京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ

レイオフをめぐるお話

12月15日 水曜日

ネコの日です(勝手にそう決めただけですが)。たまに聴いているポッドキャストでレイオフのお話を耳にしました。米国の企業で働いている方なのですが、ある日突然雇用休止の宣言を受けた際の体験談を話されていました。ややハラスメントぽい上司が、オフィスに12時間以上ステイするように言われたり、男女の差別(女性を優遇されていたようですが)があったりとかいう職場だったようで、それまで耳学問で知っていた  ”先進的でノーハラスメントなアメリカの職場”  とはやや異なるなと思いました。ある日いつも通り出勤した彼女を待ち受けていたのは、上司からの「ちょっといいかな?」の一言。オフィスに行くと、神妙な面持ちの人事の担当者がおり、彼女はそこで、”いよいよ来たか”と感じたそうです。予想通り、レイオフの宣言を受けるわけです。ところが、そこからポッドキャストの内容はちょっと面白い方向に展開していくのです。彼女はその宣言を受けたときに・・・思わず涙してしまったのです。誰もがその場面を見ると「それまで一生懸命働いていた職場から、いきなりの解雇宣言を受けて感情を失ってしまう女性・・・」と思うのでしょうけれど、実際にはやや異なっていたようです。つまり、彼女がそのときに思ったことはどういうことだったのか?というとこうなのです。それまで彼女は自分に対して肯定感を持てない部分がたくさんあったのです。あれがダメだった、とかあの時こうしたのが間違いだった・・などなど、色々な負の感情の記憶があったのだと言います。そんなですから、さぞかし会社からの自分に対する評価も負に傾いているのだろうなと思っていたそうなのですが、レイオフ宣言を受けたときに時の上司が実は、自分のことを高く評価していてくれて、再就職の面倒をみるよと言ってくれたり、再雇用のタイミングが来たら真っ先に連絡するよ・・などと言ってくれて、それなりに自分は評価されていたのだ、と感じた瞬間に思わず涙が込み上げてきたのだそうです。あの人は自分のことをこう思っているのだろうな・・・とか、自分はこのぐらいしか周囲からは評価されていないのだろうな・・・とか、自ら決めつける必要はないのだなと思いました。結構好きですね、ポッドキャストからの学び。

いずこもおなじ冬のゆふぐれ

12月14日 火曜日

今年も残すところあと約2週間となりました。今年は診療面ではやはりコロナ対応に追われた1年だったと言えるでしょう。発熱者への対応はもちろん、普段の通院患者さんへも感染症対策を考える必要がありました。さらには5月から開始したワクチン接種業務です。ヒヤヒヤすることは多々ありましたが、一応とても大きなトラブルなくやって来られたことには大変感謝です。利用していただく患者さんへは、不十分な対応であったり、ご迷惑やご負担をおかけすることもあったかと思います。平にお詫び申し上げます。そして新しい年も、やはりワクチンからスタートすることとなりそうです。薬剤確保の実態がどうなのかは我々も知るところではないのですが、これからもまだ二転三転することをある程度覚悟しながら準備を進めていく予定です。やらなければならない事をやれる範囲内で行っていくしかないと思っています。年末年始のお休み、どこかでやらねば、一年の締めくくりと、次の一年の目標づくり・・・。定期的に送られてくる医学関連の新聞で取り上げられていた「敗血症をめぐる新しいガイドライン」です。米国・欧州の学会が合同で策定した重症感染症に関連する診療ガイドラインが5年ぶりに改訂されたそうです。スクリーニングに使用されるスコアリングの位置付けが変わったりしています。具体的な項目では、毛細血管再充満時間(CRT)の評価がランクアップしています。CRTは手指の爪の部位をぎゅーっと圧迫して白くした後に、再度赤みがかかってくるまでの時間(通常は1−2秒)を見るものです。子供さんの診察にも日常的に行います。何を見ているのかというと、循環虚脱の度合い、すなわち脱水の程度を評価しています。何の道具もいらない簡単な診察ですので、誰でもどこでもできますね。色が戻るのに3秒以上を要するときには、何らかの原因で脱水症状をきたしている可能性があります。ちなみに・・・今自分でやってみたのですが、かなり強く抑えても白くなる時間が一瞬すぎて確認できませんでした。どうやら水分、足りすぎているようです・・・(笑)昨夜ネットのニュース配信で(Reuter)、ノルウェイで行われているアルコールの提供禁止令の記事を読みました。新しい株の流行への対応の一環だそうです。添付してある写真では、間隔を空けて座ってワクチン接種を待つ人々の様子が写されていました。何処も同じ風景なのだなあ・・・と、今更ながらなんとなく思いました。長い戦いを強いられていますが、今一度踏ん張る時期に来ているのだと感じます。それでは!みなさん良い1日をお過ごしください。

