10月26日 金曜日 院内に暖房
約8年前にこの地に赴任したときに思った事、子どもの頃に遊んでいたような街の風景が残っているな・・と感じたものである。アスファルト路面の両端には、ところどころにしか蓋のない水路が走っており、途切れた住宅街の横に広がる一面の田んぼの水面にはあめんぼう達がすいすい泳いでいる。田んぼのむこうには、沈み行く太陽を背に単線の電車がのんびり走っている。5歳くらいの小さな子どもから、小学校高学年の子ども達までが一緒になって、小さな公民館に付設された公園で野球をして遊んでいる。京都市内ではほとんど目にする事もなくなったが、昔どこかでみたような風景だ。あ、これこれ、こんなんやったなあ、むかし。まさかその街に腰を落ち着ける事になるとは思わなかったのであるが・・・。とびきりのきれいな景色を眺めるのも良いが、こんな日常的でどこにでもある風景がふとした時間に目に入ってくるのも、それはそれでまた癒されるものである。便利で快適な世の中はありがたいが、やはり人間ときには、冷たい風に吹かれたり、泥や土にまみれたり、太陽と山と海と風をじかに感じることも、また必要なのではないかと思う。・・・などと書いたところで、大事な事に思い至らない自分に気づいた。そう、その当たり前のことすら奪われてしまった生活を強いられて久しい人たちが、この日本の中にはおられるのである。一刻も早く、このような方々の手に、安堵と平穏な生活が取り戻される事を願ってやまないものである。
あ、これどこかでみたことあるぞ・・・デジャヴって言いますね。反対に、いつもみている光景なのに、初めて見るような感じのすることを『ブジャデ』って言うそうです(笑)。みなさん良い週末を!