京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ

発熱外来の受診について

6月27日 月曜日

暑い日が続いています。今日は首都圏では電力需給ひっ迫注意報が出ているそうです。気温が高い時にはエアコンが必須ですので、節電方法もかなり困難かと思いますが、できるだけ安全にできる電力節約を考えねばなりません。

さて、当院での発熱患者さん診察の方法をさらに整備しました(つもり)です。お知らせ欄の告知をご覧いただき受診してください。メールフォームからの申告に対しては診療時間内にチェックしきれない事もありますので、ご自宅よりウェブ予約・ウェブ問診をご記入いただき随時ご来院いただければと存じます。それでは、今日も元気に仕事ができることに感謝しながら・・・みなさん良い1日をお過ごしください。

覆された判決

6月25日 土曜日

以前にもご紹介していたアメリカを揺るがす判決がやはり出たようです。ロー対ウェイド判決と呼ばれる、堕胎禁止を違憲とする過去の判決が覆されたわけです。各州はこれで中絶禁止を決定することができるようになるとのことです。全米国民の6割が望んでいない結果が現実のものとなったわけですが、どのような雰囲気になっているのでしょうか・・・。長年の悲願が達成することとなった福音派と呼ばれる人たちの次のターゲットは同性婚禁止と言われているそうです。9人の最高裁判事の立ち位置が今まで以上に保守よりであることから、今回の判決は予想通りだったとも言われており、今回のことを踏まえては、上院議員の選挙戦に大いに影響が出るだろうとのことです。何だか時事ニュース記事みたいになってしまったな・・・・さて、お休みを前にあと1日なんとか元気を出して(!)頑張ることにします。みなさんも良い週末をお過ごしください。

「ふれぼとみすと」ってなんじゃ

6月24日 金曜日

暑いです・・・。さてさて来ましたプレ金です。再度プレ金のコンセプトに立ち返ってみましょう。何事にも原点に立ち戻って考えるということは重要です。

『月末金曜は、少し早めに仕事を終えて、ちょっと豊かな週末を楽しみませんか?仕事を早めに切り上げて、普段できないことに挑戦したり、なかなか会えない友達や家族と話したり。明るい街を散歩してみたり、仲間とスポーツを楽しむのも気持ちいい。夕方からゆっくり食事を楽しむのも、ちょっと遠くの街へ2.5日旅へ出かけるのも素敵。さあ、日本中で、いろんな豊かさが、始まります。プレミアムフライデー、スタート。あなたも、ちょっと豊かな、月末金曜を。』

・・・・すばらしい。全然実行できそうにありませんけど。仰っていることはその通りなのですけど、まずはその環境整備を始めることからかなという現在のワタクシの立ち位置でございます。

そして・・本題(いつもこれがしり切れとんぼになる本サイトです)「フレボトミスト」多分おおかたの人は初めて聞かれる言葉かと思います。”めりか”では・・・お仕事が細分化されています。医療業界では特にそうですね。ERで出てくるのは、救急室から検査に回される患者さんを運ぶだけの業務に就いている人が医者と洒脱なジョークを言いながら重症の重苦しい雰囲気を和ませてくれる・・・みたいなシーンを思い浮かべますね。専門職では、看護師さんもNP(ナースプラクティショナー)と呼ばれる制度が日本でも導入されつつあります。より専門的な看護職を設定して、数年ごとの更新制の職種として高度な知識と技術を駆使して医療に貢献されています。PA(フィジシャン・アテンディング)と呼ばれる業種は、手術室などでは執刀医が来るまでの準備を(開胸とか)かなりのところまでできる資格のようです。高度に細分化・専門化された業種、その中の一つに「フレボトミスト」があります。採血したり点滴のルート確保をしたりする専門職のようです。むか〜し、ワタクシどもが研修医をしていた頃には、点滴を詰める、ルートを準備する、患者さんのお部屋に行って点滴するまでの業務を全部自分たちでやっていたことがあります。そこで点滴がうまくいかなかったりすると・・・患者-医師関係が完全に崩壊する(少し大げさ?いやいやそうでもありません)くらいの事態に発展することもあります。ふれぼとみすとさんたち・・・いてくれたらな〜昔のワタクシなら涙流して喜んでいたかもしれませんわ。かの国の異常なまでの業務細分化・・・合理性とか効率化とかを重視して、医療を一つの経済活動と雇用創出の場として捉えられているのかと思うのですが、そのコストは・・・みなさんご存知の通りです。日本は医師と看護師と薬剤師でかなりを賄っていますので、非効率だけど比較的人件費コストが安くなり、皆保険制度が成り立っているみたいな側面は否めないのかなと思います。ややざっくり議論しすぎかもしれませんのでそこは割り引いてお読みいただければと思います。どちらかが正しくて、どちらかが誤りなのではなく、それぞれの良い点と悪い点をわきまえて制度の見直しを図ればよい”だけの”お話ですな。それでは、みなさまそれぞれのプレ金をお楽しみください。