 

 

patronage

12月13日 月曜日

今週は寒い日がやってくるようです。今日も北日本では荒れる天気とのこと。ま、そろそろということですね。

今読んでいる小説は、若くして最高裁判所の判事となるエリート裁判官が主役の物語です。とある事件で関わった被告人とのその後のストーリーが描かれているそうです。昨日はあくまでもエピローグ部分のみでしたが、これからどう展開するのか・・・ちょっと楽しみです。登場する判事は、日頃のニュースもあまり見ないようにしていると言います。自分がその事案に関わることになると、予断を持って判断することになってはいけないとの理由からです。ニュースも気軽に見られない、世の中の事件について家族で話題にすることを気にしなくてはいけない職業って、大変ですね。

 

またまた頂きました。画伯より。

似てる・・・一生懸命作ってくれている時間がもったいなすぎて恐縮です。若き芸術家のパトロンになる方の気持ちが少しわかるような気がしました。自分はそんなに偉い人ではないですけどね、もちろん・・・。それでは、週はじめ。みなさん暖かくしてお過ごしください。

あれから20年以上

12月12日 日曜日

機械が淹れてくれたコーヒーもまたおいしい朝です。タイヤは交換したものの、昨日はまだ比較的暖かさの残る一日でありました。新聞をみていると一面は北京オリンピックへの政治的ボイコットの関連の記事、二面には新生銀行のSBIによる株式公開買い付け関連でした。日本政府は、東京オリンピックに一定の支援をしてくれた中国と、人権問題を盾に覇権を保ちたい米国の板挟み状態で、なかなか難しい舵取りを強いられているようです。こういった簡単ではないことへの対処の連続がその国の外交を形作っていくのですね。難しいお仕事だな・・政治家って。TOBの記事については、従来の大手銀行VS振興するIT金融機関という構図です。大手の保有する実績や顧客情報を足場にして、さらに経営の伸長を図りたいSBIが飛躍できるのかどうか、いずれにしても大きなトピックのような気がします。もう20年以上も前に病院の当直室で暇なときに見ていたテレビで山一や北海道拓殖の破綻に引き続いて国有化された長銀を引き継いでいる新生銀行も、当時は八城さんという初代社長が上等そうなスーツに身を包んで颯爽と記者会見されていたのを記憶しています。でもまだ・・当時注入された公的資金が完済できていなかったのですね・・・。借金って怖いな

さて・・阪大のくつ王こと忽那先生がまたまた情報発信を更新されています。

ビュッフェの手袋、エレベーターの抗菌シート・・・そろそろ過剰な感染対策をやめていこうッ!

なんかやったら良さそうな空気感でズルズルと続けている感染症対策・・”の・ようなもの” 考え直して合理的な行動をしていきたいものですね。やはり一番は ”手洗いとマスク” のようです。それではみなさん、よい休日をお過ごしください!

使われてなかった□のとこ

12月10日 金曜日

最近細々と英語のお勉強を再開しています。昨日は昔購入して放ったらかしになっていた単語帳を再度引っ張り出してきて眺めていました。ほとんど無視されていた巻頭の本誌の使い方の部分を読んでみたところ、各項目の頭についている□□の部分の使用方法に目が留まりました。チェックボックスですが、しかも二つもあるのですね。まずは一巡目、ザーッと時間をかけずに知っている単語と知らない単語に仕分けをするのだそうです。そして二巡目からが本格的な暗記作業になると。ひとまず知らない語の□に斜線を入れておき、暗記できればもう一本斜線を入れて×にして完成させるのを自分流のやり方に決めました。ただ眺めながら頭で反芻するのも良いのでしょうけれど、せっかくのチェックボックス利用するのも大事かもしれません。さてさて、いつまで続けることができるのか・・・。寒い日が続きますが、みなさんもお元気でお過ごしください。それでは今日の診療も・・・一から全力で参りましょう。

