10月5日 水曜日

朝から雨がしとしと。この数日は日本プライマリケア学会の草場先生のかかりつけ医と今後の医療についての講演をお聞きしています。時間のある時に途切れ途切れですが非常に勉強になります。コロナ禍を奇貨として、今後の私たちの医療環境を整備し直すことができないかという提言でもあります。この3年間で見事に炙り出されてきた医療を取り巻く諸問題は、今回の騒動がなければここまで急激には露呈されなかったかもしれません。少なくとも多くの一般の人たちの目にも映るようになったのはこの数年ではないでしょうか。そう考えると、起こるべくして起きた今回の感染症であったのかもしれません(もちろんそんなことなく進められればよかったのですけど)。フリーアクセスと低負担の我が国の医療制度の疲弊は叫ばれて久しいのですが、やはりその中でも大きな地域間格差というのは無視できない問題です。そこにかかりつけ医という概念で進められようとしている医療制度の再編成です。同時にデジタル化の推進と相まって、向こう10年間でおそらくかなり変化していくのではないかと思います。20年経ったら、一昔前の医療と様変わりしていることでしょう。もちろん耳障りの良いものだけではなく、一定の負担増も免れないものと思います。要はなるべく世代間・地域間の格差を小さくして、公平感をいかに担保しつつこういう改革を進めることができるのかということがカギになってくるのではないかと思います。こういう講演をお聴きしながら自分の仕事にも振り返りと反省と今後の展望や目標を考えるのですが、普段の外来診療に加えて、発熱外来やワクチン接種に関わる業務など、やや自分の両手に余るなと感じている今日この頃です。なんとか乗り切るべく、つぎはぎで色々なシステムを導入してきた結果が今の受付診察室ディスプレイ多スギ問題に帰結してしまいました。今冬はもう一度それを見直すことを考えています。効率よく、もっと目配りのできる医療機関・医療人になれるようもうひと頑張りしたいなと思います。それでは今日も1日穏やかな良い日となりますように。