昔の人の結婚観?!

6月23日 木曜日

不眠を訴える方とお話をしていると、何時ごろに寝床に入るかと質問しますと時々「夜8時頃には眠くないけど・・」とか、「昨日は6時過ぎにはもう電気消していました」とかお返事をいただくことがあります。さすがに早過ぎるのではという方にはもう少し起きていましょうと説明します。遅寝、早起きが不眠対策へのキーワードの一つであったりします。とか言っておきながら、気づいたら9時過ぎに落ちてしまい・・・1時からスマホを取り出してゴソゴソやっていた昨夜のワタクシ・・・。

さて、昨日ご紹介した男女共同参画白書ですが、も少し読みこんでみました。江戸時代とか明治の頃はどうだったのか?とかがコラムに書かれています。これ↓とか、かなり意外ではないですか?

明治16年は今より離婚率が倍以上だったとか。多産多死時代であった頃には、それこそ養子縁組も多くて、家制度を支えるには男女関わらず氏を変えて養子に入ることが必須であったようです。そもそも夫婦同氏となったのは明治30年代なので、たかだか120-130年くらいの歴史ということになります。しかも・・・

ここまできっぱりと書かれていると、何だか痛快な感じすらします。

平川師匠は、少子化というのは成熟社会の裏返しの現象であると喝破しておられましたが、結婚年齢が高くなっている背景としての理由にはこのようなものがあるようです。若い人たちの心の叫びのようなものが感じられませんかね。確かに、女性の半分以上が就業する時代において、輝く女性のようなスローガンを掲げるのであれば、まず取り組むべきは、「希望する人たちには!(ここだいじ)」・・・氏を変えなくても済むような制度作りであるような気がしてきました。確かにめんどくさいですよね。それまで働いてきた名前を変える手続き・・・

何だか社会にアジるような内容の記事になってしまいましたが失礼をば・・・

それではみなさん今日も良い1日をお過ごしください! bye

20代独身男性が・・・

6月22日 水曜日

令和4年の男女共同参画白書が内閣府男女共同・参画局から発行されました。”若い草食男子がデートもしたことなくて・・・”とか、”最近の若者は女性を口説くこともできないのか・・・”みたいな街の声を拾ってみました的な作りの3分間ニュースが流れているであろうと推測されます(知らんけど)。で、ちょっと内閣府のHPをめくってみますと・・・出てきました。

令和4年・男女共同参画白書

300ページを超える大著です。

件の記事の元ネタはこれですにゃ・・・。

デート経験が少ないとか・・・その原因というか(そもそもそんなんほっといてくれ案件だと思うのですが)、時間・お金・機会喪失の問題とかが想定されるのですが、これって過労死・最低賃金や給与水準低すぎ問題とか、コロナ禍などのキーワードともろかぶりするように思います。なので・・・おっさんたちが(私を含む)、「わしらの世代はな・・・」とか、今の若者は・・・などとマウントを取って終わりの話ではないと思いました。むしろ我々の世代こそが、”我が事”・”我が世代が考えるべきこと”として真面目に捉えていくことが必要なのだと思います。パラパラこの白書読んでみたのですが、なかなかに味わい深い出来となっています。男女同姓の問題にもそもそもそんなに歴史が長いものではなくて・・みたいなコラムもあって、こんなこと書いて自◯党のその筋の人たちに怒られたりしないのかな?とか心配になってしまったりします。皆さんもぜひ一度ご覧いただくと良いかなと思います。男女共同参画局の人たちも、冒頭のような浅い取り上げ方でのニュースで面白おかしく”消費される”だけではやるせない思いをされているのかと思います。