 

ファクターX

12月9日 木曜日

今日は晴れそうな天気予報です。日米開戦の日の特集がニュースで流れていたのですが、当時のアメリカの映像を見て、少し驚きました。マンハッタンの高層ビル群の遠景は、現在のそれと一見あまりかわりがありません。そんな状況での開戦はやはり今から考えるとやや無謀であったという実感を持ちました。さて・・・先日近隣医療機関の先生方と意見交換の場がありました。いろいろな才能をお持ちの個性のある先生方ばかりで、大変楽しくまた勉強になりました。京都北部の医療機関ですので、人材の回転が早くて、そのことが住民の方には不満な点でもあるのですが、いろいろな先生が来てくれたり、またソリの合わない先生であったとしてもまたやがて別の先生が担当となったりするのでそれなりに良い点もあるのではないかとも思っています。お会いした先生たちはみなさん優秀かつ人望もある方ばかりだったのですけど・・。またまた色々なこと、勉強しなおしです。

お勉強といえば・・・

https://www.sankei.com/article/20211208-IN7K2SA2IJP73CKR5H6K3SN4T4/

日本で重症・死亡者数が今の所相対的に少ないと言うことの理論的裏付けの一つとなるかもしれない論文が目に留まりました。メディアではワクチンとか抗体価のお話が盛んですが、免疫機構は抗体だけではなく、キラーT細胞という重要なキャラも存在しています。ようやくそろそろ・・という感じでその辺りの解析も進み結果が出てきたような気がします。日本人のHLA(組織の免疫のタイプのようなものです)って、HLA -A24というのを持つ人の割合が60%以上おられるという、比較的免疫学的に相同性の高い人種なのですね。そこにコロナ感染防御のキーとなるHLA-A24拘束性ペプチドが重要であるとなると・・比較的みなさんがある一定の防御性を備えているということになります。新たなワクチンに繋がる可能性が結構あるかもしれないですね(日本人の6割限定ですけど・・)。ちなみにワタクシもHLA-A24ホルダーです(^^)。論文また読んでみよ。

 

つけっぱなし

12月6日 月曜日

非常に珍しく書類仕事が速攻で終わっています。なのにあまりスッキリしないのはなぜだろう・・・?他にもたくさん本当はやりたいとかやらねば、と思っていることがあるからなのですね、多分。最近ちょっとハマっているのは、youtubeで定点観測カメラの画像を付けっぱなしておくことです。お昼に猿山の観測カメラを置いている国定公園とかを見るのが面白いって言うことをウチの人に教えてもらったのがきっかけです。夜の高速道路とか(これは都会に限ります)、新宿のスクランブル交差点とか、ぼーっとみているとなんとなく癒されるのは、ちょっと異常なのかもしれませんけど。あと、早朝まだ暗いスキー場の定点観測カメラが、人工雪を降らせてコンディション作りをしているのも好きです。昨日の夜は貨物列車の通る線路を眺めていました。気付いたらアメリカ在住のドクターがワシントンDCからシカゴに引っ越しするドライブを紹介するというVログに変わっていたのですが、それも面白かったです。テスラに乗っておられるのですが、300マイルごとにスーパーチャージ(だったかな?)と言う充電作業をしなくてはならず、ナビにそのステーションポイントを表示しながら運転計画を立てておられました。一回のフルチャージに1時間かかるとのことです。ステーションが待ちの状態になって運転計画が狂ったり、渋滞で予測よりも電気を消費したりして困るようなことがないのだろうか?と想像してしまいました。ま、どのみち近い将来EVだらけになって、インフラは否が応でも整ってくるのでしょうけれど・・・。せいぜい今のうちに、ガソリンのマニュアル車を愉しんでおきましょう!

