7月21日 火曜日
畑仕事の際に・・マダニにご注意を!
以前にも書きましたが、マダニに咬まれて来院される方が今年はとりわけ多いような気がします。初めはごく小さな黒い点でしかないので、見た目では識別しづらいです。とはいえ虫眼鏡で見るとすぐにわかるのですけど。数日かけて吸血されるとかなり大きくなってくるので、そうなると誰にでも気づくことができるようになります。できれば小さな点の時に除去したいです。畑仕事や除草作業など、草むらでの作業後にはシャワーを浴びて入念に体のチェックをするようにしたいものです。作業前の予防策も入念に行いましょう。長袖長ズボン、足元はできれば長靴で固めて、首元にはタオルなどで侵入を防いでください。この時期当然熱中症に注意が必要です。長時間ぶっ続けはやめてください。適宜水分を摂りながら、あ・・この際はマスクは不要です。重装備の上にマスクをするとやはり息苦しくなりますし、危険なことすらあると思います。万が一、作業後にマダニに咬まれていることがわかった場合にはむやみに引きちぎろうとせずに、医療機関で処置をしてもらってください。丁寧に除去するか、皮膚ごと切除して縫合するなどの手当をすることとなります。無事に虫体除去されても、それで一件落着ではありません。皮膚炎が強く出ている場合には、マダニ関連感染症の一つである、ツツガムシ病やリケッチアなどの感染症の可能性がありますので抗生物質服用による治療を要します。皮膚炎が治ったとしても、まだまだ安心できませんよ!数日後に発症する、もう一つの関連感染症であるSFTS(重症熱性血小板減少症候群)というものがあります。これはウイルス感染症ですので・・・もうコロナウイルスで学習されたみなさんはわかりますよね・・・治療薬がありません。とにかく早めに疑い、診断して対症療法を行うしかないのです。当地のマダニはこのウイルスを有している場合があることがすでにわかっていますので本当に注意を要します。もう一つ予防策を忘れていました。作業前には虫除けスプレーですね。ディートという成分を含んだものが良いと思います。子供さんたちのデリケートな皮膚にはイカリジンという成分を含んだものにしても良いでしょう。過去にイノシシなどの獣にやられた畑などでは特に注意を要します。
それでは・・・あと二日でお休みに突入しますね、暑さに気をつけてお過ごしください