では、また

goodbye IE…

6月21日 火曜日

初めは何のことなのかな?と思ってしまいました。”さよならIE” IEというとですね〜,私どもの業界では圧倒的にInfectious endocarditis(感染性心内膜炎)という疾患名なのでして。「IEがね・・・」という出だしでそれを連想せずに、まずウェブサイトのブラウザーのことを思い浮かべる医者は相当の確率でモグリかと思われます(笑)。goodbye IEのネタは、マイクロソフトがInternet Explorerのサポートを打ち切るというニュースで出てきたワードになります。それについては”He was a good tool to download other browsers”という墓碑を韓国の方が作ってネットに公開されていたとかいうお話ですね。IEはインターネット黎明期からのネットサーフィン(これも死語?)に欠かせないソフトウェア(今はアプリというのかな)でした。好むと好まざるとに関わらずそれしかなかった時代もありました。そもそもApple社のPCにはネットスケープナビゲーターというのが装備されていました(懐かし〜)。その後ウィンドウズ95のリリースによってIEが席巻していきます。しばらくはoperaとかmozillaとか色々あったと思うのですけど、アップルのsafariまではIEの独壇場(?)であったような感じがします。今ではマイクロソフトならedgeでしょうか。Apple社はやはりSafariか主流のようですし、共通に使用されるChromeというのも根強い人気があると思います。私は仕事とプライベートでWindowsとMacを両方使用する機会があるのですが、双方で使いやすいのはChromeのように感じています。オンライン決済などでは今のところChromeの方がEdgeよりもスムースなように思っていたのですけど、今ではあまり変わらなくなっているのかな〜・・・。いずれにしてもIEは近年の評価はかなり落ちていたのでサービス打ち切りもむべなるかなと思いました。それにしても、冒頭ご紹介した墓碑のコメントはなかなかにウィットに富んでいますね。

日米の指導医クラスの人たちの早朝覚醒spaceを聴きながら書いてます。外科レジ・・・日米共通で大変そう(って自分やってたんやけどな)だけど、それなりに各科それぞれやりがいあるもんねっ。がんばれ万国のレジたちよ!(共産党宣言風に・・・)おっさんも北部田舎の地からひっそりと応援しています。

ひさしぶりに・・・

6月18日 土曜日

昨日は夜遅くに久々に師匠のご講演を視聴しました。平川先生の「共有地をつくる」についての講義。さいごのお話がほんとうに腑に落ちてしまって落涙していました(やや大げさ)。何か事業をしているひとは必ず独裁主義的に陥るのだという・・・。曰く、経営者というのは、一度はかならず独裁者になる夢を抱くのだそうです。自分の言ったことにパッと全員が従ってくれたらいいのになという風に思うようです。日頃から文句ばっか言われている経営者ほどそうなりがちなようなのですが、良い経営者というのはじつはそうではないと・・・。「いい経営者というのはみんなからちゃちゃを入れられながら、でもこの人の幸せな顔を見てみたいという従業員を抱えている会社なのですよ」ということだそうです。ほんとめんどくさいですよね、事業を興すというのは。確かに、事業経営者という立場で考えると・・・なんか色々言われてなんぼっていうの、ありますよね。って・・・これ、スタッフが読んでたらどう思うんだろう・・・。まあ深い意味はないのでスンマそんって言うことでお赦しを~ ( ´艸`)

電話回線不通について(2022/6/17)