それでは、新しい週の始まりです。みなさんもお元気でお過ごしください。

〇〇オブ・ザ・イヤー

12月4日 土曜日

星が綺麗に見えました。さて購読している雑誌でも、そろそろ今年の総決算的な記事が増えてきました。利用している音楽のサブスクでも、恒例のまとめ2021がやってきました。日頃からヘビメタとか70年代ハードロックがどうたらこうたら御託を並べているのでさぞかし!?と思われるでしょうが。なんとジャンル別1位は・・Jpopでした。笑える・・。

さてと・・・フランスのマクロン大統領の記者会見の際のポディウムの後ろに掲げられている国旗のトリコロールカラーの一つである青の色合いが、昔から変わってきているようだという記事を読みました。写真を見ると確かに赤白青の3本線の青が、段々と濃い色に変わってきています。なんでも、革命直後の色に戻したかったのだとか。自由・平等・博愛でしたか、三つの大切な理念です。公共の福祉とはもちろん共存していかねばならないのですが、個人が自由であるということは私の心の中でも一番大事な思いかもしれません。これが奪われたら生きる上でのヒットポイントが激減です。診療する上でも、たとえADL(日常生活動作)が落ちているような、介護支援を多く必要とする患者さんであっても、その自由度は最大限尊重されるべきであると考えています。まあ言うほど簡単なことではありませんが、気持ちは少なくともそうでありたいなと。トリコロール繋がりですが、児童文学家の戸森しるこさんの著書「トリコロールをさがして」という作品はなかなか良いと思います。それでは、あと1日働いたら、ごほうびのおやすみです! みなさん、良い週末をお過ごしください。

 

 

 

ちなみにあなたがよく聞いたアーティストは・・・1位:あいみょんさんでした〜 あなたのオーディオオーラは ”愁い”と”希望でいっぱい” の二つでした。そう・・私は、いつも愁いて、クヨクヨして・・・音楽を聴いて、ちょっと希望をもらっている、まさにそういう1年間でした! しかし、このSpotifyの年末恒例のまとめ・・・作りが ”エモい” な。

かすはらはやめよう

12月3日 金曜日

明日は土曜日〜 パチパチ

さて、今朝車で走っていると、まだ暗いうちから煌々と灯りを照らしながら、電信柱の上で作業をされている方がおられました。暗くて寒いのに・・・ご苦労さまです。何気なく使っている電気とか水とかいうインフラも、実際には誰かが見えないところで働いてくれているから使用できるのですね。そういえばコロナの関連での支援事業で提出した書類の不備があって変更の要請通知をもらっています。もう提出後半年以上経っているのにな・・・とか思いましたが、やはりこれも一つ一つ手作業での確認をしてくれているのか、と思うとなんとも感じなくなりました。”中の人たち”が頑張ってくれて、成り立っているのだな・・この世界(by 缶コーヒーのBOSS)。ワイワイと騒いでみたところで・・割りを食うのは、対面の作業員だったり、電話の向こうで何の決済権限もない若い人たちだったりするのですからね。ちょっとくらい遅れたり、手間取ったりしててもドンマイ、元気出していこー

一寸先は何があるのかわからない

12月2日 木曜日

昨日12月になったと思ったらもう2日になりました!! 朝はみぞれ混じりのように感じましたが公式記録ではどうだったのでしょうか。自院の受診順番予約システムの解説動画でも撮ってみるか・・・と思って携帯の三脚を購入してみました。無意味に机の上に置いて自分を写してみています。ニュースキャスターになったみたいでちょっと面白い。何事も課題はゆっくりの方なので、実際に動画作れるのかどうかは今のところナゾ・・です。今朝は早く目覚めたので、案の定すぐに眠くなってしまいましたが、少し仮眠してまたゴソゴソやっていました。全然仕事に不要なことではあるのですが、国際情勢の解説を少し読んでみたのです。世に独裁国家と解されている国の内情の不安定についてのレポートです。例えば・・・私たちの国の近くにあるあの国とかあの国です。結構なマグマがそれらの国民の中に内在しているのではないかと指摘されていました。それから最近登録した動画配信でDOPESICKというシリーズもののドラマを視聴し始めたので、それ関連のニュースを拾っていました。アメリカでは年間10万人もの薬物中毒死が報告されているようです。大部分は麻薬・覚醒剤・オピオイド薬物関連です。緩和医療では避けて通れない(というか超重要なお薬です)オピオイドですが、日本では概ね正しく使用されておりますので、その点は誤解なきようにお願いします。以前にこのストーリーの原著を読んでいたのですが、ドラマはかなり興味深い仕立てになっているようで、これから楽しみです。

では寒い1日となりますが、みなさん暖かくしてお過ごしください!!

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