年に数回お出ましになるので、なかなか厄介です。おそらくご経験されている方だと大いに同意していただけるのではないかと思います。時々小児の初発を診断することがありますが、再発と異なり、病変がやや拡大して発症する場合があります。口の周りに広い範囲で皮疹を認めたり、歯茎の腫脹を伴う歯肉炎タイプもあります。いずれはワクチンも開発されるのではないかと思っているのですが、まだ論文レベルでもそこまでインパクトのあるものはなさそうです。ただし抗ウイルス薬は存在しているので、治療は発症初期に対応すると比較的コントロール良好です。とはいえ、発症早期にすぐに医療機関にかかれるとは限らないので、実際にはなかなか難しいところもあります。現在定期的に再発する患者さんにはPIT (patient initiated therapy)といって、あらかじめ患者さんに処方しておき発症早期に患者さんが判断して服用を直ちに開始するという治療方法が保険治療の適応として認められています。他には(HSV2型の場合)抑制療法という1年間継続して抗ウイルス薬を服用し続けるやり方もあります。

A面だけが人生ではない

2月28日 火曜日

2月終わりです。そもそも普通の月よりも日が少ないので余計にその速さを感じるのかもしれません。それにしても年が明けたと思ったら、すでに2ヶ月が終わらんとしているという・・・。先日医師の集うサイトで話題になっていたことですが「慢性疾患の患者さんとの付き合い方」というのがありました。風邪とか発熱とかで受診される場合には、疾患の対象が急性発症のものばかりなのですが、いわゆる生活習慣病と称される疾患の場合にはこれらとはやや異なる接し方となるのです。血糖値の問題とか、日常の血圧コントロールなどへの治療介入となります。なかなか血糖値が良い数値に定まらない時の相談や治療薬の調節など、一筋縄ではいかないものです。随分前に大阪医大の内分泌内科の先生が仰っていたことで心に残っている言葉があるのですが、診察時のやり取りの裏側にある生活に気を配るということ。医師は個々の患者さんと診療時間というごくわずかな短い時間でのみ接するわけですが、実際にはその裏側(表側というべきかも知れません)に、いろいろな事柄があるのだということを理解していなければなりません。いちいち尋ねることは、プライバシーの観点や時間的制約からもちろんできませんので、ただそういうものなのだということを頭でわかっていないといけないのですね。家庭内でたくさんの出来事があって、到底自分の健康のことなど後回しであった・・という1ヶ月間を経て受診して来られた方の血糖値は、悪くても当然かも知れません。そんな時にかかりつけ医から頭ごなしに否定されると、その患者さんは大変追い詰められたような気持ちになられて当然です。慢性疾患を診るというのはそういうものなのだということをわかっていないとダメなのです。古今東西知識人はそういう逸話を遺してくれているようです。その一つになるでしょうか・・・「水鳥を水の上とやよそに見む 我も浮たる世を過ぐしつつ」紫式部日記 可愛いカルガモさんも、水面下では必死こいて足をバタバタしているのだなと思いながら、今日も一日がんばりましょうかね・・・

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