6月17日現在 当院の電話回線が回線が不通となっています。本日復旧工事の予定ですが開通までご不便をおかけいたします。

おかげさまで無事復旧いたしました(20220618)

ペロペロがぶり・・・要注意

6月17日 金曜日

最近咬傷の患者さんをみることが何度かありました。犬、猫、ネズミ(!)、虫ではやはり定番のマダニでしょうか。頻度はやはりワンニャンですね。ニャンは引っ掻き傷も多くて、猫ひっかき病というのみなさん一度は聞かれたことがあるかもしれません。バルトネラというグラム陰性桿菌がその犯人となります。動物の常在菌ですし、ノミがベクターになったりすることもあるようです。かき傷の上流のリンパ節が腫れてきます。咬み傷ですと、やはりパスツレラという口腔内常在菌とか嫌気性菌に感染する可能性があります。いずれの場合にもまずは受傷直後の流水での洗浄が非常に大事です。抗菌剤は有効です(オーグメンチンなどの処方となります)。海外なら狂犬病も注意しなくてはならないですし、汚染外傷一般には破傷風予防も考える必要があります。土壌中に存在する破傷風菌は、予防注射を受けていない大人で普段土に触れ合うことのない方ほど危険性が高まると考えられます。例えば・・・都会に住んでいる人が、田植えのシーズンに帰省して畑作業を手伝っている際に、土壌汚染のある釘を踏んづけた・・・などという場合には、ぜひ破傷風トキソイドやグロブリンの注射を考える必要があります。これから屋外活動のシーズンになりますので、ぜひみなさんもお気をつけてお過ごしください!

インハンドというドラマ(山Pさんのやつですね)では、片手を失った博士の設定があるのですが、その原因が動物に噛まれた時に感染したためとなっています。culpritは・・・カプノサイトファーガ・カニモルサスというグラム陰性桿菌です。これもまた・・・犬猫の咬傷から感染する可能性のある(極めて稀ですが)、発症すると重症化する恐れのある細菌感染症ですね。この細菌は莢膜というバリアを有しているため、特に外傷や手術で脾臓という臓器を摘出されている方には特に注意を要するもの(脾臓が莢膜を持つ細胞を免疫処理しやすくするオプソニン化という過程に関わっているため)となります。現在定期化されている肺炎球菌ワクチン(60歳以上)が対象とする肺炎球菌もその莢膜を有していることから、罹患しやすいと考えられる脾臓摘除後患者さんには保険適応となっています。

では・・・週末です!みなさん楽しく穏やかにお過ごしください

アジサイの真実

6月16日 木曜日 雨

雨には紫陽花が似合いますね。先日家族でとある庭園を歩いていた時のこと、小さな蕾のような集まりの周囲に綺麗な花をつけている紫陽花を見て、真ん中のこれって蕾なん?と聞かれたので「多分そうやろうな・・」と答えていました。はい、ブブーッ! 気になったので調べてみると・・・紫陽花とは装飾花と呼ばれる私が考えていたいわゆる”花”のパーツ(実はこれは真の花ではなくガクに当たる部分)と、蕾であろうと考えていた”本当の花”の部分(おしべとめしべと花弁を備えた真の花)からなるようでした。大きな花びらは、それらで囲まれたこの小さな真の花の集合体が受粉しやすいように、虫たちを誘き寄せているのですね。日本に群生している本来の紫陽花はこの時に見た”がくアジサイ”と呼ばれる品種だそうで、一般に想像するこんもりとした花びらで球体を作っている紫陽花はほんアジサイと呼ばれているのですが、実は改良されたものだとも言われているようです。皆さんにとっては、それ当たり前やんと思われるかもしれませんが・・・知らなかったです。もうそろそろ季節も終わりになるようですが、また近くのやつをじっくり見てみよーっと。綺麗な花をつけて虫を近づけたり、土壌の環境に合わせて花弁の色が変わったりするようで、生き物ってそのように教えられたり、考えていたりしなくても、おんなじような行動や形態変化をするものなのかもしれませんね。

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