6月20日 土曜日
ちいさいころの思い出。
おとうふやさん・・ヘルメットをかぶって、オートバイにまたがってやって来たおじさん。腰から下の前掛けをつけて、ひたいにたくさんの皺。毎日バイクで駆けてるものだから肌は真っ黒で。いつもお勝手から勝手にお家に入ってくる。子供ながらに、どうでもいいようなお話をしながら、その前に回って来たお家の噂話とかしながら・・・。額から下はダサかったけど、とっても憧れていたんだな、その頭の上に乗っかったへルメット。だって、プロ野球の選手のと同じような形のやつだったから・・・。
きっと、今は天国にいる あの、おとうふやのおじさん
一丁50円くらいだったお豆腐をいくら頑張ってもある程度限られたものなのだろうと思うのだけれど、でもおじさんの顔はいつも笑顔だったな・・・満面の笑顔にキラリと光る銀色の奥歯。今の世の中、あんな顔のひと探すことがひどく難しくなったように思う。