9月21日 木曜日

都心の高層ビル、いや超高層ビルと呼ぶべきでしょうか、での痛ましい事故が報じられています。高度成長期に建造された建物群に老朽化などもあるのか再開発事業が盛んであると聞きます。職人さん達の安全な労働条件が確保されているかどうかは最大限の注意を持って配慮されるべきポイントでしょうね。近々開催される予定の博覧会でも会期と工期に切迫感があることが報じられています。こういった圧力は最終的には下請けを含めた施工会社やひいてはその職員である労働者に皺寄せが及びます。焦りや不注意から来る事故や災害にはくれぐれも注意していただきたいところですね。思えば日頃私たちが享受している豊かな社会というのも、見えない物流やインフラの部分で多くの人的資本に支えられているということです。お店でいつでも必要なものが買えたり、発売日に商品を手に入れることができたり、家に居ながらにして品物を得ることができるのは多くの人の労働によって成り立っています。それは何も国内に限ったことではありません。携帯電話などの電子機器に不可欠とされる半導体とかその原資であるレアアースなどを含むレアメタルなどの採掘も、実は低賃金労働者であったり自分の子供達よりも年齢の小さな若年労働者によって行われていると聞きます。デロイトトーマツ社の報告書を見てみると、リチウム電池に必要な鉱物の一つであるコバルトの採掘には、主に南アフリカの産地で、肺疾患などのリスクと隣り合わせの環境下で児童労働の実態があるのだと記載されてあります。・・・と考えると、今私が飲んでいるコンビニで買ったコーヒーが成り立つ過程にはどれほどの人的物的資本が投入されているのだろうか・・・と思ってしまいます。一滴残らずいただく事にしましょう。